パソコンでウェブサイトを閲覧していると、後でまた見たいページや頻繁に訪れるサイトが増えていきます。
お気に入りのニュースサイト、よく使うオンラインショップ、仕事で参考にするページ、趣味のブログなど、毎回検索してアクセスするのは時間がかかり、効率が悪くなってしまいます。
URLを覚えていない場合は、検索エンジンで何度も同じキーワードを入力する必要があります。サイト名を正確に覚えていないと、似たような別のサイトにたどり着いてしまうこともあります。
特に長いURLや複雑なページアドレスの場合、手入力は現実的ではありません。ECサイトの商品ページ、オンライン記事の特定の段落、会員制サイトのダッシュボードなど、URLが長く複雑なページは珍しくありません。
ブックマーク機能を使えば、ワンクリックでお気に入りのページに素早くアクセスできます。
Chrome、Edge、Firefox、Safariなど、すべての主要ブラウザにブックマーク機能が標準搭載されており、無料で利用できます。また、ブックマークをフォルダで整理したり、ブックマークバーに常に表示させたり、複数のデバイス間で同期したりすることも可能です。
本記事では、ブックマークの基本的な追加方法から、ブックマークバーの表示設定、デスクトップへのショートカット作成、ブラウザ間でのブックマーク移行まで、様々なブックマーク活用術を詳しく解説します。
効率的なウェブ閲覧を実現したい方は、ぜひ最後までお読みください。
ポイントは
・ブックマーク追加は星マークをクリックまたはCtrl+Dで簡単登録
・ブックマークバーを表示すればワンクリックでアクセス可能
・フォルダ分けで数百のブックマークも整理できる
・デスクトップにドラッグすればショートカットが作成できる
・ブラウザ間の移行はエクスポート・インポート機能で一括転送
です。
それでは詳しく見ていきましょう。
ブックマークの基本的な追加方法
それではまず、各ブラウザでブックマークを追加する基本的な方法を確認していきます。
Google Chromeでブックマークを追加する
Google Chromeでブックマークを追加するには、アドレスバーの右端にある星マークをクリックする方法が最も簡単です。
ブックマークしたいページを開いた状態で星マークをクリックすると、「ブックマークを追加しました」というポップアップが表示され、そのページがブックマークに登録されます。
星マークをクリックすると、ブックマークの名前と保存先フォルダを編集できるダイアログが開きます。
デフォルトではページのタイトルがそのままブックマーク名になりますが、長すぎる場合や分かりにくい場合は、ここで短く分かりやすい名前に変更できます。保存先は「ブックマークバー」または「その他のブックマーク」から選択でき、すでにフォルダを作成している場合はそのフォルダも選択肢に表示されます。
Chromeでのブックマーク追加手順
ブックマークしたい
ページを開く
アドレスバー右の
星マークをクリック
名前と保存先を
確認して完了
キーボードショートカットを使う方法もあります。Ctrl+D(MacならCommand+D)を押すと、星マークをクリックしたのと同じダイアログが開きます。
マウスを動かさずにブックマークを追加できるため、キーボード操作に慣れている方には効率的です。ブラウジング中に気になるページを見つけたら、すぐにCtrl+Dを押して保存する習慣をつけると便利です。
右クリックメニューからも追加できます。ページ上の任意の場所で右クリックし、「このページをブックマークに追加」を選択すれば、同じダイアログが表示されます。
また、リンクを右クリックして「リンクをブックマークに追加」を選択すれば、そのページを開かずに直接ブックマークに追加できます。複数のページを一度にブックマークしたい場合に便利です。
Microsoft Edgeでブックマークを追加する
Microsoft Edgeでは、ブックマークを「お気に入り」と呼びます。機能的にはブックマークと同じで、アドレスバー右端の星マークから追加できます。
EdgeはChromeと同じChromiumベースで開発されているため、操作方法も非常に似ています。
Edgeで星マークをクリックすると、「お気に入りに追加されました」というメッセージと共に、名前と保存先を選択するダイアログが表示されます。
