チタンの熱伝導率や単位(W/mKやkcal/mh℃使用など)は?温度依存性やアルミニウムとの比較を解説!
チタンは、優れた比強度、耐食性、耐熱性を持つ金属材料です。
これらの特性から、航空宇宙、医療、化学プラントなど様々な分野で使用されています。しかし、熱伝導性についてはアルミニウムや他の金属とどのような違いがあるのでしょうか。
このような背景もあり、この記事では、チタンの熱伝導率とその単位、温度依存性、アルミニウムや他の金属との比較について詳しく解説します。チタンの熱伝導特性を理解し、適材適所で活用していきましょう!
チタンの熱伝導率と単位【W/(m·K)やkcal/(m·h·℃)など】
まずは、チタンの熱伝導率の値と一般的な単位を確認しましょう。熱伝導率とは、物質の熱伝導性能を表す物性値で、単位面積あたり、単位時間あたり、温度勾配1 K/mで伝わる熱量を表します。熱伝導率が高いほど、熱を速く伝えることができます(^^)/
チタンの熱伝導率(常温常圧付近)は以下の通りです。
チタンの熱伝導率 | 単位 |
---|---|
21.9 | W/(m·K) |
18.8 | kcal/(m·h·℃) |
ここで、1 W = 0.86 kcal/hであることを利用して、各単位の値を相互に変換できます。
チタンの熱伝導率は、アルミニウムなどの他の金属材料と比べると低いですが、ステンレス鋼と同程度の値です。
チタンの熱伝導率の温度依存性
チタンの熱伝導率は温度によって変化します。以下は、様々な温度でのチタンの熱伝導率を示した表です:
温度 (K) | 温度 (℃) | 熱伝導率 (W/(m·K)) |
---|---|---|
300 | 26.85 | 21.9 |
500 | 226.85 | 19.4 |
1000 | 726.85 | 24.5 |
1500 | 1226.85 | 29.2 |
簡単に整理しますと、
1. 常温付近(300 K)では、熱伝導率は21.9 W/(m·K)程度です。
2. 温度上昇とともに、熱伝導率はいったん低下し、その後上昇する傾向があります。
チタンの熱伝導率は、他の金属と異なり、高温になると増加する特性があることがわかります(^^)/
アルミニウムや他の金属との比較
チタンの熱伝導率をアルミニウムや他の代表的な金属材料と比較してみましょう:
材料 | 熱伝導率 (W/(m·K)) |
---|---|
チタン | 21.9 |
アルミニウム | 237 |
鉄(純鉄) | 80.2 |
ステンレス鋼(304) | 16.2 |
銅 | 398 |
整理しますと以下の通りです!
1. チタンの熱伝導率は、アルミニウムの約1/10程度です。
2. アルミニウムは軽量金属の中でも特に熱伝導性が高い材料です。
3. チタンの熱伝導率は、ステンレス鋼よりもやや高いですが、純鉄よりも低いです。
4. 銅は、チタンの約18倍の熱伝導率を示します。
5. 金属材料の種類によって、熱伝導率は大きく異なります。
6. ただし、チタンはアルミニウムよりも優れた比強度や耐食性を持つため、用途に応じて選択されます。
7. 熱伝導性と他の特性(強度、耐食性など)のバランスを考慮して、適切な金属材料を選択する必要があります。
まとめ チタンの熱伝導率の温度依存性は?アルミニウムや他の金属との比較も!
本記事では、チタンの熱伝導率とその単位、アルミニウムとの比較、温度依存性、そして他の金属との比較について詳しく解説しました。チタンの熱伝導特性を理解し、適材適所で活用していきましょう!