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LNGとは何か?意味や仕組みをわかりやすく解説!(液化天然ガス・略称・天然ガスとの違いなど)

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エネルギー問題や環境問題への関心が高まる中、「LNG」という言葉を耳にする機会が増えてきました。

ニュースや電気・ガスの料金明細などで見かけることもあるかもしれませんが、「実際にどんなものなのか、よくわからない」という方も多いのではないでしょうか。

この記事では、LNGとは何か、その意味や仕組み、天然ガスとの違いなどをわかりやすく解説していきます。

エネルギーの基礎知識として、ぜひ最後までお読みください。

LNGとは何か?意味や仕組みをわかりやすく解説!(液化天然ガス・略称・天然ガスとの違いなど)

それではまず、LNGとは何かという核心部分から解説していきます。

LNGとは「液化天然ガス」のこと!その意味と基本をおさえよう

LNGとは、Liquefied Natural Gas(リクウィファイド・ナチュラル・ガス)の略称で、日本語では「液化天然ガス」と訳されます。

簡単に言うと、天然ガスをマイナス162℃という超低温に冷却して液体にしたものです。

気体のままでは体積が大きく輸送・貯蔵が難しい天然ガスを、液体にすることで体積を約600分の1にまで圧縮できるのが最大のポイントです。

LNG(液化天然ガス)の基本まとめ

LNGは天然ガスをマイナス162℃まで冷やして液化したもの。体積が気体の約600分の1になるため、大量輸送・大量貯蔵が可能になります。

LNGの略称と英語表記について

LNGの略称は、英語の「Liquefied Natural Gas」の頭文字を取ったものです。

「Liquefied(液化した)」「Natural(天然の)」「Gas(ガス)」という3つの単語で構成されており、読み方はそのまま「エル・エヌ・ジー」と呼ばれています。

日本ではこの略称が非常に広く普及しており、エネルギー業界はもちろん、一般メディアでも頻繁に使われる言葉になっています。

液化する理由とそのメリット

天然ガスをあえて液化する理由は、輸送効率と貯蔵効率を大幅に高められるからです。

天然ガスは常温・常圧では気体のため、そのままではタンクに入れても少量しか貯められません。

しかし液体にすることで体積が約600分の1になるため、大型タンカーで大量に輸送することが可能になります。

日本のように国内にガス田がほとんどなく、海外からのエネルギー輸入に依存している国にとって、LNGの存在は非常に重要といえるでしょう。

LNGタンカーとLNG基地の役割

LNGは専用の断熱構造を持つ「LNGタンカー」で海上輸送されます。

日本に到着したLNGは、沿岸に設置されたLNG基地(受入基地)に陸揚げされます。

基地内では極低温のまま大型タンクに貯蔵し、必要に応じて再ガス化(気化)させてから都市ガスや発電用燃料として供給される仕組みです。

この一連の流れがLNGのサプライチェーンを支えています。

天然ガスとLNGの違いとは?混同しがちなポイントを整理

続いては、天然ガスとLNGの違いについて確認していきます。

この2つは同じものと思われがちですが、厳密には異なります。

両者の関係と違いを正確に理解することで、LNGへの理解がさらに深まるでしょう。

天然ガスとは何か

天然ガスとは、地下に埋蔵されている可燃性のガス資源のことです。

主成分はメタン(CH₄)で、エタンやプロパンなどの炭化水素も含まれています。

石油や石炭と並ぶ化石燃料の一種ですが、燃焼時のCO₂排出量が石炭の約半分と比較的クリーンなエネルギー源として注目されています。

採掘された天然ガスはそのままでは気体であるため、国をまたいで大量輸送するにはパイプラインかLNG化が必要になります。

天然ガスとLNGの関係性

天然ガスとLNGの関係は、「素材」と「加工品」のような関係に例えることができます。

天然ガスという素材を、液化という加工を施したものがLNGというわけです。

再ガス化すれば天然ガスに戻るため、LNGはいわば「輸送のための形態」と理解するとわかりやすいでしょう。

項目 天然ガス LNG
状態 気体 液体
温度 常温 マイナス162℃
体積 大きい 気体の約600分の1
主な用途 発電・都市ガス・工業用など 輸送・貯蔵に最適化された形態
輸送方法 パイプラインなど LNGタンカー

LPGとの違いも押さえておこう

LNGと混同されやすいものに「LPG(液化石油ガス)」があります。

LPGはLiquefied Petroleum Gasの略で、プロパンやブタンを主成分とするガスを液化したものです。

プロパンガスのボンベとして一般家庭でもおなじみですが、LNGとは原料も用途も異なります。

LNGとLPGの違いのポイント

LNG(液化天然ガス):主成分はメタン、都市ガスや発電に利用

LPG(液化石油ガス):主成分はプロパン・ブタン、プロパンガスとして家庭用などに利用

どちらも「液化」という点は共通していますが、原料と主な用途が異なります。

LNGの仕組みと製造・輸送プロセスをわかりやすく解説

続いては、LNGが実際にどのように作られ、日本に届けられるのか、その仕組みと流れを確認していきます。

LNGのサプライチェーンは複数のステップから成り立っており、それぞれの役割を知ることで全体像がつかみやすくなります。

LNGの製造プロセス(液化工程)

