エクセルで矢印キーを押したとき、セルが移動するのではなく画面全体がスクロールしてしまう経験はないでしょうか。
また、マウスを操作していないのに画面が勝手にスクロールする、カーソルが意図しない場所に動くといったトラブルも多く報告されています。
これらの原因として多いのが、スクロールロック・マウスの設定・矢印キーの挙動設定の3つです。
この記事では、勝手にスクロールする・カーソルが動く原因ごとに、具体的な対処法をわかりやすく解説していきます。
勝手にスクロールする・カーソルが動く原因と対処の全体像
それではまず、エクセルで勝手にスクロールする・カーソルが動く主な原因と対処法の全体像について解説していきます。
このトラブルは大きく「キーボード側の設定」と「マウス・ハードウェア側の設定」の2つに分類できます。
原因によって確認する場所がまったく異なるため、まずは症状からどちらに該当するかを絞り込むことが重要です。
平均: —
合計: —
fx
売上合計
| 症状 | 主な原因 | 対処法 |
|---|---|---|
| 矢印キーで画面がスクロールする | スクロールロックON | ScrollLockキーを押してOFF |
| マウスで勝手にスクロール | マウスホイール設定・ドライバ | マウス設定を確認・変更 |
| カーソルが勝手に動く | タッチパッド誤検知 | タッチパッド感度を調整 |
| Enterで横に動く | Enterキー後の移動方向設定 | エクセルの詳細設定を変更 |
まず確認すべきは、エクセルのウィンドウ下部にあるステータスバーです。
ステータスバーに「スクロールロック」と表示されていれば、それが原因である可能性が非常に高いでしょう。
スクロールロックとは何か・どう確認するか
スクロールロックとは、矢印キーの動作を「セルの移動」から「画面のスクロール」に切り替えるキーボードの機能です。
キーボードの「Scroll Lock」キー(またはScrLkと表記)を押すことでオン・オフが切り替わります。
エクセルのステータスバー(画面右下のバー)に「スクロールロック」と表示されていればONの状態です。
表示されていない場合でも、ステータスバーを右クリックして「スクロールロック」にチェックを入れると常時表示できるようになるでしょう。
スクロールロックをオフにする手順
物理キーボードに「Scroll Lock」キーがある場合は、そのキーを1回押すだけでOFFになります。
ノートPCなど「Scroll Lock」キーがない場合は、「Fn+C」「Fn+K」など機種によって異なるショートカットで操作できます。
キーが見つからない場合は、Windowsのスクリーンキーボード(「スタート」→「アクセシビリティ」→「スクリーンキーボード」)を使ってScrollLkボタンをクリックする方法が確実です。
操作後にステータスバーの「スクロールロック」表示が消えればOFF成功です。
スクリーンキーボードでスクロールロックを解除する方法
スクリーンキーボードを開くには、タスクバーの検索ボックスに「スクリーンキーボード」と入力して起動します。
キーボードが表示されたら右上付近にある「ScrLk」ボタンをクリックしてください。
ボタンの色が変わればスクロールロックのオン・オフが切り替わった合図です。
この方法は、キーボードの物理キーが壊れている場合や、キー配置がわからない場合にも有効でしょう。
マウス設定・タッチパッドが原因でスクロールする場合の対処法
続いては、マウスの設定やタッチパッドの誤検知が原因でスクロールする場合の確認と対処法を確認していきます。
スクロールロックがOFFにもかかわらず画面が勝手にスクロールする場合は、マウスやタッチパッドの設定が原因の可能性があります。
マウスホイールの感度が高すぎる場合や、タッチパッドへの意図しない触れ方がスクロールを引き起こすことがあります。
✕
行
← この値を小さくすると誤スクロールを軽減できる
オン
← オフにするとExcel以外の操作でのスクロールを防げる
マウスホイールのスクロール設定を変更する手順
Windowsの「設定」→「Bluetoothとデバイス」→「マウス」を開き、スクロールの行数を確認してください。
デフォルトは3行ですが、これを1〜2行に減らすことで、意図しないスクロールを軽減できます。
「非アクティブウィンドウのスクロール」がオンになっている場合、エクセル以外のウィンドウをマウスが通過しただけでスクロールが起きることがあるため、必要に応じてオフにしましょう。
