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電圧を下げる方法は?抵抗計算も!(分圧・降圧回路・抵抗での電圧降下・DC-DCコンバーター・計算など)

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電子回路を組む際に「電圧が高すぎて使いにくい」という状況はよく起こります。

5Vの電源から3.3Vを作りたい、12Vから5Vを供給したいといった場面で、電圧を下げる方法の知識が必要です。

本記事では、電圧を下げる主な方法を分圧・降圧回路・抵抗による電圧降下・DC-DCコンバーターなどに分けてわかりやすく解説し、抵抗計算の方法も丁寧に説明していきます。

電圧を下げる主な方法は分圧・定電圧素子・DC-DCコンバーターの三つ

それではまず、電圧を下げるための代表的な方法の概要について解説していきます。

電圧を下げる方法は大きく「抵抗による分圧」「三端子レギュレーターなどの定電圧素子」「DC-DCコンバーター(スイッチング降圧)」の三つに分類されます

それぞれメリット・デメリットが異なるため、使用用途・電流量・効率の要件に応じて適切な方法を選ぶことが重要です。

電圧を下げる3つの方法の比較

①抵抗分圧:シンプルだが電流が変化すると出力電圧も変動する

②定電圧素子(三端子レギュレーター等):安定した電圧を供給できるが発熱が多い

③DC-DCコンバーター(降圧型):高効率だが回路が複雑でコストが高い

抵抗による分圧(電圧降下)の仕組み

抵抗に電流を流すと、その両端に「電圧降下」が生じます。

直列に接続した2つの抵抗で電源電圧を分配する「分圧回路」は、最もシンプルな電圧を下げる方法です。

分圧回路は計算が簡単で部品点数が少ない一方、負荷電流が変化すると出力電圧も変動してしまうという弱点があります

分圧回路の抵抗計算方法

分圧回路では、出力電圧Voutは次の式で求められます。

分圧回路の計算式

Vout = Vin × R2 ÷ (R1 + R2)

例:12Vから5Vを得たい場合(R1とR2の比を決める)

5 = 12 × R2 ÷ (R1 + R2)

R1:R2 = 7:5(例:7kΩと5kΩ)

確認:12 × 5 ÷ (7+5) = 60 ÷ 12 = 5V ✓

電流が変化する負荷には定電圧素子を使う

モーターやマイコンのように消費電流が変動する負荷には、抵抗分圧だけでは電圧が安定しません。

このような場合は三端子レギュレーターなどの定電圧素子を使用することで、負荷変動に対しても安定した電圧を維持できます。

三端子レギュレーターを使った降圧方法

続いては、三端子レギュレーターを使った電圧降圧の方法を確認していきます。

三端子レギュレーターの使い方

三端子レギュレーター(例:LM7805)は入力・出力・GNDの3端子を持つシンプルな定電圧素子です。

入力端子に降圧前の電圧を、出力端子から目的の電圧を取り出します。

三端子レギュレーターは数円〜数十円のコストで安定した定電圧が得られるため、低電流用途では非常にコストパフォーマンスに優れた選択肢です。

発熱量の計算と放熱設計

三端子レギュレーターは余分な電圧を熱に変換するため、大きな電圧差・大電流の場合は発熱量の計算が必須です。

発熱量の計算

損失電力(W)= (入力電圧 – 出力電圧) × 電流

例:12V入力→5V出力・電流0.5Aの場合

損失 = (12-5) × 0.5 = 7 × 0.5 = 3.5W

3.5Wの発熱を放散できるヒートシンクが必要です。

可変電圧降圧回路の作り方

LM317などの可変三端子レギュレーターと抵抗を組み合わせることで、出力電圧を任意の値に調整できます。

出力電圧は外付け抵抗の値で決まり、1.25V〜37Vの範囲で調整可能です。

可変電圧回路は実験用電源や調光回路など、電圧を柔軟に変えたい場面に最適な降圧方法でしょう。

DC-DCコンバーターを使った高効率降圧

続いては、高効率な降圧が可能なDC-DCコンバーターについて確認していきます。

DC-DCコンバーター(降圧型)の仕組み

降圧型DC-DCコンバーター(バックコンバーター)は、スイッチング素子(FET)を高速でON/OFFし、インダクタとコンデンサでエネルギーを蓄積・放出して目的の電圧を生成します。

スイッチング方式は余分な電圧を熱に変えず電気エネルギーとして変換するため、効率が85〜95%と非常に高い点が最大のメリットです。

DC-DCコンバーターとリニアレギュレーターの使い分け

比較項目 リニアレギュレーター DC-DCコンバーター
効率 低い(余剰分が熱になる) 高い(85〜95%)
ノイズ 少ない スイッチングノイズが出る
コスト 安い 比較的高い
回路の複雑さ シンプル 複雑
適した用途 低電流・ノイズ敏感回路 大電流・バッテリー駆動

まとめ

本記事では、電圧を下げる方法として分圧・三端子レギュレーター・DC-DCコンバーターの三つを解説し、それぞれの特徴と抵抗計算方法も紹介しました。

分圧回路はシンプルで計算も容易ですが、負荷変動に弱いという弱点があります。

三端子レギュレーターは安定した電圧を低コストで実現でき、DC-DCコンバーターは大電流・高効率が求められる場面に最適です。

用途と要件をもとに最適な降圧方法を選択することが、信頼性の高い電子回路設計の基本でしょう。

電圧を下げる各種方法の特徴を正しく理解し、目的に合った降圧回路を設計できるスキルを身につけていきましょう