LNGは、まず産出国のガス田から採掘した天然ガスを精製するところから始まります。

採掘した天然ガスには水分や硫黄化合物などの不純物が含まれているため、液化プラントでこれらを除去します。

その後、熱交換器を用いて段階的に冷却し、マイナス162℃まで温度を下げることで液体のLNGが完成します。

この液化の過程には大規模な設備と高度な技術が必要であり、世界各地の産出国にLNG液化プラントが設置されています。

LNGタンカーによる海上輸送

液化されたLNGは、二重断熱構造の特殊タンクを備えたLNGタンカーに積み込まれ、海上輸送されます。

タンカーは極低温を保ちながら航行するため、高度な安全設計が施されています。

日本は主にオーストラリア、マレーシア、カタール、ロシアなどからLNGを輸入しており、輸送距離は数千キロメートルに及ぶこともあります。

日本は世界有数のLNG輸入国であり、安定した輸入体制を維持することがエネルギー安全保障の観点からも非常に重要です。

受入基地での再ガス化と供給

日本に到着したLNGはLNG受入基地に荷揚げされ、大型の低温タンクに貯蔵されます。

貯蔵されたLNGは、海水などの熱を利用した気化器(バポライザー)によって常温に戻されます。

再び気体の天然ガスに戻ったものは、パイプラインを通じて各家庭や工場、発電所などへ供給される仕組みです。

私たちが毎日使っている都市ガスの多くは、このようなプロセスを経て届けられています。

LNGが日本のエネルギーで果たす役割と環境への影響

続いては、日本のエネルギー事情においてLNGがどのような役割を担っているか、また環境への影響についても確認していきます。

日本のエネルギー政策を語る上で、LNGは欠かせない存在といえるでしょう。

日本の電力・都市ガスを支えるLNG

日本では電力の発電において、LNGを燃料とするLNG火力発電が大きな割合を占めています。

2011年の東日本大震災以降、原子力発電の稼働が大幅に減少したことで、LNG火力発電への依存度がさらに高まりました。

また、都市ガスの原料としてもLNGは中心的な役割を果たしており、家庭での調理・給湯・暖房など日常生活に直結しています。

LNGは日本のエネルギーの要!

日本はエネルギーの大部分を輸入に頼っており、LNGは電力・都市ガス・産業用エネルギーの主要な供給源として日本経済と国民生活を支えています。

LNGの環境的なメリットと課題

LNG(天然ガス)は化石燃料の中では最もCO₂排出量が少ないという特徴があります。

石炭と比較するとCO₂排出量は約半分、石油と比べても少なく、「つなぎのエネルギー」として再生可能エネルギーへの移行期に重要な役割を担うと考えられています。

一方で、LNGも化石燃料であることに変わりはなく、燃焼時にはCO₂を排出します。

カーボンニュートラルの実現に向けては、LNGだけに頼らず、再生可能エネルギーとの組み合わせが求められています。

LNG価格と日本経済への影響

LNGの価格は国際的なエネルギー市場の動向や、産出国の政治・経済状況に左右されます。

LNG価格が上昇すると、電気料金やガス料金の値上がりを通じて家庭や企業の負担が増加します。

近年もロシアによるウクライナ侵攻などを背景にLNG価格が急騰し、日本のエネルギーコストに大きな影響を与えたことは記憶に新しいでしょう。

エネルギーの安定調達と価格安定は、日本の経済・生活の安定に直結する重要な課題です。

まとめ

今回は、LNGとは何か、その意味や仕組み、天然ガスとの違いなどについてわかりやすく解説してきました。

LNGとは天然ガスをマイナス162℃まで冷却して液化したもので、「Liquefied Natural Gas(液化天然ガス)」の略称です。

液化することで体積を約600分の1に圧縮でき、大量輸送・大量貯蔵が可能になるという大きなメリットがあります。

天然ガスが「素材」であるとすれば、LNGはその「輸送に最適化された形態」と理解するとわかりやすいでしょう。

日本のエネルギー供給において、LNGは電力・都市ガスの両面で欠かせない存在であり、私たちの日常生活を陰から支えています。

化石燃料の中では比較的クリーンなエネルギーであるLNGですが、カーボンニュートラルに向けた取り組みが進む中で、今後もそのあり方は変化していくことが予想されます。

エネルギー問題への理解を深める第一歩として、ぜひLNGの知識を活用してみてください。