マウスドライバの専用ソフト(Logicool Options・IntelliPointなど)がある場合は、そちらの設定も確認することをおすすめします。
タッチパッドの誤検知でスクロールする場合の対処法
ノートPCを使用している場合、タイピング中に手のひらや指がタッチパッドに触れ、意図せずスクロールが発生することがあります。
「設定」→「Bluetoothとデバイス」→「タッチパッド」から感度を「低い感度」に変更すると誤検知を減らせるでしょう。
外付けマウスを使っている場合は、タッチパッドを完全にオフにする設定も有効です。
多くのノートPCでは「Fn+F7」などのショートカットでタッチパッドのオン・オフを切り替えられます。
マウスの接触不良・ハードウェア異常の確認方法
マウスの物理的な不具合(ホイールの劣化・無線の電池切れ・受信機の接触不良)が原因でスクロールが誤作動するケースもあります。
別のマウスに交換して症状が改善するかを確認するのが最も簡単な切り分け方法でしょう。
無線マウスを使用している場合は、USB受信機を別のポートに差し替えたり、電池を交換したりするだけで改善することもあります。
マウスドライバを最新版に更新することも有効な対処法の一つです。
矢印キー・Enterキーのカーソル移動設定を変更する方法
続いては、矢印キーやEnterキーのカーソル移動挙動に関する設定変更方法を確認していきます。
エクセルには、Enterキーを押した後にカーソルをどの方向に移動させるかを設定できるオプションがあります。
デフォルトは「下」への移動ですが、「右」や「上」「左」に変更することもでき、入力作業の効率に大きく影響するでしょう。
【Enterキー後の移動方向を変更する手順】
① 「ファイル」タブ→「オプション」をクリック
② 「詳細設定」を選択
③「Enterキーを押したら、セルを移動する」の方向を「下・右・上・左」から選択
④ OKをクリックして確定
✕
矢印キーでセルが移動しない・スクロールになる場合の確認
矢印キーを押してもセルが移動せず画面がスクロールする場合は、まずステータスバーの「スクロールロック」表示を確認してください。
スクロールロックがOFFにもかかわらず矢印キーの動作がおかしい場合は、エクセルのオプション設定で「矢印キーでセルを移動する」が無効になっていないかを確認します。
「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」→「編集設定」の項目を確認し、設定を見直しましょう。
数式バーを編集中は矢印キーがカーソル移動として機能するため、Escキーで編集を終了してから操作してください。
Enterキーを押すと横に動く設定を縦に戻す手順
Enterキー後のカーソルが横に動くのは、前述のオプションで「方向」が「右」に設定されているためです。
「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」から「方向」を「下」に変更するだけで、通常の縦移動に戻ります。
横方向への連続入力が多い作業の際は「右」に設定しておくと効率がよく、作業に応じて切り替えるとよいでしょう。
Tabキーを使って横移動し、行末でEnterを押すと次の行の入力開始セルへ戻るという操作方法も覚えておくと便利です。
セルが勝手に動く・カーソルが飛ぶ場合のその他の原因
スクロールロックやマウス設定以外にも、キーボードのキーが物理的に引っかかっている、あるいはキーボードドライバの不具合が原因となるケースがあります。
外付けキーボードを使用している場合は、キーボードを外して再接続するか、別のキーボードで動作確認をしてみましょう。
Excelのアドインや特定のマクロがカーソル操作に干渉している場合もあるため、アドインを無効にした状態で動作確認するのも有効です。
「ファイル」→「オプション」→「アドイン」からCOMアドインを一時的に無効化して確認してみてください。
まとめ
この記事では、エクセルで勝手にスクロールする・カーソルが動く原因と対処法について解説しました。
最も多い原因はスクロールロックのONであり、ステータスバーで確認してScrollLockキーまたはスクリーンキーボードでOFFにするだけで解決するケースがほとんどです。
マウスの設定やタッチパッドの誤検知が原因の場合は、Windowsの設定からスクロール行数や感度を調整することで改善できるでしょう。
Enterキーや矢印キーの挙動が想定と異なる場合は、Excelのオプション→詳細設定から移動方向を確認・変更してみてください。
この記事の内容が、スクロールやカーソルのトラブルでお困りの方のお役に立てれば幸いです。