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εカプロラクタムの化学式・分子式・分子量・示性式

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εカプロラクタムの化学式・分子式・分子量・示性式は?

科学的な解析を行うには、各物質の化学式・分子式・分子量・示性式などを理解しておいた方がいいです。

ここでは、上記εカプロラクタムの化学的特性について詳しく解説しますので、参考にしてみてください!

εカプロラクタムの化学式(分子式)は?

εカプロラクタムの化学式(分子式)は以下の通りです。

・分子式:C₆H₁₁NOまたは (CH₂)₅C(O)NH

εカプロラクタムは炭素(C)が6個、水素(H)が11個、窒素(N)が1個、酸素(O)が1個から構成される有機化合物です。

ラクタム類の一種で、7員環構造を持ち、環内にアミド結合(-C(O)-NH-)を含んでいます。

常温・常圧では白色の結晶性固体で、吸湿性があり、融点は約70℃で、主にナイロン6(ポリアミド6)の原料として広く使用されています。

この分子式からわかるように、εカプロラクタムは6つの炭素原子を含む環状構造で、環内にアミド基が組み込まれた構造をしています。

εカプロラクタムの示性式は?

εカプロラクタムの示性式は以下の通りです。

・示性式:(CH₂)₅C(O)NH(環状構造)

一般的には以下のような環状構造で表記されることもあります:

      O
      ‖
      C
     / \
H₂C    NH
|      |
H₂C    CH₂
|      |
H₂C    CH₂
     \ /
      CH₂

この示性式は分子の構造をより具体的に表現しています。

7員環構造を形成し、環内に1つのアミド結合(-C(O)-NH-)を含んでいることを示しています。

εカプロラクタムの構造的特徴として、環状アミド(ラクタム)構造の存在が挙げられます。

この構造はεカプロラクタムに特有の化学反応性をもたらし、特に加水分解や開環重合反応が起こりやすい特性があります。

また、アミド結合の極性により、分子全体として双極子モーメントを持ち、水に溶けやすく、多くの有機溶媒にも溶ける性質があります。

 

εカプロラクタムの分子量は?計算過程も解説

εカプロラクタムの分子量を計算していきましょう。

分子量は各原子の原子量に、分子内に含まれる原子の数を掛けて合計することで求められます。

・分子量:113.16 g/mol

計算過程は以下の通りです。

1. 炭素(C)の原子量:12.01 g/mol × 6個 = 72.06 g/mol

2. 水素(H)の原子量:1.008 g/mol × 11個 = 11.088 g/mol

3. 窒素(N)の原子量:14.01 g/mol × 1個 = 14.01 g/mol

4. 酸素(O)の原子量:16.00 g/mol × 1個 = 16.00 g/mol

これらを合計すると:

72.06 + 11.088 + 14.01 + 16.00 = 113.158 g/mol

通常は小数点以下2桁までの精度で表現されることが多いため、εカプロラクタムの分子量は約113.16 g/molとなります。

この分子量の値は、εカプロラクタムの物理的・化学的性質を理解する上で重要な基本情報であり、化学反応の計算や物質の取り扱いなどにおいて活用されます。

まとめ  εカプロラクタムの分子式・分子量・示性式は?

ここでは、εカプロラクタムの基本的な化学特性について確認しました。

・分子式:C₆H₁₁NOまたは (CH₂)₅C(O)NH

・示性式:(CH₂)₅C(O)NH(環状構造)

・分子量:113.16 g/mol

これらの情報は、εカプロラクタムを扱う様々な場面で重要となります。

ナイロン6(ポリアミド6)の原料、合成繊維製造、プラスチック成形材料、また化学の学習においても基本的な知識として役立つでしょう。

εカプロラクタムは工業的にはシクロヘキサノンオキシムのベックマン転位反応によって製造され、最も重要なラクタム化合物として繊維や工業材料の製造に広く利用されています。