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スチレンの化学式・分子式・分子量・示性式は?<

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科学的な解析を行うには、各物質の化学式・分子式・分子量・示性式などを理解しておいた方がいいです。

ここでは、上記スチレンの化学的特性について詳しく解説しますので、参考にしてみてください!

スチレンの化学式(分子式)は?

スチレンの化学式(分子式)は以下の通りです。

・分子式:C₈H₈または C₆H₅-CH=CH₂

スチレンは炭素(C)が8個、水素(H)が8個から構成される有機化合物です。

芳香族炭化水素の一種で、ベンゼン環にビニル基(-CH=CH₂)が1つ結合した構造を持っています。

常温・常圧では無色〜淡黄色の液体で、特徴的な甘い香りを持ち、可燃性があり、重合性が高く、ポリスチレンなどの合成樹脂の原料として広く使用されています。

この分子式からわかるように、スチレンはベンゼン環(C₆H₅-)にビニル基(-CH=CH₂)が結合した構造をしています。

スチレンの示性式は?

スチレンの示性式は以下の通りです。

・示性式:C₆H₅-CH=CH₂

一般的には以下のような構造で表記されることもあります:

     H
     |
  HC C=CH₂
 /     
HC     CH
 \     /
  HC===CH
   \   /
    HC

この示性式は分子の構造をより具体的に表現しています。

6個の炭素原子が環状構造(ベンゼン環)を形成し、その環に直接ビニル基(CH=CH₂)が結合しています。

スチレンの構造的特徴として、ベンゼン環の芳香族性と、ビニル基の不飽和結合が挙げられます。

この構造はスチレンに特有の化学反応性をもたらし、特にビニル基の二重結合が重合反応を起こしやすい特性があります。

また、共役系(ベンゼン環とビニル基の二重結合)が分子全体に広がっていることから、独特の電子的性質を持っています。

分子全体が非極性であるため、水には溶けにくく、有機溶媒によく溶ける性質があります。

 

スチレンの分子量は?計算過程も解説

スチレンの分子量を計算していきましょう。

分子量は各原子の原子量に、分子内に含まれる原子の数を掛けて合計することで求められます。

・分子量:104.15 g/mol

計算過程は以下の通りです。

1. 炭素(C)の原子量:12.01 g/mol × 8個 = 96.08 g/mol

2. 水素(H)の原子量:1.008 g/mol × 8個 = 8.064 g/mol

これらを合計すると:

96.08 + 8.064 = 104.144 g/mol

通常は小数点以下2桁までの精度で表現されることが多いため、スチレンの分子量は約104.15 g/molとなります。

この分子量の値は、スチレンの物理的・化学的性質を理解する上で重要な基本情報であり、化学反応の計算や液体の取り扱いなどにおいて活用されます。

まとめ  スチレンの分子式・分子量・示性式は?

ここでは、スチレンの基本的な化学特性について確認しました。

・分子式:C₈H₈または C₆H₅-CH=CH₂

・示性式:C₆H₅-CH=CH₂

・分子量:104.15 g/mol

これらの情報は、スチレンを扱う様々な場面で重要となります。

ポリスチレン(発泡スチロールなど)の原料、ABS樹脂・SBRゴムなどの合成材料、不飽和ポリエステル樹脂の架橋剤、また化学の学習においても基本的な知識として役立つでしょう。

スチレンは石油化学工業の重要な基礎化学品であり、様々なプラスチック材料の原料として世界中で大量に生産されています。