科学的な解析を行うには、各物質の化学式・分子式・分子量・示性式などを理解しておいた方がいいです。
ここでは、上記フタル酸の化学的特性について詳しく解説しますので、参考にしてみてください!
フタル酸の化学式(分子式)は?
フタル酸の化学式(分子式)は以下の通りです。
フタル酸は炭素(C)が8個、水素(H)が6個、酸素(O)が4個から構成される有機化合物です。ベンゼン-1,2-ジカルボン酸とも呼ばれ、芳香族ジカルボン酸の一種として知られています。常温では白色の結晶性固体で、プラスチック可塑剤の原料やポリエステル樹脂の合成など、様々な工業的用途に広く使用されています。
この分子式からわかるように、フタル酸はベンゼン環(C₆H₄)に2つのカルボキシル基(-COOH)が隣接位置(オルト位)に結合した構造をしています。
フタル酸の示性式は?
フタル酸の示性式は以下の通りです。
この示性式は分子の構造をより具体的に表現しています。ベンゼン環(C₆H₄)に2つのカルボキシル基(COOH)がオルト位(1,2-位)に結合していることを示しています。
フタル酸の構造的特徴として、平面的なベンゼン環構造と、隣接する2つのカルボキシル基による強い酸性を示すことが挙げられます。
この隣接カルボキシル基の配置は、分子内水素結合の形成や、特有の反応性をもたらします。また、この構造的特徴が異性体であるイソフタル酸(1,3-位)やテレフタル酸(1,4-位)とは異なる物理的・化学的性質を示す要因となります。
フタル酸の分子量は?計算過程も解説
フタル酸の分子量を計算していきましょう。
分子量は各原子の原子量に、分子内に含まれる原子の数を掛けて合計することで求められます。
計算過程は以下の通りです。
1. 炭素(C)の原子量:12.01 g/mol × 8個 = 96.08 g/mol
2. 水素(H)の原子量:1.008 g/mol × 6個 = 6.048 g/mol
3. 酸素(O)の原子量:16.00 g/mol × 4個 = 64.00 g/mol
これらを合計すると:
96.08 + 6.048 + 64.00 = 166.128 g/mol
通常は小数点以下2桁までの精度で表現されることが多いため、フタル酸の分子量は約166.13 g/molとなります。
この分子量の値は、フタル酸の物理的・化学的性質を理解する上で重要な基本情報であり、化学反応の計算や溶液の調製などにおいて活用されます。
まとめ フタル酸の分子式・分子量・示性式は?
ここでは、フタル酸の基本的な化学特性について確認しました。
・分子式:C₈H₆O₄または C₆H₄(COOH)₂
・示性式:C₆H₄(COOH)₂
・分子量:166.13 g/mol
これらの情報は、フタル酸を扱う様々な場面で重要となります。
プラスチック産業、有機合成、ポリマー製造、また化学の学習においても基本的な知識として役立つでしょう。特に構造異性体であるイソフタル酸やテレフタル酸との性質の違いを理解する上でも重要な情報です。