パソコンを使っていて、画面右下のタスクバーの時計が小さくて見づらいと感じることはありませんか。
離れた位置から時刻を確認したい、視力が低下して小さな文字が読みにくい、プレゼンテーション中に時間を意識したいなど、パソコンの時計をもっと大きく表示したいという要望は意外と多く、作業効率や快適性に直結する重要な設定です。
特にWindows11では、タスクバーのデザインが刷新され、時計の表示も変更されました。標準の設定では時計は比較的小さく表示され、秒数表示もデフォルトでは非表示になっています。
Windows11で時計を大きく表示する方法は複数あります。
タスクバー自体のサイズを変更する方法、デスクトップガジェットやウィジェットを使う方法、専用のフリーソフトを導入する方法、ロック画面の時計を活用する方法など、それぞれに特徴があり、用途や好みに応じて選択できます。
本記事では、Windows11のパソコンで時計を大きく表示する様々な方法を詳しく解説します。
タスクバーの設定変更、デスクトップへの大きな時計の配置、デジタル時計とアナログ時計の使い分け、おすすめのフリーソフトまで、実用的な情報をお届けします。
時計の見やすさを改善したい方は、ぜひ最後までお読みください。
ポイントは
・タスクバーを大きくすれば時計も自動的に大きくなる
・ウィジェット機能で大きなデジタル時計をデスクトップに表示できる
・フリーソフトを使えばカスタマイズ性の高い時計を配置可能
です。
それでは詳しく見ていきましょう。
タスクバーの時計を大きくする方法
それではまず、Windows11のタスクバーに表示される時計を大きくする基本的な方法を確認していきます。
タスクバーのサイズを大きくする
タスクバーの時計を大きくする最も基本的な方法は、タスクバー全体のサイズを大きくすることです。
Windows11では、タスクバーの高さは「小」「中」「大」の3段階から選択できます。
タスクバーの何もないところを右クリックして「タスクバーの設定」を選択するか、「設定」アプリ→「個人用設定」→「タスクバー」を開きます。
「タスクバーの動作」をクリックして展開し、「タスクバーのサイズ」の項目で「大」を選択します。
これにより、タスクバー全体が高くなり、アイコンや時計も自動的に大きく表示されます。
デフォルトは「中」に設定されているため、「大」に変更することで、時計の文字サイズが約1.5倍程度大きくなります。
タスクバーサイズの変更手順
タスクバーを右クリック
→「タスクバーの設定」
「タスクバーの動作」
をクリック
「タスクバーのサイズ」
で「大」を選択
| サイズ設定 | タスクバーの高さ | 時計の見やすさ |
|---|---|---|
| 小 | 最も低い | 小さい(非推奨) |
| 中(デフォルト) | 標準 | 標準 |
| 大 | 最も高い | 大きく見やすい |
秒数表示を追加する
時計に秒数を表示させることで、時計の存在感が増し、より注目しやすくなります。
Windows11では、デフォルトで秒数表示がオフになっていますが、設定で有効にできます。
「設定」アプリ→「個人用設定」→「タスクバー」→「タスクバーの動作」を開き、「システムトレイの時計に秒を表示する」のトグルをオンにします。
これにより、「14:30:45」のように秒数まで表示されるようになります。
秒数表示を有効にすると、時計の表示幅が広がるため、視覚的により目立つようになります。
ただし、秒数表示は1秒ごとに更新されるため、わずかながらシステムリソースを消費します。
通常の使用では影響はほとんどありませんが、古いパソコンやバッテリー駆動時間を最大化したい場合は、オフにしておく方が良いでしょう。
秒数表示の違い
秒数表示オフ
秒数表示オン
ディスプレイのスケーリング設定
画面全体の表示サイズを大きくすることで、時計を含むすべての要素が大きく表示されます。
「設定」アプリ→「システム」→「ディスプレイ」を開き、「拡大/縮小」の項目で倍率を変更します。
デフォルトは100%または推奨値になっていますが、125%、150%、175%など、より大きな倍率を選択できます。
この方法は、時計だけでなく、すべてのアイコン、文字、ウィンドウのサイズが大きくなるため、全体的に見やすくなります。
ただし、画面の解像度によっては、表示される情報量が減少し、ウィンドウが画面に収まりきらなくなることもあります。
高解像度ディスプレイ(4Kモニターなど)を使用している場合は、スケーリングを大きくしても十分な作業スペースが確保できますが、フルHD(1920×1080)以下の解像度では、125%程度が実用的な上限となることが多いです。
タスクバーの時計を大きくする方法は、システム全体の設定に影響するため、他の要素の表示も変わります。
タスクバーのサイズを大きくすると、アイコンも大きくなり、画面の作業領域が狭くなります。
スケーリング設定を変更すると、すべてのアプリケーションの表示サイズが変わります。
これらの変更が作業効率に与える影響も考慮して、自分に最適な設定を見つけることが重要です。
視認性と作業領域のバランスを取りながら、快適な設定を探しましょう。
