夜空に輝く月は、私たちにとって最も身近な天体の一つです。
古くから人類は月に憧れを抱き、現代では実際に人類が足を踏み入れた唯一の地球外天体でもあります。
しかし、月がどれほど遠くにあるのか、そして実際にそこへ到達するためにはどれほどの時間が必要なのかを具体的に理解している人は意外と少ないかもしれません。
このような背景もありこの記事では、地球から月までの正確な距離を確認や各所要時間について詳しく解説していきます。
徒歩、自動車、そしてロケットという3つの方法で月へ向かった場合、それぞれどれほどの期間が必要になるのでしょうか。
地球から月までの距離は何kmで何光年?
それではまず、地球から月までの正確な距離について解説していきます。
地球から月までの平均距離は約38万4,400kmです。
これは月の軌道が楕円形であるため、最も近い時(近地点)では約35万6,500km、最も遠い時(遠地点)では約40万6,700kmとなります。
この距離を光年で表すと、約0.0000128光年、つまり1.28×10⁻⁵光年となります。
光年は光が1年間で進む距離を示す単位で、約9兆4,600億kmに相当します。月までの距離は宇宙規模で考えると非常に近く、光の速度であれば約1.28秒で到達できる距離です。
月までの距離もすごいですが光速もとんでもないですね!
地球の直径が約1万2,800kmですので、月までの距離は地球の直径の約30倍に相当します。また、地球の円周が約4万kmですので、地球を約9.6周分の距離ということになります。
地球から月までを歩くと何日何年かかる?
続いては、徒歩で月まで向かった場合の所要時間を確認していきます。
一般的な人の歩行速度は時速約4kmとされています。休憩なしで24時間歩き続けると仮定した場合、1日で96km進むことができます。
月までの距離38万4,400kmを時速4kmで割ると、9万6,100時間が必要となります。これを日数に換算すると約4,004日、年数では約11年となります。
ただし、これはぶっ続けで歩いた場合。。。
実際には以下の要素を考慮する必要があります
– 睡眠時間(1日8時間程度)
– 食事や休憩時間
– 体力の限界
現実的に1日8時間歩行すると仮定すると、1日で32km進むことができ、月到達までには約1万2,013日、つまり約33年が必要となります。
これは人間の一生の約3分の1から半分に相当する期間であり、徒歩での月旅行がいかに途方もない挑戦であるかがわかります。
地球から月までを車でいくと何日何年かかる?
続いては、自動車で月まで向かった場合の所要時間について確認していきます。
高速道路での一般的な制限速度である時速100kmで計算してみましょう。
月までの距離38万4,400kmを時速100kmで割ると、3,844時間が必要となります。
これを日数に換算すると約160日、つまり約5.3か月となります。
より現実的に考えて、以下の条件を設定してみましょう!
– 平均速度:時速80km(休憩や給油を含む。あればですが笑)
– 1日の運転時間:10時間
– 1日の走行距離:800km
この条件下では、月到達まで約481日、つまり約1年4か月が必要となります。
自動車での移動は徒歩と比較すると大幅に時間短縮されますが、それでも1年以上の期間が必要であることがわかります。また、実際には燃料補給や車両のメンテナンス、道路事情なども考慮する必要があります。
地球から月までをロケットでいくと何日何年かかる?
最後に、実際に月へ向かう手段であるロケットでの所要時間について確認していきます。
人類初の月面着陸を成し遂げたアポロ11号の場合、地球から月まで約3日間で到達しました。より正確には、1969年7月16日に打ち上げられ、7月20日に月面着陸を果たしているため、約4日間の飛行時間でした。
現代のロケット技術では、さらなる時間短縮も可能です。
– アポロ計画:約3~4日
– 現代の無人探査機:約3~9日(軌道や目的による)
– 将来の有人探査計画:約3~7日(予定)
ロケットの速度は打ち上げ後に徐々に加速し、地球の重力圏を脱出する際には時速約1万1,000km(第二宇宙速度)に達します。その後は慣性飛行となり、月の重力圏に入ると減速して着陸または周回軌道に入ります。
最速記録としては、2006年に打ち上げられた無人探査機「ニューホライズンズ」が月軌道を通過するのに要した時間は約8時間30分です。ただし、これは月に着陸せずに通過しただけの記録です。
まとめ 月までの距離は何kmで何光年(光速)?時間は?歩く・車・ロケットだと何日何年かかる?
この記事では月までの距離は何kmで何光年(光速)?時間は?歩く・車・ロケットだと何日何年かかる?について解説しました。
月の知識を身に付けさらに快適に過ごしていきましょう。