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鉄のポアソン比や単位は?温度依存性や計算方法の例を解説!

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鉄は建築、自動車、機械など幅広い分野で使用されている重要な金属材料です。

その機械的特性を理解することは、様々な応用分野で重要となります。

このような背景もあり、この記事では鉄のポアソン比や単位は?温度依存性や計算方法の例について詳しく解説していきます。

鉄のポアソン比と単位

まずは鉄のポアソン比の数値をチェックしていきます。

ポアソン比とは、材料が引張り方向に伸びたときの横方向の縮みの割合を表す物性値です。

値が大きいほど、引張り方向に伸びたときに横方向に大きく縮むことを意味します。

一般的な鉄のポアソン比(常温常圧付近)は以下の通りです(ただ合金の詳細材質や調質によってもある程度変わりますが、おおよその目安は以下のようでOKです)

鉄のポアソン比の値
0.28

ポアソン比は無次元量であり、単位を持ちません。

 

鉄のポアソン比の温度依存性

なお鉄のポアソン比は温度によってある程度変化します。

以下の表は、様々な温度での鉄のポアソン比の値をまとめています!

温度 (K) 温度 (℃) ポアソン比
100 -173 0.27
200 -73 0.28
300 27 0.28
400 127 0.29
500 227 0.30

 

簡単にまとめますと以下の通りです。

1. 低温では、ポアソン比は低い値を示します。
2. 温度の上昇とともに、ポアソン比は僅かに増加します。
3. 常温付近(300 K)では、ポアソン比は約0.28です。

 

専門的な言葉でいいますと鉄のポアソン比の温度依存性は、格子振動の非調和性に起因しています。

温度上昇に伴い格子間の平均距離が増加し、原子間力が弱くなることでポアソン比が変化するのです。

ただし、ポアソン比の温度依存性はヤング率ほど顕著ではありません。

 

鉄のポアソン比の計算方法

ポアソン比は、引張り方向の歪み(εx)と横方向の歪み(εy)の比から求められます。

以下は、鉄のポアソン比を計算する例です。

1. 鉄の試験片に一定の応力を加え、引張り方向の歪み(εx)と横方向の歪み(εy)を測定する。

2. ポアソン比(ν)を以下の式で計算する: ν = -εy / εx

 

まとめ 鉄のポアソン比の求め方や温度一覧表は?

ここでは、鉄のポアソン比は?計算方法の例や温度依存性を解説!について確認しました。

鉄のポアソン比を理解し、材料選択や設計に役立てていきましょう!