科学的な解析(化学)を行う際には基本的に反応物質の沸点・融点・比重・密度(g/mlやg/cm3)・引火点などの理解が必要となることが多いです。
そのためさまざまな物質の沸点・融点・比重・密度(g/mlやg/cm3)・引火点を覚えておくといいです。
ここでは日常的にも広く使用されている「ガラス(主成分 SiO2)」に着目して、その融点・比重・密度(g/ml)・引火点(危険物関連情報)やSDSなどをまとめていきますので、ぜひ参考にしてください。
ガラスの融点(溶ける温度)は?【SiO2】
それでは以下でガラス(主成分 SiO2)の融点は?について確認していきます。
結論として、ガラスの
・融点(完全に流動化する温度):約1400℃~1600℃
ですね。
ガラスは結晶質の物質とは異なり、明確な融点を持たない非晶質(アモルファス)材料です。
そのため、ガラスは加熱されると徐々に軟化していき、特定の温度範囲で粘性が低下していきます。
一般的なソーダ石灰ガラス(窓ガラスなど)は約600℃から軟化し始め、1400℃~1600℃で十分な流動性を持ちます。
ホウケイ酸ガラス(耐熱ガラス)は軟化点が高く、約800℃から軟化し始めます。
また、純粋な石英ガラス(SiO2)はさらに高温で、約1730℃前後で流動化します。
ガラスの比重や密度(g/mlやg/cm3など)は?
さらに、ガラスの比重や密度(単位g/mlやg/cm3)についてもチェックしていきましょう。
結論として、ガラスの
・密度(ホウケイ酸ガラス):約2.2~2.4 g/ml
・密度(クリスタルガラス/鉛ガラス):約3.0~5.9 g/ml
・比重:密度と同じ数値
ですね。
ガラスの密度はその組成によって大きく異なります。
一般的な窓ガラスやびんに使用されるソーダ石灰ガラスの密度は約2.5 g/mlです。実験器具などに使用されるホウケイ酸ガラスは約2.2~2.4 g/mlとやや軽めです。
クリスタルガラスや鉛ガラスなどの高級ガラス製品には鉛が含まれるため、密度が3.0~5.9 g/mlと高くなります。
なお、固体の場合の比重も水の密度との比較(1.0g/cm3)となるので、数値は密度と同じになります。
ガラスの引火点は?【危険物など】は?
さらに、ガラスの引火点についてもチェックしていきましょう。
危険物取扱者の試験などを受ける人はこのあたりの情報も重要となってきます。
結論として、ガラスの
・発火点:なし(燃焼しない)
・可燃性:なし(基本的に不燃性)
ですね。
ガラスは主に二酸化ケイ素(SiO2)と各種酸化物から構成される無機材料であり、基本的に不燃性です。
通常の条件下では燃焼せず、引火点や発火点は定義されません。
そのため、ガラス自体は危険物には分類されず、消防法上の危険物ではありません。
ただし、ガラスの加工時には以下の点に注意が必要です。
・高温のガラス(溶融ガラス)による火傷の危険性
・ガラス粉末による呼吸器への刺激性
・破損したガラスによる切傷の危険性
ガラスのSDSは?【厚生労働省の情報:文献値】
さらに、ガラスのSDS情報へのリンクも整理いたしましたので、必要な場合はご活用くださいませ!
以下が代表的なガラス(二酸化ケイ素)の厚生労働省さまの情報でございます。
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/gmsds/7631-86-9.html
まとめ ガラスの融点(溶ける温度)・比重・密度(g/mlやg/cm3)・引火点は?【SiO2・危険物・SDS】
ここでは、ガラスの融点(溶ける温度)・比重・密度(g/mlやg/cm3)・引火点は?【SiO2・危険物・SDS】について確認しました。
各物性を理解し、業務等々に活かしていきましょう。