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キシレンの化学式・分子式・分子量・示性式は?

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科学的な解析を行うには、各物質の化学式・分子式・分子量・示性式などを理解しておいた方がいいです。

ここでは、上記キシレンの化学的特性について詳しく解説しますので、参考にしてみてください!

キシレンの化学式(分子式)は?

キシレンの化学式(分子式)は以下の通りです。

・分子式:C₈H₁₀または C₆H₄(CH₃)₂

キシレンは炭素(C)が8個、水素(H)が10個から構成される有機化合物です。

芳香族炭化水素の一種で、ベンゼン環に2つのメチル基が結合した構造を持っています。

メチル基の位置によって、オルト体(o-キシレン)、メタ体(m-キシレン)、パラ体(p-キシレン)の3種類の構造異性体が存在します。

常温・常圧では無色の液体で、独特の芳香を持ち、可燃性があり、有機溶媒や化学合成の原料として広く使用されています。

この分子式からわかるように、キシレンはベンゼン環に2つのメチル基が結合した構造をしています。

キシレンの示性式は?

キシレンの示性式は構造異性体によって異なります。

・示性式(o-キシレン):1,2-ジメチルベンゼン
・示性式(m-キシレン):1,3-ジメチルベンゼン
・示性式(p-キシレン):1,4-ジメチルベンゼン

一般的には以下のような環状構造で表記されることもあります:

o-キシレン:       m-キシレン:       p-キシレン:
    CH₃              CH₃                CH₃
     |                |                  |
  HC   CH           HC   CH            HC   CH
 /     \           /     \            /     \
HC     CH         HC     CH          HC     CH
 \     /           \     /            \     /
  HC===CH           HC===CH            HC===CH
     |                                    |
    CH₃                                  CH₃

これらの示性式は分子の構造をより具体的に表現しています。

6個の炭素原子が環状構造(ベンゼン環)を形成し、その環に2つのメチル基(CH₃)が異なる位置に結合しています。

キシレンの構造的特徴として、ベンゼン環の芳香族性と、2つのメチル基の存在による電子供与性が挙げられます。

この構造はキシレンに特有の化学反応性をもたらし、電子密度の高い環構造が求電子置換反応を起こしやすい特性があります。

また、分子全体が非極性であるため、水には溶けにくく、有機溶媒によく溶ける性質があります。

 

キシレンの分子量は?計算過程も解説

キシレンの分子量を計算していきましょう。

分子量は各原子の原子量に、分子内に含まれる原子の数を掛けて合計することで求められます。

・分子量:106.17 g/mol

計算過程は以下の通りです。

1. 炭素(C)の原子量:12.01 g/mol × 8個 = 96.08 g/mol

2. 水素(H)の原子量:1.008 g/mol × 10個 = 10.08 g/mol

これらを合計すると:

96.08 + 10.08 = 106.16 g/mol

通常は小数点以下2桁までの精度で表現されることが多いため、キシレンの分子量は約106.17 g/molとなります。

この分子量の値は、キシレンの物理的・化学的性質を理解する上で重要な基本情報であり、化学反応の計算や液体の取り扱いなどにおいて活用されます。

まとめ  キシレンの分子式・分子量・示性式は?

ここでは、キシレンの基本的な化学特性について確認しました。

・分子式:C₈H₁₀または C₆H₄(CH₃)₂

・示性式:o-キシレン(1,2-ジメチルベンゼン)、m-キシレン(1,3-ジメチルベンゼン)、p-キシレン(1,4-ジメチルベンゼン)

・分子量:106.17 g/mol

これらの情報は、キシレンを扱う様々な場面で重要となります。

有機溶媒、塗料・インク・接着剤の成分、ポリエステル樹脂の原料(特にp-キシレン)、航空燃料の添加剤、また化学の学習においても基本的な知識として役立つでしょう。

キシレンは石油精製過程や石炭のコークス化過程で生成され、重要な芳香族化合物として工業的にも広く利用されています。