保存先は「お気に入りバー」または「その他のお気に入り」から選択できます。Edgeの特徴として、「コレクション」という機能もあり、関連するページをグループ化して管理できます。例えば、旅行の計画に関するページを「夏休み旅行」というコレクションにまとめるなど、プロジェクトごとに整理できます。
| ブラウザ | ブックマークの呼び方 | 追加ボタンの位置 | キーボードショートカット |
|---|---|---|---|
| Chrome | ブックマーク | アドレスバー右端の星 | Ctrl+D |
| Edge | お気に入り | アドレスバー右端の星 | Ctrl+D |
| Firefox | ブックマーク | アドレスバー右端の星 | Ctrl+D |
| Safari | ブックマーク | アドレスバーの共有ボタン | Command+D |
Edgeでは、ブックマークとコレクションを使い分けることで、より柔軟な整理が可能です。
日常的に頻繁にアクセスするページはお気に入りに追加し、特定のプロジェクトや調べ物に関するページはコレクションにまとめる、という使い方が効果的です。コレクションにはメモも追加できるため、なぜそのページを保存したのか、どの部分が重要なのかといった情報も記録できます。
Firefoxでブックマークを追加する
Firefoxでも、アドレスバー右端の星マークからブックマークを追加できます。
星マークをクリックすると、星が青く塗りつぶされ、「ブックマークに追加しました」というメッセージが表示されます。再度星マークをクリックすると、詳細設定のダイアログが開きます。
Firefoxのブックマークダイアログでは、名前、フォルダ、タグの3つを設定できます。タグ機能はFirefox独自の特徴で、ブックマークに複数のキーワードを付けて分類できます。
例えば、あるレシピページに「料理」「イタリアン」「パスタ」というタグを付けておけば、後で「パスタ」と検索するだけで、そのブックマークを見つけられます。フォルダ分けだけでは分類しきれない場合に、タグが非常に便利です。
Firefoxのタグ機能活用例
タグなし
階層が深くなる
探すのに時間
→ 管理が煩雑
タグあり
複数の視点で分類
素早く発見
→ 柔軟な整理
Firefoxでは、ブックマークメニューからも追加できます。画面上部のメニューバーで「ブックマーク」→「このページをブックマーク」を選択するか、右上のハンバーガーメニュー(三本線)から「ブックマーク」→「このページをブックマーク」を選択します。
また、Firefoxには「ブックマークツールバー」と呼ばれるブックマークバーがあり、ここに追加したブックマークは常に画面上部に表示されます。
複数のタブを一度にブックマークする方法
複数のタブを開いている状態で、それらをまとめてブックマークすることも可能です。
調べ物をしていると、関連する複数のページを同時に開くことがよくあります。これらを一つずつブックマークするのは手間がかかるため、一括登録機能が便利です。
Chromeでは、タブバー上の何もないところで右クリックし、「すべてのタブをブックマークに追加」を選択します。
すると新しいフォルダが作成され、開いているすべてのタブがそのフォルダ内にブックマークとして保存されます。フォルダ名は自由に設定できるため、「プロジェクトA資料」「週末旅行候補」など、内容が分かる名前を付けておくと後で探しやすくなります。
Edgeでも同様の機能があり、「すべてのタブをお気に入りに追加」を選択すれば、新しいフォルダにまとめて保存できます。
Firefoxでは、「ブックマーク」メニューから「すべてのタブをブックマーク」を選択します。この機能を使えば、リサーチ作業の途中でブラウザを閉じる必要があっても、後で同じタブ構成を簡単に復元できます。
| 操作 | Chrome | Edge | Firefox |
|---|---|---|---|
| 現在のページを追加 | 星マーク / Ctrl+D | 星マーク / Ctrl+D | 星マーク / Ctrl+D |
| 全タブを一括追加 | タブ右クリック→すべてのタブをブックマーク | タブ右クリック→すべてのタブをお気に入り | メニュー→すべてのタブをブックマーク |
| リンクを直接追加 | リンク右クリック→リンクをブックマーク | リンク右クリック→リンクをお気に入り | リンク右クリック→リンクをブックマーク |
ブックマークを追加する際は、後で見つけやすい名前を付けることが重要です。
ページタイトルがそのまま使われると、「ようこそ」「トップページ」のような曖昧な名前になってしまうことがあります。
