科学的な解析(化学)を行う際には基本的に反応物質の沸点・融点・比重・密度(g/mlやg/cm3)・引火点などの理解が必要となることが多いです。
そのためさまざまな物質の沸点・融点・比重・密度(g/mlやg/cm3)・引火点を覚えておくといいです。
ここでは代表的な合成樹脂の「ポリエチレン(PE)」に着目して、その融点・比重・密度(g/ml)・引火点(危険物関連情報)やSDSなどをまとめていきますので、ぜひ参考にしてください。
ポリエチレンの融点(溶ける温度)は?【PE】
それでは以下でポリエチレン(PE)の融点は?について確認していきます。
結論として、ポリエチレンの
・高密度ポリエチレン(HDPE)の融点:約130〜135℃
・超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)の融点:約135〜138℃
ですね。
ポリエチレンは種類によって融点が異なります。
これは分子の構造(分岐の程度や結晶化度)によるもので、分子鎖の分岐が少なく結晶化度が高いほど融点が高くなります。
高密度ポリエチレン(HDPE)は分子鎖の分岐が少なく密に詰まった構造をしているため、低密度ポリエチレン(LDPE)より高い融点を示します。
ポリエチレンの比重や密度(g/mlやg/cm3など)は?
さらに、ポリエチレンの比重や密度(単位g/mlやg/cm3)についてもチェックしていきましょう。
結論として、ポリエチレンの
・高密度ポリエチレン(HDPE)の密度:約0.94〜0.97 g/ml
・超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)の密度:約0.93〜0.95 g/ml
・比重:密度と同値(約0.91〜0.97)
ですね。
ポリエチレンの密度は水より軽く、約0.91〜0.97 g/mlとなります。このため、ポリエチレン製品は水に浮きます。
この軽さは、包装材や容器などへの利用に適しています。
分子構造の違いにより、低密度ポリエチレン(LDPE)は分岐が多く隙間が多いため密度が低く、高密度ポリエチレン(HDPE)は分岐が少なく密に詰まっているため密度が高くなります。
なお、固体の場合の比重も水の密度との比較(1.0g/cm3)となるので、数値は密度と同じになります。
ポリエチレンの引火点は?【危険物など】は?
さらに、ポリエチレンの引火点についてもチェックしていきましょう。
危険物取扱者の試験などを受ける人はこのあたりの情報も重要となってきます。
結論として、ポリエチレンの
・発火点:約350〜360℃
・燃焼性:可燃性(ただし自己消火性はない)
ですね。
ポリエチレンは有機化合物(炭化水素)であるため燃焼します。
一般的なポリエチレンは約340〜350℃程度で引火します。
燃焼時は溶けて滴り落ちる性質があり、燃焼すると主に二酸化炭素と水を生成しますが、不完全燃焼では一酸化炭素やすすなどが発生する可能性があります。
また、ポリエチレンの微粉末は空気中に浮遊すると粉塵爆発の危険性があるため、工業的な処理では注意が必要です。
ポリエチレンのSDSは?【厚生労働省の情報:文献値】
さらに、ポリエチレンのSDS情報へのリンクも整理いたしましたので、必要な場合はご活用くださいませ!
以下が厚生労働省さまの情報でございます。
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/gmsds/9002-88-4.html
まとめ ポリエチレンの融点(溶ける温度)・比重・密度(g/mlやg/cm3)・引火点は?【PE・危険物・SDS】
ここでは、ポリエチレンの融点(溶ける温度)・比重・密度(g/mlやg/cm3)・引火点は?【PE・危険物・SDS】について確認しました。
各物性を理解し、業務等々に活かしていきましょう。