科学

アニリンの化学式・分子式・分子量・示性式は?

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科学的な解析を行うには、各物質の化学式・分子式・分子量・示性式などを理解しておいた方がいいです。

ここでは、上記アニリンの化学的特性について詳しく解説しますので、参考にしてみてください!

アニリンの化学式(分子式)は?

アニリンの化学式(分子式)は以下の通りです。

・分子式:C₆H₇N または C₆H₅NH₂

アニリンは炭素(C)が6個、水素(H)が7個、窒素(N)が1個から構成される有機化合物です。

芳香族アミンの一種で、ベンゼン環に直接アミノ基(-NH₂)が結合した構造を持っています。

常温・常圧では無色〜淡黄色の油状液体で、特徴的な臭気があり、空気や光によって徐々に褐色に変化し、染料や医薬品の合成原料として広く使用されています。

この分子式からわかるように、アニリンはベンゼン環(C₆H₅-)にアミノ基(-NH₂)が直接結合した構造をしています。

アニリンの示性式は?

アニリンの示性式は以下の通りです。

・示性式:C₆H₅NH₂

一般的には以下のような環状構造で表記されることもあります:

      NH₂
       |
    HC   CH
   /     \
  HC     CH
   \     /
    HC===CH

この示性式は分子の構造をより具体的に表現しています。

6個の炭素原子が環状構造(ベンゼン環)を形成し、その環に直接アミノ基(-NH₂)が結合していることを示しています。

アニリンの構造的特徴として、ベンゼン環の芳香族性とアミノ基の塩基性および電子供与性が挙げられます。

この構造はアニリンに特有の化学反応性をもたらし、アミノ基の存在によりベンゼン環の反応性が大きく変化します。特にオルト位とパラ位が活性化され、求電子置換反応が起こりやすくなります。

また、アミノ基の塩基性により、酸と反応して塩を形成しやすい性質があります。

 

アニリンの分子量は?計算過程も解説

アニリンの分子量を計算していきましょう。

分子量は各原子の原子量に、分子内に含まれる原子の数を掛けて合計することで求められます。

・分子量:93.13 g/mol

計算過程は以下の通りです。

1. 炭素(C)の原子量:12.01 g/mol × 6個 = 72.06 g/mol

2. 水素(H)の原子量:1.008 g/mol × 7個 = 7.056 g/mol

3. 窒素(N)の原子量:14.01 g/mol × 1個 = 14.01 g/mol

これらを合計すると:

72.06 + 7.056 + 14.01 = 93.126 g/mol

通常は小数点以下2桁までの精度で表現されることが多いため、アニリンの分子量は約93.13 g/molとなります。

この分子量の値は、アニリンの物理的・化学的性質を理解する上で重要な基本情報であり、化学反応の計算や液体の取り扱いなどにおいて活用されます。

まとめ  アニリンの分子式・分子量・示性式は?

ここでは、アニリンの基本的な化学特性について確認しました。

・分子式:C₆H₇N または C₆H₅NH₂

・示性式:C₆H₅NH₂

・分子量:93.13 g/mol

これらの情報は、アニリンを扱う様々な場面で重要となります。

アゾ染料の原料、医薬品の合成中間体、ゴム加硫促進剤の原料、ポリウレタン樹脂の原料、また化学の学習においても基本的な知識として役立つでしょう。

アニリンは1826年にドイツの化学者オットー・ウンフェアドルベンによって石炭タールから初めて単離され、その後の有機合成化学の発展に大きく貢献した重要な芳香族アミン化合物です。現在は主にニトロベンゼンの還元によって工業的に製造されています。