後で見返したときに何のページか分かるよう、「Amazon – 家電カテゴリ」「Gmail受信トレイ」「Notion作業スペース」のように、具体的な名前に変更しておきましょう。
また、ブックマークは追加したら終わりではなく、定期的に整理することも大切です。
もう使わなくなったサイト、リンク切れのページ、重複しているブックマークなどを削除することで、必要な情報に素早くアクセスできるようになります。
月に一度、10分程度でブックマークを見直す習慣をつけると、常に整理された状態を保てます。
ブックマークバーの表示と活用方法
続いては、ブックマークバーを表示して、頻繁にアクセスするサイトにワンクリックでアクセスする方法を確認していきます。
ブックマークバーを表示する設定
ブックマークバーは、ブラウザのアドレスバーの下に常に表示される領域で、登録したブックマークをワンクリックで開けます。
メニューから選択したり、ブックマークマネージャーを開いたりする必要がないため、最も頻繁に訪れるサイトはブックマークバーに配置すると便利です。
Chromeでブックマークバーを表示するには、画面右上の三点メニューをクリックし、「ブックマーク」→「ブックマークバーを表示」を選択します。
またはキーボードショートカットのCtrl+Shift+B(MacならCommand+Shift+B)を押すことで、表示と非表示を切り替えられます。一度表示すれば、ブラウザを閉じても次回起動時に自動的に表示されます。
ブックマークバー表示設定
Chrome
Ctrl+Shift+B
または
メニュー→ブックマークバー
Edge
Ctrl+Shift+B
または
設定→お気に入りバー
Firefox
Ctrl+Shift+B
または
表示→ツールバー
Edgeでは、「お気に入りバー」と呼ばれています。表示方法はChromeと同じで、Ctrl+Shift+Bで切り替えるか、設定から「お気に入りバーを表示」を選択します。
Edgeの特徴として、お気に入りバーの表示設定に「常に表示」「新しいタブのみで表示」「表示しない」の3つの選択肢があります。「新しいタブのみで表示」を選ぶと、新しいタブを開いたときだけバーが表示され、ウェブページを閲覧中は非表示になるため、画面を広く使えます。
Firefoxでは、「ブックマークツールバー」と呼ばれています。表示方法は、画面上部のメニューバーで「表示」→「ツールバー」→「ブックマークツールバー」を選択するか、Ctrl+Shift+Bで切り替えます。
Firefoxでもツールバーの表示設定で「常に表示」「新しいタブでのみ表示」「表示しない」から選択できます。
ブックマークバーにフォルダを作成して整理する
ブックマークバーに多くのブックマークを追加すると、画面の幅に収まらなくなってしまうため、フォルダで整理することが重要です。
関連するブックマークをフォルダにまとめることで、より多くのサイトにアクセスしつつ、見た目もスッキリさせられます。
フォルダを作成するには、ブックマークバー上で右クリックし、「フォルダを追加」を選択します。フォルダ名を入力して保存すると、ブックマークバー上にフォルダが表示されます。
フォルダをクリックすると、その中に保存されているブックマークが一覧で表示され、選択すればページが開きます。例えば、「ニュース」というフォルダに複数のニュースサイトを入れておけば、フォルダをクリックして見たいサイトを選ぶだけで済みます。
| フォルダ名の例 | 含めるブックマークの例 | 使用場面 |
|---|---|---|
| 仕事 | Gmail、Slack、Notion、社内ポータル | 業務中に頻繁にアクセス |
| ニュース | Yahoo!ニュース、NHK、日経新聞 | 朝のニュースチェック |
| SNS | Twitter、Instagram、Facebook | 休憩時間の確認 |
| ショッピング | Amazon、楽天、ヨドバシ | 買い物をするとき |
| 学習 | Udemy、Coursera、YouTube教育チャンネル | スキルアップの時間 |
ブックマークをフォルダに移動するには、ブックマークをドラッグしてフォルダの上にドロップします。
または、ブックマークを右クリックして「編集」を選択し、保存先フォルダを変更することもできます。フォルダの中にさらにフォルダを作成することも可能で、階層構造で整理できます。ただし、階層が深すぎると目的のブックマークを見つけにくくなるため、2階層程度に留めるのが実用的です。