また、複数のディスプレイを使用している場合、それぞれのディスプレイで異なるスケーリング設定を適用できるため、メインモニターは標準設定、サブモニターは大きめの設定という使い分けも可能です。
デスクトップに大きな時計を配置する方法
続いては、デスクトップ上に大きな時計を表示する方法を確認していきます。
Windows11のウィジェット機能を使う
Windows11には、ウィジェット機能が搭載されており、時計を含む様々な情報をデスクトップに表示できます。
タスクバーの左側にあるウィジェットアイコン(天気マークのようなアイコン)をクリックするか、Windows キー + W キーを押してウィジェットパネルを開きます。
ウィジェットパネルには、時計、天気、カレンダー、ニュースなどが表示されます。
時計ウィジェットは比較的大きく表示され、現在時刻と日付が見やすく配置されています。
ウィジェットパネルは画面の左側から引き出す形で表示されるため、作業中でも素早く時刻を確認できます。
ただし、常時表示ではなく、必要なときに呼び出す形式なので、常に画面上に時計を表示しておきたい場合は、他の方法を検討する必要があります。
ウィジェットの設定は、パネル右上の歯車アイコンから変更でき、表示する情報のカスタマイズが可能です。
ウィジェット機能の使い方
開き方
ウィジェットアイコン
または
Windows + W
表示内容
天気
カレンダー
ニュース
特徴
追加不要
一時表示
時計アプリを常に手前に表示
Windows11に標準搭載されている「時計」アプリ(アラーム&クロック)を、常に手前に表示する設定にすることで、デスクトップ時計として活用できます。
スタートメニューから「時計」または「アラーム&クロック」を検索して起動します。
アプリが開いたら、タイマーやアラームではなく「時計」タブを選択し、ウィンドウを好みのサイズに調整します。
ウィンドウを小さくして、画面の隅に配置すると使いやすくなります。
残念ながら、Windows11の標準機能では「常に手前に表示」の設定が直接用意されていないため、サードパーティのツールを使用するか、別の時計アプリを検討する必要があります。
ただし、作業中に他のウィンドウで隠れてしまうため、完全なデスクトップ時計としては機能が限定的です。
フリーソフトで大きな時計を表示
より柔軟で見やすい時計を表示したい場合、専用のフリーソフトを導入するのが最も効果的です。
Windows11で使える人気の時計フリーソフトには、以下のようなものがあります。
「ClocX」は、アナログ時計を表示できるフリーソフトで、デザインのカスタマイズ性が高く、半透明表示や常に手前に表示する機能があります。
スキンを変更することで、様々なデザインの時計を楽しめます。
「YTClock」は、シンプルで軽量なデジタル時計ソフトで、フォントやサイズ、色を自由に設定できます。
背景を透明にして、デスクトップに溶け込むような表示も可能です。
「FliqloScreensaver」は、スクリーンセーバーですが、常時表示モードで使えば、大きなフリップ時計をデスクトップに表示できます。
レトロなフリップ式のデザインが特徴的で、視認性が非常に高いです。
| ソフト名 | 種類 | 特徴 |
|---|---|---|
| ClocX | アナログ | デザイン豊富、カスタマイズ性高 |
| YTClock | デジタル | シンプル、軽量、色変更可能 |
| FliqloScreensaver | デジタル(フリップ式) | 大きく見やすい、スタイリッシュ |
| Chameleon Clock | 両方 | 多機能、スキン豊富 |
デスクトップに時計を配置する方法は、タスクバーの時計よりも大きく、見やすく表示できるというメリットがあります。
特にプレゼンテーション中や、動画編集などの作業で時間を常に意識したい場合に便利です。
ただし、デスクトップ領域を占有するため、作業スペースが狭くなる可能性もあります。
画面の隅に小さく配置するか、半透明にして背景を透かすなど、作業の邪魔にならない配置を工夫しましょう。
また、フリーソフトを導入する際は、信頼できるサイトからダウンロードし、インストール時に不要なバンドルソフトがないか確認することが重要です。
公式サイトやVector、窓の杜などの信頼できるダウンロードサイトを利用しましょう。
アナログ時計とデジタル時計の使い分け
続いては、アナログ時計とデジタル時計の特徴と、用途に応じた使い分けを確認していきます。
デジタル時計のメリット
デジタル時計は、数字で時刻が表示されるため、瞬時に正確な時刻を読み取れます。
「14:30」のように表示されるため、時刻を間違える心配がなく、秒単位まで表示すれば非常に精密な時間管理が可能です。
視力が低下している方や、遠くから時刻を確認したい場合にも、デジタル時計の方が読み取りやすいことが多いです。
また、デジタル時計は表示領域が比較的小さくても視認性を保てるため、画面の隅に配置しても十分に機能します。
フォントサイズや色を自由に変更できるソフトを使えば、自分の好みや視力に合わせた最適な表示が実現できます。
