降伏点の英語表記は?専門用語の読み方も!(Yield Point:Yield Strength:材料工学用語:論文表記など)
材料力学や材料工学の資料を読むと、降伏点、耐力、降伏強さ、上降伏点、下降伏点などの用語が出てきます。
英語の論文、規格、カタログ、ミルシートでは、Yield Point、Yield Strength、Upper Yield Point、Lower Yield Point、Proof Stress などの表記が使われます。
日本語では似た意味に見える言葉でも、英語では使い分けが必要な場合があります。
特に降伏点と降伏強さ、耐力の違いを曖昧にしたまま翻訳すると、材料特性の意味を誤って伝えてしまう可能性があります。
この記事では、降伏点の英語表記、専門用語の読み方、論文や規格での使い分け、関連語の意味をわかりやすく解説します。
降伏点の英語表記は、基本的に Yield Point です
それではまず降伏点の英語表記について解説していきます。
降伏点は英語で Yield Point と表記されます。
読み方は、イールドポイントに近い発音です。
Yield は降伏する、産出する、譲るといった意味を持つ単語で、材料工学では塑性変形が始まることを表します。
Point は点を意味するため、Yield Point は降伏が起こる点という意味になります。
降伏点をそのまま英訳する場合は Yield Point が基本と覚えておくとよいでしょう。
Yield Point の読み方
Yield Point は、カタカナではイールドポイントと表されることが多いです。
Yield の発音は、イールドに近い音です。
Point はポイントと読みます。
技術英語では、カタカナ読みだけでなく英語表記をそのまま覚えておくと、論文や規格を読むときに便利です。
Yield の材料工学での意味
一般英語の Yield には、産出する、譲る、屈するという意味があります。
材料工学では、材料が弾性変形に耐えきれず塑性変形へ移る意味で使われます。
つまり、材料が力に対して元の形へ戻る状態を保てなくなるイメージです。
この意味を知っておくと、Yield Strength や Yield Stress などの関連語も理解しやすくなります。
Point と Strength の違い
Yield Point は、応力ひずみ線図上の点を意識した表現です。
一方、Yield Strength は、材料の強さとしての降伏強さを表す言葉です。
日本語ではどちらも降伏点や降伏強さとして訳されることがありますが、文脈によって使い分けが必要です。
測定グラフ上の特定点を指すなら Yield Point、材料特性値として表すなら Yield Strength が自然な場合があります。
Yield Strength との違いを確認していきます
続いては Yield Strength との違いを確認していきます。
Yield Strength は、降伏強さ、降伏応力、耐力に近い意味で使われることがあります。
読み方は、イールドストレングスです。
Strength は強さを意味するため、Yield Strength は材料が降伏する強さという意味になります。
材料特性値として使われやすい
Yield Strength は、材料カタログや規格表でよく使われる表現です。
たとえば材料の機械的性質を示す表では、Tensile Strength と並んで Yield Strength が記載されることがあります。
この場合は、応力ひずみ線図の一点というより、設計や比較に使う強度値として理解するとよいでしょう。
日本語では降伏強さ、降伏応力、耐力などと訳されます。
明確な降伏点がない材料にも使われる
ステンレス鋼やアルミ合金のように明確な降伏点が出にくい材料では、0.2パーセント耐力が使われます。
英語では 0.2 percent proof stress や 0.2 percent offset yield strength と表記されることがあります。
このような場合、Yield Point よりも Yield Strength や Proof Stress の方が文脈に合うことがあります。
論文や規格を読むときは、どの基準で降伏を定義しているか確認しましょう。
Yield Stress という表現もある
Yield Stress は、降伏応力と訳されることが多い表現です。
Stress は応力を意味します。
Yield Stress は、材料が降伏するときの応力を表す一般的な言い方です。
研究論文では、理論式や解析モデルの中で Yield Stress が使われることもあります。
| 日本語 | 英語表記 | 読み方の目安 | 意味 |
|---|---|---|---|
| 降伏点 | Yield Point | イールドポイント | 降伏が起こる点 |
| 降伏強さ | Yield Strength | イールドストレングス | 降伏に関する材料強度 |
| 降伏応力 | Yield Stress | イールドストレス | 降伏時の応力 |
| 上降伏点 | Upper Yield Point | アッパーイールドポイント | 降伏開始時の高い応力点 |
| 下降伏点 | Lower Yield Point | ローワーイールドポイント | 応力降下後の低い応力点 |
| 耐力 | Proof Stress | プルーフストレス | 一定永久ひずみに対応する応力 |
上降伏点と下降伏点の英語表記を確認していきます
続いては上降伏点と下降伏点の英語表記を確認していきます。
軟鋼のように明確な降伏現象を示す材料では、上降伏点と下降伏点を区別します。
英語では、それぞれ Upper Yield Point と Lower Yield Point と表記します。
材料試験や応力ひずみ線図の説明では、この二つの用語が出てくることがあります。
Upper Yield Point の意味
Upper Yield Point は、上降伏点を意味します。
読み方の目安は、アッパーイールドポイントです。
