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虚数の英語表記や読み方は?ビジネスでは?実数は?

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数学を英語で学んだり、国際的な環境で仕事をしたりする際に、虚数や実数の英語表記が必要になることがあります。学術論文を読む場合や、海外の技術者とコミュニケーションを取る場合、正確な英語表現を知っておくことは重要です。

本記事では、虚数や実数の英語表記、読み方、ビジネスシーンでの使われ方について、基礎から実践的な内容まで詳しく解説していきます。

単なる単語の羅列ではなく、実際の会話や文書でどのように使われるのか、どのような文脈で登場するのかを確認していきましょう。数学用語の英語表現をマスターすることで、グローバルな場面でも自信を持ってコミュニケーションができるようになるはずです。

虚数の英語表記と基本的な読み方

それではまず、虚数の英語表記と基本的な読み方について解説していきます。

imaginary numberの意味と由来

虚数の英語表記はimaginary numberです。

imaginaryは「想像上の」「架空の」という意味を持つ形容詞で、虚数が最初に発見された時の懐疑的な見方を反映しています。

虚数の英語表記

imaginary number:虚数

複数形:imaginary numbers

略記:Im(虚部を表す場合)

17世紀のフランスの数学者ルネ・デカルトが、実在しない「想像上の数」という意味でこの名前を付けました。

当時、負の数の平方根は数学者たちから疑念の目で見られていたのです。

imaginaryの語源

ラテン語:imaginarius(想像の、心に描かれた)

英語:imaginary(想像上の、実在しない)

数学用語として:虚数(架空という意味ではない)

現代では正式な数学的対象として認められている

現代では「虚数」は決して架空の存在ではなく、数学や物理学で重要な役割を果たしています。

しかし、歴史的経緯からimaginary numberという名称が定着したのです。

日本語 英語 発音(カタカナ)
虚数 imaginary number イマジナリー ナンバー
虚数単位 imaginary unit イマジナリー ユニット
純虚数 pure imaginary number ピュア イマジナリー ナンバー
虚部 imaginary part イマジナリー パート

学術論文や教科書では、imaginary numberという表記が標準的に使われます。

虚数単位iの英語での読み方

虚数単位iの英語での読み方は、文脈によって異なります。

虚数単位iの読み方

単独の場合:i(アイ)

式の中:i(アイ)または imaginary unit

2乗の場合:i squared(アイ スクエアード)

具体的な読み方の例

i:「i」または「the imaginary unit i」

i²:「i squared」

3i:「three i」または「three times i」

-i:「minus i」または「negative i」

i/2:「i over two」または「i divided by two」

複素数の読み方も確認しておきましょう。

記号 英語の読み方 別の読み方
2 + 3i two plus three i two plus three times i
-1 + 4i minus one plus four i negative one plus four i
5 – 2i five minus two i five minus two times i
i i the imaginary unit

工学分野では、iの代わりにj(ジェイ)が使われることもあります。

jの使用例

電気工学:j(i は電流currentで使用されるため)

読み方:「j」または「jay」

例:3 + 4j → 「three plus four j」

分野による使い分けが重要

数学の講義や学会発表では、シンプルに「アイ」と読むのが一般的です。

複素数の英語表現

虚数と密接に関連する複素数の英語表現も確認しておきましょう。

複素数の英語

complex number:複素数

複数形:complex numbers

記号:C(複素数全体の集合)

complexは「複雑な」という意味ではなく、「複合的な」という意味です。

実部と虚部という2つの成分から「複合」されているという意味で名付けられました。

複素数関連の英語表現

real part:実部

imaginary part:虚部

conjugate:共役複素数

modulus / absolute value:絶対値

argument / phase:偏角

complex plane:複素数平面

Gaussian plane:ガウス平面

日本語 英語 記号
複素数 complex number z = a + bi
実部 real part Re(z) = a
虚部 imaginary part Im(z) = b
共役複素数 complex conjugate z̄ = a – bi
絶対値 absolute value / modulus |z| = √(a²+b²)

学術的な文脈では、これらの用語が頻繁に登場します。

正確な英語表現を知っておくことで、論文の読解や国際会議での発表がスムーズになります。

実数の英語表記と数学用語

続いては、実数の英語表記と関連する数学用語について確認していきます。

real numberの意味と使い方

実数の英語表記はreal numberです。

realは「実在する」「現実の」という意味で、虚数(imaginary)に対する対比として名付けられました。

実数の英語表記

real number:実数

複数形:real numbers

略記:Re(実部を表す場合)

記号:R(実数全体の集合)

real numberの使用例

文例1:「3.14 is a real number.」

(3.14は実数です)

文例2:「All integers are real numbers.」

(すべての整数は実数です)

文例3:「The solution is not a real number.」

(その解は実数ではありません)

実数は、有理数と無理数を含む広い概念です。

日本語 英語 記号
自然数 natural number N
整数 integer Z
有理数 rational number Q
無理数 irrational number
実数 real number R
複素数 complex number C

