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1/xの積分はlnxか?計算方法と公式を解説!(∫1/x dx=lnx・不定積分・自然対数・絶対値・log|x|+C・導出など)

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微積分を学習する中で、最も基本的かつ重要な公式の一つが「1/xの積分」です。この積分結果は自然対数lnと深く結びついており、数学のあらゆる分野で頻繁に登場します。

この記事では、1/xの積分lnの計算方法と公式について、基本から応用まで徹底的に解説していきます。

なぜ積分結果がlnになるのか、絶対値が必要な理由、定積分での応用例まで、実践的な内容をお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください。

1/xの積分の基本公式

それではまず、1/xの積分の基本公式と、その意味について解説していきます。

基本公式の形

1/xの不定積分は、次のように表されます。

∫(1/x)dx = ln|x| + C

ここで、Cは積分定数、|x|は絶対値を表す

この公式は、微積分における最も基本的な公式の一つとして、必ず覚えておく必要があるでしょう。

なぜ絶対値が必要か

公式にln|x|と絶対値がついている理由を考えてみましょう。

【理由1】定義域の問題

ln(x)はx > 0でのみ定義される

しかし、1/xはx ≠ 0のすべての実数で定義される

【理由2】負の領域での積分

x < 0の範囲でも1/xは積分可能

この場合、ln|x| = ln(-x)となり、正しく微分できる

絶対値をつけることで、x > 0とx < 0の両方の範囲に対応できるのです。

微分による確認

公式が正しいことを、微分で確認してみましょう。

【x > 0の場合】

d/dx[ln|x|] = d/dx[ln(x)] = 1/x ✓

【x < 0の場合】

|x| = -xより

d/dx[ln|x|] = d/dx[ln(-x)]

= 1/(-x) × (-1) ※連鎖律

= 1/x ✓

どちらの場合も、微分すると1/xに戻ることが確認できるでしょう。

導出方法と理論的背景

続いては、なぜ1/xの積分がlnになるのか、その導出方法を確認していきます。

微分の逆演算としての理解

積分は微分の逆演算です。ln(x)の微分から考えてみましょう。

【ln(x)の微分】

y = ln(x)とすると

dy/dx = 1/x

これを逆に読むと:

dy/dx = 1/xならば、y = ln(x) + C

つまり、∫(1/x)dx = ln(x) + C

自然対数の微分が1/xになることから、逆に1/xの積分は自然対数になるのです。

累乗の積分公式との比較

一般的な累乗の積分公式と比較してみましょう。

【一般的な累乗の積分】

∫x^n dx = x^(n+1)/(n+1) + C (n ≠ -1)

n = -1のとき:

∫x^(-1) dx = ∫(1/x)dx

上の公式は使えない(分母が0になる)

このケースだけ特別に:ln|x| + C

n = -1は累乗の積分公式の例外として、特別に覚える必要があります。

極限を使った厳密な導出

より厳密に、定義から導出してみましょう。

(1/t)dt の値を求める

この積分の値をF(x)とおくと:

F(x) = ∫ (1/t)dt

F'(x) = 1/x(微積分の基本定理)

F(1) = 0

一方、ln(x)について:

d/dx[ln(x)] = 1/x

ln(1) = 0

よって、F(x) = ln(x)

この導出により、定積分としての定義からも公式が正当化されます。

常用対数との関係

自然対数ではなく、常用対数で表すこともできます。

底の変換公式より:

ln|x| = log₁₀|x| / log₁₀(e)

= log₁₀|x| × (1/log₁₀e)

≈ log₁₀|x| × 2.303

よって:

∫(1/x)dx = (1/ln10) × log₁₀|x| + C

ただし、通常は自然対数で表す方が簡潔で一般的です。

具体的な計算例

続いては、1/xの積分を使った具体的な計算例を確認していきます。

基本的な不定積分

まず、シンプルな不定積分から見ていきましょう。

【例1】∫(1/x)dx

= ln|x| + C

【例2】∫(3/x)dx

= 3∫(1/x)dx

= 3ln|x| + C

【例3】∫(1/(2x))dx

= (1/2)∫(1/x)dx

= (1/2)ln|x| + C

定数倍は、積分の外に出せることを利用しています。

置換積分を使う例

次に、置換積分が必要な場合を見てみましょう。

【例4】∫(1/(x+1))dx

u = x + 1とおくと、du = dx

= ∫(1/u)du

= ln|u| + C

= ln|x+1| + C

【例5】∫(1/(3x-2))dx

u = 3x – 2とおくと、du = 3dx より dx = du/3

= ∫(1/u) × (1/3)du

= (1/3)ln|u| + C

= (1/3)ln|3x-2| + C

一般に、∫(1/(ax+b))dx = (1/a)ln|ax+b| + C というパターンを覚えておくと便利でしょう。

定積分の計算

定積分の具体例も見てみましょう。

【例6】∫ (1/x)dx

= [ln|x|]₁ᵉ

= ln|e| – ln|1|

= ln(e) – ln(1) ※1とeは正なので絶対値不要

= 1 – 0

= 1

【例7】∫ (1/x)dx

= [ln|x|]₂⁴

= ln4 – ln2

= ln(4/2) ※対数の引き算の性質

= ln2

≈ 0.693

定積分では、対数の性質を活用して計算を簡単にできます。

負の範囲での積分

x < 0の範囲での積分も計算してみましょう。

【例8】∫[-3→-1] (1/x)dx

= [ln|x|]₋₃⁻¹

= ln|-1| – ln|-3|

= ln(1) – ln(3)