Upper は上の、高い方のという意味です。
応力ひずみ線図では、降伏開始時に現れる高い応力の点を指します。
軟鋼の降伏現象を説明する際に使われる基本用語です。
Lower Yield Point の意味
Lower Yield Point は、下降伏点を意味します。
読み方の目安は、ローワーイールドポイントです。
Lower は下の、低い方のという意味です。
上降伏点の後、応力が下がって塑性変形が進むときの低い応力点を表します。
規格や試験評価では、Lower Yield Point の値が重要になることがあります。
Yield Plateau も関連語として覚える
Yield Plateau は、降伏棚と訳されることがあります。
降伏点付近で応力がほぼ一定のままひずみが増える領域を指します。
Plateau は高原や台地という意味で、グラフが平らになるイメージに近い言葉です。
材料試験の説明では、Upper Yield Point、Lower Yield Point、Yield Plateau をセットで理解するとよいでしょう。
上降伏点は Upper Yield Point、下降伏点は Lower Yield Point です。
軟鋼の降伏現象を英語で説明するときに重要な表現です。
耐力や引張強さの英語表記を確認していきます
続いては耐力や引張強さの英語表記を確認していきます。
降伏点に関連する英語を理解するには、耐力や引張強さの表現も合わせて覚えると便利です。
材料表では、Yield Strength と Tensile Strength が並んで記載されることが多いためです。
耐力は Proof Stress と表す
耐力は英語で Proof Stress と表記されることがあります。
特に 0.2パーセント耐力は、0.2 percent proof stress と表現されます。
Proof は証明や耐えることを意味する単語です。
一定の永久ひずみを生じる応力を示すため、明確な降伏点がない材料で使われます。
SUS304やアルミ合金の資料では、この表現が出てくることがあります。
引張強さは Tensile Strength と表す
引張強さは英語で Tensile Strength と表記されます。
読み方の目安は、テンシルストレングスです。
Tensile は引張のという意味です。
最大引張強さは Ultimate Tensile Strength と表されることもあります。
略語として UTS が使われる場合もあります。
破断強度は Fracture Strength と表すことがある
破断強度は、文脈によって Fracture Strength や Breaking Strength と表されることがあります。
Fracture は破壊や破断を意味します。
Breaking は壊れる、切れるという意味です。
ただし、試験規格では用語の定義が細かく決まっていることがあるため、単純に直訳しない方がよい場合もあります。
論文や規格では、定義欄を確認することが大切です。
降伏点は Yield Point、降伏強さは Yield Strength、引張強さは Tensile Strength です。
最大引張強さは Ultimate Tensile Strength と表され、略して UTS と書かれることがあります。
論文や規格での使い分けを確認していきます
続いては論文や規格での使い分けを確認していきます。
英語表記を覚えるだけでなく、どの場面でどの言葉を使うかを理解することが重要です。
材料工学の文章では、同じような意味に見える用語でも、測定方法や定義の違いが含まれることがあります。
グラフ上の点なら Yield Point が自然
応力ひずみ線図を説明していて、降伏が起こる点を指す場合は Yield Point が自然です。
特に上降伏点や下降伏点を含む説明では、Upper Yield Point や Lower Yield Point と表します。
図中のラベルや試験結果の説明でよく使われます。
ただし、明確な降伏点がない材料には適さない場合があります。
材料特性値なら Yield Strength が使いやすい
材料表や設計データで降伏に関する強さを示す場合は、Yield Strength が使われることが多いです。
たとえば、機械的性質の一覧表では、Yield Strength、Tensile Strength、Elongation などが並びます。
この場合、Yield Strength は設計や比較に使う数値として理解されます。
日本語へ訳すときは、降伏強さ、降伏応力、耐力など文脈に合わせる必要があります。
規格では Proof Stress の定義を確認する
ステンレス鋼やアルミ合金の規格では、Proof Stress がよく出てきます。
0.2 percent proof stress は、0.2パーセント耐力を意味します。
また、Offset Yield Strength という表現が使われる場合もあります。
Offset はずらすという意味で、応力ひずみ線図に一定ひずみ分だけ平行線を引いて求める方法に関係します。
英語資料を読むときは、数値の定義を必ず確認しましょう。
まとめ
降伏点の英語表記は、基本的に Yield Point です。
読み方はイールドポイントで、応力ひずみ線図上の降伏が起こる点を指します。
材料特性値としての降伏強さは Yield Strength、降伏応力は Yield Stress と表されます。
上降伏点は Upper Yield Point、下降伏点は Lower Yield Point です。
明確な降伏点がない材料で使う耐力は、Proof Stress や Offset Yield Strength と表されます。
引張強さは Tensile Strength、最大引張強さは Ultimate Tensile Strength と表記されます。
英語表記を正しく使い分けるには、単語の直訳だけでなく、降伏点、耐力、引張強さの材料力学上の意味を理解することが大切です。