ご存知のようアルミニウムは日常生活から工業まで幅広く使用されている金属材料です。
その機械的特性を理解することは、様々な応用分野で重要となります。
このような背景もあり、本記事ではアルミニウムのポアソン比や単位は?温度依存性や計算方法の例について詳しく解説していきます。
アルミニウムのポアソン比と単位
まずはアルミニウム(アルミ)のポアソン比の数値をチェックしていきます。
ポアソン比とは、材料が引張り方向に伸びたときの横方向の縮みの割合を表す物性値です。
値が大きいほど、引張り方向に伸びたときに横方向に大きく縮むことを意味します。
一般的なアルミニウムのポアソン比(常温常圧付近)は以下の通りです(ただ合金の詳細材質や調質によってもある程度変わりますが、おおよその目安は以下のようでOKです)
アルミのポアソン比の値 |
---|
0.33 |
なおポアソン比は無次元量であり、単位を持ちません(比であることからもわかりますね)。
アルミのポアソン比の温度依存性
なおアルミニウムのポアソン比は温度によってある程度変化します。以下の表は、様々な温度でのアルミニウムのポアソン比の値を示しています。
温度 (K) | 温度 (℃) | ポアソン比 |
---|---|---|
100 | -173 | 0.32 |
200 | -73 | 0.33 |
300 | 27 | 0.33 |
400 | 127 | 0.34 |
500 | 227 | 0.35 |
この表から、以下のことがわかります。
1. 低温では、ポアソン比は低い値を示します。
2. 温度の上昇とともに、ポアソン比は僅かに増加します。
3. 常温付近(300 K)では、ポアソン比は約0.33です。
アルミニウムのポアソン比の温度依存性は、格子振動の非調和性に起因しています。
温度上昇に伴い格子間の平均距離が増加し、原子間力が弱くなることでポアソン比が変化するのです。ただし、ポアソン比の温度依存性はヤング率ほど顕著ではありません。
アルミニウムのポアソン比の計算方法
ポアソン比は、引張り方向の歪み(εx)と横方向の歪み(εy)の比から求められます。以下は、アルミニウムのポアソン比を計算する例です。
1. アルミニウムの試験片に一定の応力を加え、引張り方向の歪み(εx)と横方向の歪み(εy)を測定する。
2. ポアソン比(ν)を以下の式で計算する: ν = -εy / εx
まとめ アルミニウムのポアソン比の求め方や温度一覧表は?
ここでは、アルミニウムのポアソン比は?計算方法の例や温度依存性を解説!について確認しました。
アルミのポアソン比を理解し、材料選択や設計に役立てていきましょう!