数の階層構造を英語で説明する際は、以下のような表現が使われます。

包含関係の英語表現

「Natural numbers are contained in integers.」

(自然数は整数に含まれる)

「Integers are a subset of rational numbers.」

(整数は有理数の部分集合である)

「Real numbers include both rational and irrational numbers.」

(実数は有理数と無理数の両方を含む)

real numberという用語は数学の基礎

となるため、確実に覚えておきましょう。

実軸・虚軸の英語表現

複素数平面における実軸と虚軸の英語表現も重要です。

軸の英語表記

real axis:実軸

imaginary axis:虚軸

horizontal axis:横軸

vertical axis:縦軸

複素数平面について説明する際は、これらの用語を組み合わせて使います。

複素数平面の説明例

「In the complex plane, the horizontal axis represents the real part, and the vertical axis represents the imaginary part.」

(複素数平面では、横軸が実部を表し、縦軸が虚部を表す)

「The real axis corresponds to real numbers.」

(実軸は実数に対応する)

「Pure imaginary numbers lie on the imaginary axis.」

(純虚数は虚軸上にある)

日本語 英語 説明
実軸 real axis 複素平面の横軸
虚軸 imaginary axis 複素平面の縦軸
原点 origin 0 + 0iの位置
第1象限 first quadrant 実部・虚部ともに正

複素数の位置を英語で説明する際は、これらの用語を使って明確に表現します。

数学記号の英語での読み方

数学記号を英語で読む方法も確認しておきましょう。

基本的な記号の読み方

+:plus

-:minus

×:times / multiplied by

÷:divided by

=:equals / is equal to

≠:is not equal to

複雑な式の読み方例

z = 3 + 4i

「z equals three plus four i」

|z| = 5

「the absolute value of z equals five」

z̄ = 3 – 4i

「z bar equals three minus four i」

(z barは共役複素数を表す)

記号 名称(英語) 読み方の例
square root square root of
² squared x squared
³ cubed x cubed
element of x is an element of
subset of A is a subset of B
infinity infinity

学会発表や講義では、式を声に出して読む機会があります。

正確な読み方を知っておくことで、自信を持って発表できるようになるでしょう。

ビジネスシーンでの虚数・実数の使われ方

次に、ビジネスシーンでの虚数や実数の使われ方を見ていきましょう。

工学・技術分野でのコミュニケーション

工学や技術分野では、虚数が日常的に使われます。

特に電気工学、信号処理、制御工学などの分野では必須の概念です。

ビジネスで使われる場面

技術会議での説明

設計文書の作成

製品仕様書の記載

海外チームとの協業

特許出願書類

会議での使用例

「The impedance has both real and imaginary components.」

(インピーダンスには実部と虚部の両方の成分があります)

「We need to analyze the frequency response in the complex plane.」

(複素平面で周波数応答を解析する必要があります)

「The system has complex poles in the left half-plane.」

(システムは左半平面に複素極を持っています)

電気工学では、jを使った表現が一般的です。

用途 英語表現 日本語
インピーダンス Z = R + jX 抵抗とリアクタンス
伝達関数 H(jω) 周波数応答
複素電力 S = P + jQ 有効電力と無効電力
位相 phase angle 位相角

海外のエンジニアと協業する際は、専門用語の英語表現が必須となります。

金融・データ分析での実数の重要性

金融やデータ分析の分野では、実数(real number)という用語がよく使われます。

ただし、ビジネス文脈では「actual」や「real」といった言葉が別の意味で使われることもあるため注意が必要です。

ビジネスでの「real」の意味

real number:実数(数学用語)

real data:実データ(actual dataの意味)

real value:実質価値(nominal valueに対する)

real-time:リアルタイム(即時の)

文脈による使い分け

数学的文脈:

「The result must be a real number.」

(結果は実数でなければならない)

ビジネス文脈:

「We need real data, not estimates.」

(推定値ではなく実データが必要です)

経済文脈:

「The real GDP increased by 2%.」

(実質GDPが2%増加した)

データサイエンスでは、数値データを扱う際に実数という概念が重要になります。

分野 用語の使い方
数学 real number(実数) 連続値の表現
プログラミング float / double(浮動小数点) 実数の近似
統計 continuous variable(連続変数) 実数値をとる変数
機械学習 real-valued(実数値) 出力が実数

文脈に応じて適切な用語を選ぶ

ことが重要です。

国際的なプレゼンテーションでの表現

国際会議や海外企業とのプレゼンテーションでは、数学的概念を明確に伝える必要があります。

プレゼンでの基本フレーズ

「Let me explain the complex analysis approach.」

(複素解析的アプローチを説明させてください)

「As you can see in the complex plane…」

(複素平面でご覧いただけるように…)

「The imaginary part represents the phase information.」

(虚部は位相情報を表しています)

技術プレゼンの例文

導入:

「Today, I’ll discuss signal processing using complex numbers.」

(本日は複素数を使った信号処理について議論します)

説明:

「The Fourier transform maps time-domain signals to the frequency domain using complex exponentials.」