ブックマークバーのカスタマイズテクニック
ブックマークバーは、様々なカスタマイズが可能で、使いやすさを大きく向上させられます。
ブックマーク名を短くしたり、アイコンだけ表示したり、並び順を変更したりすることで、限られたスペースを最大限に活用できます。
ブックマーク名を短縮する方法として、ブックマークを右クリックして「編集」を選択し、名前を1~2文字に変更する方法があります。
例えば、「YouTube」を「Y」、「Amazon」を「A」のように短くすれば、多くのブックマークをバーに配置できます。ファビコン(サイトのアイコン)が表示されるため、短い名前でも識別は可能です。さらに極端な方法として、名前を完全に削除してアイコンだけにすることもできます。
ブックマークバーの省スペース化
通常の名前
Amazon
Gmail
→ 長くて数個のみ
短縮名
(アイコン付き)
→ 多数配置可能
ブックマークの並び順は、ドラッグ&ドロップで自由に変更できます。最もよく使うブックマークを左側に配置し、使用頻度の低いものを右側に配置すると効率的です。
また、区切りとして空のフォルダを配置することで、視覚的なグループ分けも可能です。例えば、「仕事関連」と「個人用」の間に空のフォルダを入れると、一目で区別できるようになります。
ブックマークバーには、フォルダ内のすべてのブックマークを一度に開く機能もあります。フォルダを右クリックして「すべて開く」を選択すると、フォルダ内のすべてのページが新しいタブで開かれます。
毎朝チェックするニュースサイトをまとめておけば、ワンクリックですべてのサイトを開けます。朝のルーティン、仕事開始時の定番サイト、プロジェクトの参考ページなど、セットで開きたいページをフォルダにまとめると便利です。
ブックマークバーを効果的に活用するには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
使わなくなったブックマークは削除し、新しく頻繁に訪れるようになったサイトを追加していくことで、常に最適な状態を保てます。
また、ブックマークバーに配置するのは本当によく使うサイトだけに限定し、たまにしか使わないものは「その他のブックマーク」に保存するという使い分けも重要です。
ブックマークバーを「毎日使うサイトの特等席」と考え、厳選したサイトだけを配置することで、作業効率が大きく向上します。
フォルダを使えば数十のサイトを管理できますが、フォルダが多すぎても逆に探しにくくなるため、5~10個程度に抑えるのが実用的です。
デスクトップにブックマークのショートカットを作成
続いては、よく使うウェブサイトのショートカットをデスクトップに配置して、ブラウザを開かずに直接アクセスする方法を確認していきます。
URLをデスクトップにドラッグする方法
最も簡単にデスクトップショートカットを作成する方法は、アドレスバーのURLアイコンをデスクトップにドラッグする方法です。
この方法なら特別な設定は不要で、数秒で完了します。
デスクトップショートカットを作成したいページを開き、アドレスバーの左端にあるサイトのアイコン(南京錠マークやファビコン)をクリックしたまま、デスクトップまでドラッグします。
デスクトップ上でマウスボタンを離すと、そのページのショートカットが作成されます。ショートカットのアイコンはサイトのファビコンが使われ、ファイル名はページタイトルになります。
デスクトップショートカット作成手順
目的のページを
ブラウザで開く
アドレスバー左の
アイコンをクリック
デスクトップまで
ドラッグして完了
作成されたショートカットをダブルクリックすると、既定のブラウザでそのページが開きます。
ブラウザが起動していない場合は自動的に起動し、すでに起動している場合は新しいタブでページが開きます。Gmail、カレンダー、オンライン会議ツールなど、毎日使うウェブアプリケーションをデスクトップに配置すると、アクセスが非常に便利になります。
ショートカットの名前を変更したい場合は、ファイルを右クリックして「名前の変更」を選択します。
長いページタイトルがそのまま使われていることが多いため、「Gmail」「カレンダー」「Zoom」のように短く分かりやすい名前に変更すると、デスクトップが整理されます。アイコンも変更できますが、デフォルトのファビコンが使われるため、多くの場合は変更不要です。