デジタル時計は、会議の開始時刻、電車の出発時刻など、正確な時刻を把握する必要がある場面で特に有用です。
デジタル時計の特徴
メリット
・瞬時に読み取れる
・小スペースでもOK
・カスタマイズ容易
デメリット
・デザイン性に欠ける
・無機質な印象
アナログ時計のメリット
アナログ時計は、針の位置で時刻を表現するため、時間の経過や残り時間を直感的に把握できます。
例えば、会議が15:00に始まり、現在14:45の場合、アナログ時計なら針の位置であと15分(90度)という視覚的な情報が得られます。
デジタル時計では数字を見て計算する必要がありますが、アナログ時計なら一目で分かります。
また、アナログ時計は見た目が美しく、インテリアとしての要素も持っています。
クラシックなデザイン、モダンなデザイン、アーティスティックなデザインなど、様々なスキンを選択できるソフトを使えば、デスクトップの装飾としても機能します。
アナログ時計は、時間の流れを感じながら作業したい方や、デザイン性を重視する方に適しています。
創作活動やゆったりとした作業では、アナログ時計の方が雰囲気に合うことが多いでしょう。
| 項目 | デジタル時計 | アナログ時計 |
|---|---|---|
| 視認性 | ◎ 正確な数字 | ○ 針の位置 |
| 時間感覚 | △ 計算が必要 | ◎ 直感的 |
| デザイン性 | △ シンプル | ◎ 多様 |
| 必要スペース | ◎ 小さくてもOK | ○ やや大きめ |
| 適した用途 | 正確な時刻把握 | 時間経過の把握 |
両方を併用する方法
デジタル時計とアナログ時計、それぞれのメリットを活かすために、両方を同時に表示することも可能です。
例えば、タスクバーのデジタル時計はそのままにして、デスクトップの隅にアナログ時計のフリーソフトを配置する方法があります。
正確な時刻はタスクバーで、時間の経過感覚はアナログ時計で、という使い分けができます。
または、デュアルディスプレイ環境であれば、メインモニターにはデジタル時計、サブモニターにはアナログ時計を表示するという配置も効果的です。
一部の時計ソフトは、デジタル表示とアナログ表示を同時に提供している場合もあるため、そのようなソフトを選択すれば、一つのウィンドウで両方の情報を得られます。
アナログとデジタルの選択は、個人の好みや作業内容によって異なります。
プログラミングやデータ入力など、正確な時刻を頻繁に確認する作業ではデジタル時計が便利です。
一方、デザイン作業や執筆活動など、時間の流れを感じながら進める作業ではアナログ時計が適しています。
また、年齢や視力によっても適した時計が異なります。
高齢者や視力が低下している方は、大きなデジタル表示の方が読み取りやすいことが多いです。
一方、若年層やデザインに こだわりたい方は、アナログ時計の美しさを楽しめるでしょう。
自分の使用環境や好みに合わせて、最適な時計を選択し、必要に応じて変更していくことが大切です。
まとめ パソコンで時計を大きくする(タスクバーやデスクトップ・デジタルやアナログ【Windows11】方法
Windows11のパソコンで時計を大きく表示する方法をまとめると
・タスクバーの時計を大きくする:「設定」→「個人用設定」→「タスクバー」→「タスクバーの動作」で「タスクバーのサイズ」を「大」に変更、「システムトレイの時計に秒を表示する」をオンにすると視認性向上、ディスプレイのスケーリングを125%や150%に設定すると全体が大きくなる
・ウィジェット機能を活用:Windows キー + W キーまたはタスクバーのウィジェットアイコンで表示、時計・天気・カレンダーなどが大きく表示される、一時的な確認に便利だが常時表示ではない
・フリーソフトで大きな時計を配置:「ClocX」でアナログ時計をデスクトップに常時表示、「YTClock」でカスタマイズ可能なデジタル時計、「FliqloScreensaver」で大きなフリップ時計、半透明や常に手前に表示する機能で作業の邪魔にならない
・デジタル時計のメリット:正確な時刻を瞬時に読み取れる、小スペースでも視認性が高い、フォントサイズや色を自由に変更可能、秒単位まで表示できる、遠くからでも読み取りやすい
・アナログ時計のメリット:時間の経過や残り時間を直感的に把握、針の位置で視覚的に時間感覚を得られる、デザイン性が高くインテリアとしても機能、様々なスキンで外観をカスタマイズ可能
これらの方法を用途や好みに応じて使い分けることで、快適な時計表示環境が実現できます。
日常的な時刻確認にはタスクバーの設定変更、常時大きな時計が必要な場合はフリーソフト、一時的な確認にはウィジェット機能が適しています。
ただし、時計表示を大きくする際は注意も必要です。
タスクバーやスケーリングの変更は画面全体に影響するため作業領域が狭くなる可能性があり、フリーソフトは信頼できるソースからダウンロードし、システムリソースの消費にも配慮することが重要です。
Windows11の時計表示設定を適切に活用して、見やすく快適なパソコン環境を実現していきましょう!