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PP(ポリプロピレン)のヤング率や単位(縦弾性係数:MPaやGPaやn/m2やn/mm2など)は?温度依存性や計算方法の例を解説

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ご存知のようにPP(ポリプロピレン)は日常生活から工業まで幅広く使用されているプラスチック材料です。

その機械的特性を理解することは、様々な応用分野で重要となります。

このような背景もあり、本記事ではPP(ポリプロピレン)のヤング率や単位(MPaやGPaやN/mm2など)は?温度依存性や計算方法の例について詳しく解説していきます。

PP(ポリプロピレン)のヤング率と単位【MPa、GPa、N/mm2など】

まずはPP(ポリプロピレン)のヤング率(縦弾性係数)の数値やその単位をチェックしていきます。

ヤング率とは、材料の剛性(変形しにくさ)を表す物性値です。値が大きいほど変形しにくい(剛性が高い)ことを意味します。

一般的なPP(ポリプロピレン)のヤング率(常温常圧付近)は以下の通りです。

PP(ポリプロピレン)のヤング率の値 単位
1.1 ~ 1.5 GPa
1,100 ~ 1,500 MPa
1,100 ~ 1,500 N/mm2

ここで、1 GPa = 1,000 MPa = 1,000 N/mm2 の関係があります。状況に応じて適切な単位を選択して使用しましょう。

PP(ポリプロピレン)のヤング率の温度依存性

なおPP(ポリプロピレン)のヤング率は温度によって変化します。以下の表は、様々な温度でのPP(ポリプロピレン)のヤング率の値を示しています。

温度 (K) 温度 (℃) ヤング率 (GPa)
233 -40 2.0 ~ 2.5
273 0 1.5 ~ 2.0
298 25 1.1 ~ 1.5
323 50 0.8 ~ 1.2
373 100 0.4 ~ 0.8

この表から、以下のことがわかります。

1. 低温では、ヤング率は高い値を示します。
2. 温度の上昇とともに、ヤング率は低下します。
3. 常温付近(298 K)では、ヤング率は約1.1 ~ 1.5 GPaです。

PP(ポリプロピレン)のヤング率の温度依存性は、分子運動の活発化に起因しています。

温度上昇に伴い分子の運動が活発になり、材料の剛性が低下するのです。

 

PP(ポリプロピレン)のヤング率の計算方法

ヤング率は、応力-歪み曲線の線形部分の傾きから求められます。以下は、PP(ポリプロピレン)のヤング率を計算する例です。

1. PP(ポリプロピレン)の試験片に一定の応力(σ)を加え、歪み(ε)を測定する。
2. 応力と歪みの関係をグラフにプロットする。
3. グラフの線形部分(フックの法則が成り立つ範囲)の傾きを求める。

この傾きがヤング率(E)となります。数式で表すと、E = σ / ε となります。

 

まとめ PP(ポリプロピレン)のヤング率の求め方や温度一覧表は?単位(MPa、GPaなど)は?

ここでは、PP(ポリプロピレン)のヤング率や単位(MPa、GPaなど)は?計算方法の例や温度依存性を解説!について確認しました。

PP(ポリプロピレン)のヤング率を理解し、材料選択や設計に役立てていきましょう!