ブックマークからショートカットを作成する方法
すでにブックマークに登録しているサイトから、デスクトップショートカットを作成することも可能です。
ブックマークマネージャーを開く必要はなく、ブックマークバーから直接ドラッグできます。
ブックマークバーに表示されているブックマークを、デスクトップにドラッグ&ドロップするだけで、ショートカットが作成されます。
ブックマークバーにフォルダがある場合、フォルダ内のブックマークもデスクトップにドラッグできます。複数のブックマークをまとめてデスクトップに配置したい場合は、フォルダごとドラッグすることもできますが、フォルダ内の各ブックマークを個別にドラッグする方が分かりやすいでしょう。
| ショートカット作成方法 | 手順 | メリット |
|---|---|---|
| URLを直接ドラッグ | アドレスバーのアイコンをデスクトップへ | 最も簡単、すぐできる |
| ブックマークからドラッグ | ブックマークバーからデスクトップへ | 既存のブックマークを活用 |
| 右クリックメニュー | デスクトップ右クリック→新規作成→ショートカット | URLを手入力できる |
右クリックメニューから手動で作成する方法もあります。デスクトップの何もないところで右クリックし、「新規作成」→「ショートカット」を選択します。
「項目の場所を入力してください」という欄に、ウェブサイトのURLを貼り付けて「次へ」をクリックし、ショートカット名を入力して「完了」を押せば作成できます。この方法は、URLをコピーしてある場合や、ブラウザを開いていない状態で作成したい場合に便利です。
ChromeとEdgeのアプリモードでショートカット作成
ChromeとEdgeには、「アプリとしてインストール」という機能があり、ウェブサイトを独立したアプリのように使えます。
この機能で作成されるショートカットは、通常のブラウザウィンドウではなく、専用のウィンドウでサイトが開きます。
アプリモードでインストールするには、目的のサイトを開いた状態で、画面右上の三点メニューをクリックし、「その他のツール」→「ショートカットを作成」(Chromeの場合)または「アプリ」→「このサイトをアプリとしてインストール」(Edgeの場合)を選択します。
「ウィンドウとして開く」にチェックを入れると、ブラウザのタブバーやアドレスバーが表示されない専用ウィンドウで開くため、よりアプリに近い感覚で使えます。
通常のショートカットとアプリモードの違い
| 項目 | 通常のショートカット | アプリモード |
|---|---|---|
| 開き方 | ブラウザの新しいタブ | 独立したウィンドウ |
| アドレスバー | 表示される | 非表示(スッキリ) |
| タスクバー表示 | ブラウザと統合 | 独立したアイコン |
| おすすめ用途 | たまに見るサイト | 毎日使うウェブアプリ |
アプリモードで作成されたショートカットは、デスクトップだけでなく、スタートメニューやタスクバーにも固定できます。
Gmail、Googleカレンダー、Notion、Slack、Trelloなど、毎日使うウェブアプリケーションをアプリモードでインストールすると、デスクトップアプリと同じように扱えます。タスクバーにピン留めしておけば、ワンクリックで起動でき、作業効率が大きく向上します。
デスクトップショートカットは、ブラウザを開く手間を省ける便利な機能ですが、デスクトップが散らかる原因にもなります。
本当に頻繁に使うサイトだけをデスクトップに配置し、それ以外はブックマークバーで管理するという使い分けが重要です。
デスクトップに10個も20個もショートカットがあると、目的のものを探すのに時間がかかってしまいます。
また、デスクトップショートカットは、複数のパソコンを使う場合に同期されないというデメリットもあります。
職場と自宅で異なるパソコンを使う場合、ブックマークはブラウザの同期機能で共有できますが、デスクトップショートカットは各パソコンで個別に作成する必要があります。
用途に応じて、ブックマーク、ブックマークバー、デスクトップショートカットを使い分けることで、最も効率的なワークフローが実現できます。
ブックマークの移行とバックアップ
続いては、ブラウザを変更したときや新しいパソコンに移行したときに、ブックマークを引き継ぐ方法を確認していきます。
ブックマークをエクスポートする方法