= 0 – ln3

= -ln3

≈ -1.099

絶対値があるため、負の範囲でも正しく計算できることが分かります。

応用例と発展

続いては、1/xの積分が実際にどのような場面で使われるのか確認していきます。

面積の計算

y = 1/xのグラフと軸で囲まれた面積を求めてみましょう。

【問題】x = 1からx = 3までの、y = 1/xとx軸で囲まれた面積

S = ∫ (1/x)dx

= [ln|x|]₁³

= ln3 – ln1

= ln3 – 0

= ln3

≈ 1.099(平方単位)

この面積は、ln3という対数で表される美しい結果になります。

部分積分への応用

1/xの積分を部分積分で使う例を見てみましょう。

【例】∫ln(x)dx を求める

部分積分:∫udv = uv – ∫vdu

u = ln(x), dv = dx とおくと

du = (1/x)dx, v = x

∫ln(x)dx = x × ln(x) – ∫x × (1/x)dx

= xln(x) – ∫1 dx

= xln(x) – x + C

ここで、du = (1/x)dxという関係が重要な役割を果たしています。

微分方程式への応用

1/xの積分は、微分方程式を解く際にも頻繁に現れます。

【例】dy/dx = y/x を解く

変数分離:

dy/y = dx/x

両辺を積分:

∫(1/y)dy = ∫(1/x)dx

ln|y| = ln|x| + C’

ln|y| – ln|x| = C’

ln|y/x| = C’

|y/x| = e^C’ = C(正の定数)

y = Cx

この解法では、両辺に1/xの積分の公式を使っています。

物理学での応用

物理学でも1/xの積分は重要です。

分野 応用例
力学 ばねの仕事 W = ∫F dx
電磁気 電位の計算 V = ∫(kQ/r)dr = kQ ln r
熱力学 等温過程の仕事 W = nRT ln(V₂/V₁)
流体力学 渦度の計算 ∫(1/r)dr

特に、1/rの形の積分は物理現象の記述に頻出します。

確率・統計での応用

確率論や統計学でも自然対数が現れます。

【対数正規分布】

確率密度関数に1/xが含まれる

【エントロピー】

情報エントロピー:H = -Σ p_i ln(p_i)

【最尤推定】

対数尤度関数:L = Σ ln(f(x_i|θ))

これらの計算で、1/xの積分や対数の性質が活用されるでしょう。

よくある間違いと注意点

続いては、1/xの積分でよくある間違いと、注意すべきポイントを確認していきます。

絶対値を忘れる

最もよくある間違いは、絶対値を省略してしまうことです。

【誤り】∫(1/x)dx = ln(x) + C

【正しい】∫(1/x)dx = ln|x| + C

x < 0の範囲でln(x)は定義されないため、

絶対値が必須

ただし、定積分で積分区間がすべて正の範囲なら、絶対値記号を外しても問題ありません。

積分定数を忘れる

不定積分では、積分定数Cを必ずつける必要があります。

【誤り】∫(1/x)dx = ln|x|

【正しい】∫(1/x)dx = ln|x| + C

定積分の場合は積分定数は不要ですが、不定積分では必須です。

置換積分での係数忘れ

置換積分では、係数の扱いに注意が必要です。

【問題】∫(1/(2x+1))dx

【誤り】= ln|2x+1| + C

【正しい】= (1/2)ln|2x+1| + C

u = 2x + 1とおくと du = 2dx より

dx = du/2 という係数1/2が必要

微分の係数を必ず考慮することが重要でしょう。

0を含む区間での定積分

x = 0を含む区間での定積分には注意が必要です。

∫[-1→1] (1/x)dx は収束しない(広義積分として発散)

x = 0で1/xが定義されないため

このような積分は、通常の定積分としては計算できないことを理解しておきましょう。

まとめ

この記事では、1/xの積分について詳しく解説してきました。

1/xの不定積分は∫(1/x)dx = ln|x| + Cという基本公式で表されます。絶対値が必要なのは、x < 0の範囲でも積分を定義するためです。この公式は、自然対数ln(x)の微分が1/xであることから導かれ、累乗の積分公式でn = -1の特別な場合として位置づけられるでしょう。

定積分では対数の性質を活用することで計算が簡潔になり、面積計算や微分方程式、物理学、統計学など様々な分野で応用されます。置換積分を使う場合は係数に注意し、不定積分では必ず積分定数をつけることが重要です。

この基本公式をしっかりマスターすることで、より高度な積分計算への道が開かれることでしょう。