科学的な解析(化学)を行う際には基本的に反応物質の沸点・融点・比重・密度(g/mlやg/cm3)・引火点などの理解が必要となることが多いです。
そのためさまざまな物質の沸点・融点・比重・密度(g/mlやg/cm3)・引火点を覚えておくといいです。
ここでは代表的な合成樹脂の「プラスチック」に着目して、その融点・比重・密度(g/ml)・引火点(危険物関連情報)やSDSなどをまとめていきますので、ぜひ参考にしてください。
プラスチックの融点(溶ける温度)は?
それでは以下で代表的なプラスチックの融点は?について確認していきます。
結論として、プラスチックの種類別の
・ポリプロピレン(PP):約160〜170℃
・ポリスチレン(PS):約240℃
・ポリ塩化ビニル(PVC):約180℃(分解しながら軟化)
・ABS樹脂:約105℃(ガラス転移温度)、明確な融点なし
・熱硬化性プラスチック(ベークライトなど):融点なし(熱分解する)
ですね。
プラスチックは種類によって融点が大きく異なります。
熱可塑性プラスチックは加熱によって軟化・融解し、冷却によって再び固化するという特性を持ちます。
一方、熱硬化性プラスチックは一度硬化すると加熱しても軟化・融解せず、高温では分解します。
プラスチックの比重や密度(g/mlやg/cm3など)は?
さらに、プラスチックの比重や密度(単位g/mlやg/cm3)についてもチェックしていきましょう。
結論として、プラスチックの種類別の
・ポリプロピレン(PP):約0.90〜0.92 g/ml
・ポリスチレン(PS):約1.05 g/ml
・ポリ塩化ビニル(PVC):約1.3〜1.45 g/ml
・ABS樹脂:約1.04〜1.06 g/ml
・ナイロン:約1.13〜1.15 g/ml
ですね。
多くのプラスチックは水より軽い(密度が1.0 g/ml未満)か、わずかに重い程度です。
この軽量性がプラスチックの大きな特徴の一つであり、広く利用される理由でもあります。
なお、固体の場合の比重も水の密度との比較(1.0g/cm3)となるので、数値は密度と同じになります。
プラスチックの引火点は?【危険物など】は?
さらに、プラスチックの引火点についてもチェックしていきましょう。
危険物取扱者の試験などを受ける人はこのあたりの情報も重要となってきます。
結論として、プラスチックの種類別の
・ポリプロピレン(PP):約320〜360℃
・ポリスチレン(PS):約345〜360℃
・ポリ塩化ビニル(PVC):約400℃以上(しかし約250℃から分解し始める)
・発火点:各種プラスチックで約400〜500℃
ですね。
プラスチックは有機化合物であるため燃焼しますが、通常の使用条件では発火する心配はほとんどありません。
ただし、高温に加熱されると燃焼し、有害ガスを発生する可能性があります。
特に、ポリ塩化ビニル(PVC)は燃焼時に塩化水素ガスを発生するため注意が必要です。
プラスチックのSDSは?【厚生労働省の情報:文献値】
さらに、プラスチックのSDS情報へのリンクも整理いたしましたので、必要な場合はご活用くださいませ!
プラスチックの種類によって異なりますが、代表的なものとしてポリエチレンのSDSを参考に示します。
以下が関連情報でございます。
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/gmsds/9002-88-4.html
まとめ プラスチックの融点(溶ける温度)・比重・密度(g/mlやg/cm3)・引火点は?【プラスチック・危険物・SDS】
ここでは、プラスチックの融点(溶ける温度)・比重・密度(g/mlやg/cm3)・引火点は?【プラスチック・危険物・SDS】について確認しました。
各物性を理解し、業務等々に活かしていきましょう。