ブックマークをエクスポートすると、すべてのブックマークをHTMLファイルとして保存でき、他のブラウザやパソコンに移行できます。
このHTMLファイルは標準的な形式で、ほぼすべてのブラウザで読み込めます。
Chromeでエクスポートするには、画面右上の三点メニューから「ブックマーク」→「ブックマークマネージャ」を開きます。
ブックマークマネージャの右上にある三点メニューをクリックし、「ブックマークをエクスポート」を選択します。保存場所を指定してファイル名を付ければ、HTMLファイルとしてエクスポートされます。デフォルトのファイル名は「bookmarks_年月日.html」という形式になります。
ブックマークエクスポート手順(Chrome)
メニュー→ブックマーク
→マネージャを開く
右上の三点メニュー
→エクスポート選択
保存場所を指定
HTMLファイル保存
Edgeでも同様の手順です。三点メニューから「お気に入り」→「お気に入りの管理」を開き、ツールバーの「お気に入りのエクスポート」をクリックします。
または、設定画面の「プロファイル」→「お気に入りをエクスポート」からもアクセスできます。エクスポートされたファイルは、Chrome形式と互換性があるため、他のブラウザでもインポートできます。
Firefoxでは、ブックマークメニューから「ブックマークを管理」を選択するか、Ctrl+Shift+Oでブックマークライブラリを開きます。
ツールバーの「インポートとバックアップ」→「HTMLとしてエクスポート」を選択し、保存場所を指定します。Firefoxのエクスポート機能は、他のブラウザとの互換性が高く、タグ情報も保持されます。
ブックマークをインポートする方法
エクスポートしたブックマークファイルを別のブラウザに読み込むには、インポート機能を使用します。
インポートすると、既存のブックマークに追加される形で、エクスポートしたブックマークが取り込まれます。
Chromeでインポートするには、ブックマークマネージャを開き、右上の三点メニューから「ブックマークをインポート」を選択します。
ファイル選択ダイアログが開くので、先ほどエクスポートしたHTMLファイルを選択して「開く」をクリックすれば、すべてのブックマークがインポートされます。インポート後は「その他のブックマーク」フォルダ内に追加されるため、必要に応じて整理します。
| ブラウザ | エクスポート場所 | インポート場所 |
|---|---|---|
| Chrome | ブックマークマネージャ→三点メニュー→エクスポート | ブックマークマネージャ→三点メニュー→インポート |
| Edge | お気に入りの管理→エクスポート | お気に入りの管理→インポート |
| Firefox | ライブラリ→インポートとバックアップ→エクスポート | ライブラリ→インポートとバックアップ→インポート |
Edgeでは、お気に入りの管理画面から「お気に入りのインポート」をクリックし、「HTMLファイル」を選択してファイルを指定します。
または、設定の「プロファイル」→「ブラウザーデータのインポート」から、ChromeやFirefoxなど他のブラウザから直接インポートすることもできます。パソコンに複数のブラウザがインストールされている場合、HTMLファイルを経由せずに、ブラウザ間で直接ブックマークを転送できます。
Firefoxのインポート機能は非常に柔軟で、「HTMLファイルからインポート」だけでなく、Chrome、Edge、Safari、Internet Explorerなど、様々なブラウザから直接インポートできます。
ブックマークライブラリで「インポートとバックアップ」→「他のブラウザからデータをインポート」を選択し、インポート元のブラウザを選ぶだけで、ブックマーク、閲覧履歴、パスワードなどをまとめて移行できます。
ブラウザの同期機能を使った自動移行
最も便利なブックマーク移行方法は、ブラウザの同期機能を使って、複数のデバイス間で自動的にブックマークを共有する方法です。
一度設定すれば、以降は手動でエクスポート・インポートする必要がなく、常に最新の状態が維持されます。
Chromeの同期機能を使うには、Googleアカウントでログインします。画面右上のプロフィールアイコンをクリックし、「同期を有効にする」を選択します。