(フーリエ変換は複素指数関数を使って時間領域の信号を周波数領域に写像します)

結論:

「By utilizing the complex representation, we achieved a 30% improvement in processing speed.」

(複素数表現を利用することで、処理速度を30%改善しました)

場面 使える表現 日本語訳
説明開始 Let me clarify… 明確にさせてください
図の参照 As shown in this diagram… この図に示されているように
強調 It’s important to note that… 注目すべき点は
結論 In conclusion… 結論として

明確で簡潔な英語表現

を心がけることで、専門的な内容でも効果的に伝えられます。

学術論文・文献での虚数と実数の表現

最後に、学術論文や文献での虚数と実数の表現を確認していきます。

論文で使われる標準的な記法

学術論文では、虚数と実数の表記に一定の慣習があります。

論文での標準記法

虚数単位:i または j(分野による)

複素数:z, w など

実部:Re(z) または ℜ(z)

虚部:Im(z) または ℑ(z)

共役:z* または z̄

論文での記述例

「Let z = x + iy be a complex number, where x, y ∈ ℝ.」

(z = x + iy を複素数とする。ここで x, y ∈ ℝ)

「The real part of z is given by Re(z) = x.」

(zの実部は Re(z) = x で与えられる)

「For any complex number z, we have |z|² = zz*.」

(任意の複素数zに対して |z|² = zz* が成り立つ)

分野によって記法が若干異なることがあります。

概念 数学 物理学 工学
虚数単位 i i j
共役複素数 z̄ または z* z* z*
実部 Re(z) Re z Re(z)
虚部 Im(z) Im z Im(z)

論文を読む際は、その分野の慣習を理解しておくことが重要です。

数学的定義の英語表現

数学的な定義を英語で書く際の標準的な表現を見ていきましょう。

定義の基本パターン

「A is defined as B」(AをBと定義する)

「We define A to be B」(AをBと定義する)

「Let A denote B」(AをBとする)

「A is called B if…」(…のときAをBと呼ぶ)

虚数・実数の定義例

「A complex number is defined as a number of the form a + bi, where a and b are real numbers and i is the imaginary unit satisfying i² = -1.」

(複素数は a + bi の形の数として定義される。ここで a, b は実数であり、i は i² = -1 を満たす虚数単位である)

「A real number is any number that can be expressed as a decimal expansion.」

(実数は10進展開で表現できる任意の数である)

「A pure imaginary number is a complex number of the form bi, where b ≠ 0.」

(純虚数は bi の形の複素数である。ここで b ≠ 0)

英語表現 使い方
is defined as 定義 i is defined as √(-1)
such that 条件 z such that |z| = 1
where 説明 z = a + bi, where a, b ∈ ℝ
if and only if 同値条件 z is real if and only if Im(z) = 0

論理的で明確な定義

を書くことが学術論文では求められます。

引用・参考文献での表記

学術論文で虚数や複素数に関する文献を引用する際の表現も確認しておきましょう。

よく引用される古典的文献

Euler’s formula:オイラーの公式

Cauchy-Riemann equations:コーシー・リーマンの方程式

Gauss’s work on complex numbers:ガウスの複素数研究

Riemann’s theory:リーマンの理論

引用の例文

「As shown by Euler, e^(iθ) = cos θ + i sin θ.」

(オイラーが示したように、e^(iθ) = cos θ + i sin θ である)

「According to Gauss’s geometric interpretation, complex numbers can be represented as points in a plane.」

(ガウスの幾何学的解釈によれば、複素数は平面上の点として表現できる)

「The Cauchy-Riemann equations are necessary and sufficient conditions for a function to be holomorphic.」

(コーシー・リーマンの方程式は、関数が正則であるための必要十分条件である)

数学史に関する記述では、以下のような表現が使われます。

表現 意味
was introduced by 〜によって導入された The term “imaginary” was introduced by Descartes
developed by 〜によって発展された Complex analysis was developed by Cauchy
pioneered by 〜によって開拓された The geometric approach was pioneered by Gauss
formalized by 〜によって形式化された The theory was formalized by Weierstrass

学術論文を書く際は、先行研究を適切に引用することが重要です。

英語での引用表現を身につけることで、より説得力のある論文が書けるようになるでしょう。

まとめ

虚数の英語表記は imaginary number で、「イマジナリー ナンバー」と読みます。虚数単位iは単に「アイ」と読み、工学分野ではjが使われることもあります。実数は real number と表記し、複素数は complex number です。

ビジネスシーンでは、工学や技術分野で虚数が日常的に使われ、特に電気工学や信号処理では不可欠な概念となっています。金融やデータ分析では実数の概念が重要ですが、文脈によって「real」という言葉の意味が変わることに注意が必要です。

国際的なプレゼンテーションでは、明確で簡潔な英語表現を心がけ、専門用語を適切に使うことが求められます。学術論文では、分野ごとの慣習に従った記法を使い、定義や引用を正確に表現することが重要です。

虚数と実数の英語表現をマスターすることで、グローバルな場面でも自信を持ってコミュニケーションができるようになるでしょう。