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アジピン酸の化学式・分子式・分子量・示性式は?

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科学的な解析を行うには、各物質の化学式・分子式・分子量・示性式などを理解しておいた方がいいです。

ここでは、上記アジピン酸の化学的特性について詳しく解説しますので、参考にしてみてください!

アジピン酸の化学式(分子式)は?

アジピン酸の化学式(分子式)は以下の通りです。

・分子式:C₆H₁₀O₄または HOOC-(CH₂)₄-COOH

アジピン酸は炭素(C)が6個、水素(H)が10個、酸素(O)が4個から構成される有機化合物です。

ジカルボン酸の一種で、直鎖状の炭素骨格の両端にカルボキシル基(-COOH)を持つ構造をしています。

常温・常圧では白色の結晶性固体で、弱い酸性を示し、ナイロン66の製造原料や食品添加物(酸味料)として広く使用されています。

この分子式からわかるように、アジピン酸は4つのメチレン基(-CH₂-)が2つのカルボキシル基(-COOH)で挟まれた構造をしています。

アジピン酸の示性式は?

アジピン酸の示性式は以下の通りです。

・示性式:HOOC-(CH₂)₄-COOH

この示性式は分子の構造をより具体的に表現しています。

6個の炭素原子が直線状に並び、両端の炭素原子にカルボキシル基(-COOH)が結合していることを示しています。

アジピン酸の構造的特徴として、両端に2つのカルボキシル基を持つ対称的な構造が挙げられます。

この構造はアジピン酸に特有の化学反応性をもたらし、エステル化、アミド化、重合反応などが起こりやすい特性があります。

また、カルボキシル基の極性により、水にやや溶けにくいものの、アルコールやエーテルなどの極性溶媒によく溶ける性質があります。

 

アジピン酸の分子量は?計算過程も解説

アジピン酸の分子量を計算していきましょう。

分子量は各原子の原子量に、分子内に含まれる原子の数を掛けて合計することで求められます。

・分子量:146.14 g/mol

計算過程は以下の通りです。

1. 炭素(C)の原子量:12.01 g/mol × 6個 = 72.06 g/mol

2. 水素(H)の原子量:1.008 g/mol × 10個 = 10.08 g/mol

3. 酸素(O)の原子量:16.00 g/mol × 4個 = 64.00 g/mol

これらを合計すると:

72.06 + 10.08 + 64.00 = 146.14 g/mol

通常は小数点以下2桁までの精度で表現されることが多いため、アジピン酸の分子量は約146.14 g/molとなります。

この分子量の値は、アジピン酸の物理的・化学的性質を理解する上で重要な基本情報であり、化学反応の計算や物質の取り扱いなどにおいて活用されます。

まとめ  アジピン酸の分子式・分子量・示性式は?

ここでは、アジピン酸の基本的な化学特性について確認しました。

・分子式:C₆H₁₀O₄または HOOC-(CH₂)₄-COOH

・示性式:HOOC-(CH₂)₄-COOH

・分子量:146.14 g/mol

これらの情報は、アジピン酸を扱う様々な場面で重要となります。

ナイロン66の製造原料、食品添加物(酸味料 E355)、ポリウレタン樹脂の原料、可塑剤の製造、また化学の学習においても基本的な知識として役立つでしょう。

アジピン酸は工業的にはシクロヘキサノールまたはシクロヘキサノンの酸化によって製造され、特にナイロン66製造の重要な原料として広く利用されています。