同期がオンになると、ブックマーク、閲覧履歴、パスワード、拡張機能などがGoogleのサーバーに保存され、同じアカウントでログインしている他のデバイスと自動的に同期されます。職場のパソコン、自宅のパソコン、スマートフォンなど、すべてのデバイスで同じブックマークが使えます。
ブラウザ同期のメリット
自動で最新状態
手動操作不要
全デバイスで共有
PC・スマホ対応
クラウドバックアップ
データ消失防止
Edgeの同期機能も同様で、Microsoftアカウントでログインして同期を有効にします。設定の「プロファイル」→「同期」から、何を同期するか詳細に設定できます。
ブックマークだけでなく、パスワード、履歴、設定、開いているタブ、拡張機能など、項目ごとにオン・オフを切り替えられます。会社のパソコンでは閲覧履歴を同期したくない場合など、プライバシーに配慮した設定も可能です。
Firefoxの同期機能はFirefox Syncと呼ばれ、Firefoxアカウントでログインして使用します。画面右上のハンバーガーメニューから「ログイン」を選択し、アカウントを作成またはログインすれば、同期が開始されます。
Firefoxの特徴として、同期するデバイスを自由に選択でき、特定のデバイスだけを同期対象にすることもできます。また、エンドツーエンド暗号化により、Mozillaのサーバー上でもデータは暗号化され、プライバシーが保護されます。
| ブラウザ | 必要なアカウント | 同期できる項目 |
|---|---|---|
| Chrome | Googleアカウント | ブックマーク、履歴、パスワード、拡張機能、開いているタブ、設定 |
| Edge | Microsoftアカウント | ブックマーク、履歴、パスワード、拡張機能、開いているタブ、設定 |
| Firefox | Firefoxアカウント | ブックマーク、履歴、パスワード、開いているタブ、設定、アドオン |
| Safari | Apple ID | ブックマーク、履歴、開いているタブ(Apple デバイス間のみ) |
ブックマークの移行やバックアップは、パソコンを新しくする際や、ブラウザを変更する際に重要です。
エクスポート機能を使えば、数百、数千のブックマークも一度に移行できます。
定期的にエクスポートしてバックアップを取っておくことで、万が一ブラウザが壊れたり、パソコンが故障したりしても、ブックマークを復元できます。
同期機能は非常に便利ですが、同期用のアカウントのパスワードを忘れると、すべてのデータにアクセスできなくなる可能性があります。
パスワード管理は厳重に行い、二段階認証を設定しておくことをおすすめします。
また、同期機能に頼りきりにせず、年に数回は手動でエクスポートしてローカルにバックアップを取っておくと、より安全です。
複数のブラウザを使い分けている場合は、主要なブックマークだけを各ブラウザにインポートして共有し、ブラウザ固有のブックマークはそれぞれのブラウザで管理するという方法もあります。
まとめ パソコンでブックマークの仕方(どこ?デスクトップも・バーの表示や移行も)
パソコンのブックマークのやり方をまとめると
・ブックマーク追加の基本:アドレスバーの星マークをクリックまたはCtrl+Dで即座に登録、名前と保存先を編集して分かりやすく整理、リンクを右クリックしてページを開かずに直接追加も可能
・ブックマークバーの活用:Ctrl+Shift+Bで表示切り替え、よく使うサイトを配置してワンクリックアクセス、フォルダで分類すれば数十のサイトを整理可能、名前を短縮すればスペースを節約できる
・デスクトップショートカット:アドレスバーのアイコンをデスクトップにドラッグするだけで作成、アプリモードならブラウザUIなしの専用ウィンドウで開ける、タスクバーにピン留めすれば更に便利
・ブックマークの移行:HTMLファイルでエクスポート・インポートすれば他のブラウザにも移行可能、ブラウザの同期機能なら複数デバイスで自動共有、定期的にバックアップを取れば安心
これらの方法を組み合わせることで、効率的なブックマーク管理が実現できます。
頻繁に使うサイトはブックマークバー、毎日使うウェブアプリはデスクトップショートカット、たまに参照するサイトは通常のブックマークフォルダ、という使い分けが効果的です。
ただし、ブックマークは追加するだけでなく定期的な整理が重要です。
月に一度はブックマークを見直し、使わなくなったサイトを削除し、分類を最適化することで、常に快適に使える状態を維持できます。
適切なブックマーク管理で、ウェブブラウジングの効率を大きく向上させていきましょう!