ポリカーボネートは、優れた透明性、耐衝撃性、耐熱性を持つエンジニアリングプラスチックです。
これらの特性から、家電製品、自動車部品、光学機器など様々な分野で使用されています。しかし、熱伝導性についてはアルミニウムや他の金属とどのような違いがあるのでしょうか。
このような背景もあり、この記事では、ポリカーボネートの熱伝導率とその単位、温度依存性、アルミニウムや他の材料との比較について詳しく解説します。ポリカーボネートの熱伝導特性を理解し、適材適所で活用していきましょう!
ポリカーボネートの熱伝導率と単位【W/(m·K)やkcal/(m·h·℃)など】
まずは、ポリカーボネートの熱伝導率の値と一般的な単位を確認しましょう。熱伝導率とは、物質の熱伝導性能を表す物性値で、単位面積あたり、単位時間あたり、温度勾配1 K/mで伝わる熱量を表します。熱伝導率が高いほど、熱を速く伝えることができます(^^)/
ポリカーボネートの熱伝導率(常温常圧付近)は以下の通りです。
ポリカーボネートの熱伝導率 | 単位 |
---|---|
0.19 – 0.22 | W/(m·K) |
0.16 – 0.19 | kcal/(m·h·℃) |
ここで、1 W = 0.86 kcal/hであることを利用して、各単位の値を相互に変換できます。
ポリカーボネートの熱伝導率は、アルミニウムなどの金属材料と比べると非常に低く、一般的なプラスチック材料の範囲内にあります。
ポリカーボネートの熱伝導率の温度依存性
ポリカーボネートの熱伝導率は温度によって変化します。以下は、様々な温度でのポリカーボネートの熱伝導率を示した表です:
温度 (K) | 温度 (℃) | 熱伝導率 (W/(m·K)) |
---|---|---|
300 | 26.85 | 0.20 |
350 | 76.85 | 0.22 |
400 | 126.85 | 0.24 |
450 | 176.85 | 0.26 |
簡単に整理しますと、
1. 常温付近(300 K)では、熱伝導率は0.20 W/(m·K)程度です。
2. 温度上昇とともに、熱伝導率は緩やかに増加する傾向があります。
ポリカーボネートの熱伝導率は、温度上昇に伴って若干増加する特性があることがわかります(^^)/
アルミニウムや他の材料との比較
ポリカーボネートの熱伝導率をアルミニウムや他の代表的な材料と比較してみましょう:
材料 | 熱伝導率 (W/(m·K)) |
---|---|
ポリカーボネート | 0.20 |
アルミニウム | 237 |
鉄(純鉄) | 80.2 |
ステンレス鋼(304) | 16.2 |
銅 | 398 |
整理しますと以下の通りです!
1. ポリカーボネートの熱伝導率は、アルミニウムの約1/1000程度です。
2. アルミニウムは軽量金属の中でも特に熱伝導性が高い材料です。
3. ポリカーボネートの熱伝導率は、金属材料と比較すると非常に低い値です。
4. 銅は、ポリカーボネートの約2000倍の熱伝導率を示します。
5. 材料の種類によって、熱伝導率は大きく異なります。
6. ただし、ポリカーボネートはアルミニウムよりも優れた透明性や加工性を持つため、用途に応じて選択されます。
7. 熱伝導性と他の特性(透明性、耐衝撃性など)のバランスを考慮して、適切な材料を選択する必要があります。
まとめ ポリカーボネートの熱伝導率の温度依存性は?アルミニウムや他の材料との比較も!
本記事では、ポリカーボネートの熱伝導率とその単位、アルミニウムとの比較、温度依存性、そして他の材料との比較について詳しく解説しました。
ポリカーボネートの熱伝導特性を理解し、適材適所で活用していきましょう!