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原油からできるものは?使い道と用途をわかりやすく解説!(ガソリン・プラスチック・化学品など)

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私たちの日常生活は、目に見えないところで「原油」によって支えられています。

ガソリンや灯油といった燃料はもちろん、プラスチック製品や化粧品、医薬品まで、実に幅広い製品が原油を原料としているのをご存知でしょうか。

しかし「原油からできるものって具体的に何?」「どうやって様々な製品に変わるの?」と疑問に思っている方も多いはずです。

この記事では、原油からできるものの種類や使い道・用途について、わかりやすく丁寧に解説していきます。

石油製品の世界を知ることで、私たちの生活がいかに原油と深く結びついているかが見えてくるでしょう。

原油からできるものは?使い道と用途をわかりやすく解説!(ガソリン・プラスチック・化学品など)

それではまず、原油からできるものの全体像と結論についてお伝えしていきます。

結論からいうと、原油は私たちの生活のあらゆる場面で使われる、非常に多用途な資源です。

原油はそのままでは使えませんが、「石油精製」というプロセスを経ることで、ガソリン・灯油・軽油・重油などの燃料類から、プラスチック・合成繊維・合成ゴム・化学品にいたるまで、数百種類以上もの製品へと生まれ変わります。

原油は「黒いダイヤ」とも呼ばれるほど価値の高い天然資源です。

現代社会のエネルギーと産業を支える基盤となっており、燃料用途だけでなく、化学工業原料としての役割も非常に大きいのが特徴です。

原油から生産される製品は、大きく「エネルギー用途」と「化学工業用途(石油化学)」の2つに分類されます。

エネルギー用途は私たちが燃料として直接使うもの、化学工業用途は製品の原材料となるものと理解するとわかりやすいでしょう。

以下の表に、原油から得られる主な製品と用途を整理してみました。

製品名 主な用途 分類
ガソリン 自動車燃料 エネルギー用途
灯油 暖房・航空機燃料 エネルギー用途
軽油 トラック・バス燃料 エネルギー用途
重油 船舶・発電・工業用燃料 エネルギー用途
ナフサ 石油化学の基礎原料 化学工業用途
プラスチック 包装材・容器・部品など 化学工業用途
合成繊維 衣類・カーペットなど 化学工業用途
合成ゴム タイヤ・シール材など 化学工業用途
潤滑油 機械の摩擦低減 化学工業用途
アスファルト 道路舗装 化学工業用途

このように、原油は一滴も無駄にされることなく、様々な製品へと変換されているのです。

原油の精製プロセス|どうやって製品に変わるの?

常圧蒸留(常圧蒸留装置)とは

続いては、原油がどのように製品へと変わるのかというプロセスを確認していきます。

原油をそのまま使うことはできません。

まず最初に行われるのが「常圧蒸留(じょうあつじょうりゅう)」というプロセスです。

常圧蒸留とは、原油を加熱して蒸発させ、それぞれの成分が持つ沸点の違いを利用して分離する方法のことです。

石油精製工場の「常圧蒸留装置(蒸留塔)」と呼ばれる大きな塔の中で、温度が高い下の部分から順に重油・軽油・灯油・ナフサ・ガスといった成分が取り出されます。

常圧蒸留での分離イメージ(沸点の高い順)

高温(塔の下部)→ 重油・アスファルト(沸点が高いもの)

中温(塔の中部)→ 軽油・灯油(中程度の沸点)

低温(塔の上部)→ ナフサ・ガソリン・ガス(沸点が低いもの)

このプロセスだけで、すでに様々な燃料を取り出すことができるのです。

二次精製|品質をさらに高める工程

常圧蒸留で分離された各成分は、そのままでは品質が十分でないこともあります。

そのため、「二次精製」と呼ばれる追加の加工工程が行われます。

代表的なものとして「接触改質(リフォーミング)」や「水素化脱硫」などがあり、品質を高めたり不純物を取り除いたりします。

特に環境規制が厳しくなった現代では、硫黄分を取り除く「脱硫処理」が非常に重要な工程となっています。

こうした精製技術の進化によって、現在では環境負荷の低いクリーンな石油製品が作られるようになっています。

石油化学分解|ナフサを化学品の原料へ変える

エネルギー用途以外の製品をつくるために欠かせないのが、「ナフサの分解(スチームクラッキング)」という工程です。

ナフサを高温で水蒸気とともに加熱すると、エチレン・プロピレン・ブタジエン・ベンゼンなどの「基礎化学品」が生成されます。

これらが、プラスチックや合成繊維・合成ゴム・洗剤・医薬品などあらゆる化学製品の出発点となるのです。

ナフサは「石油化学工業のカナメ」ともいえる存在です。

日本では年間約3,000万キロリットル以上のナフサが消費されており、石油化学産業の基盤を支えています。

ガソリン・灯油・軽油|エネルギー用途の石油製品

ガソリンの使い道

続いては、エネルギー用途の石油製品についてそれぞれ詳しく確認していきます。

最も身近な石油製品のひとつが「ガソリン」でしょう。

ガソリンは主に自動車のエンジン燃料として使われるほか、農業機械や小型船舶の燃料としても広く利用されています。

原油から精製されるガソリンには、「レギュラー」と「ハイオク(プレミアム)」の2種類があり、オクタン価の違いによって使い分けられます。

現在では環境への配慮から、バイオエタノールを混合したガソリンも普及しつつありますが、基本的な原料は原油由来です。

灯油・航空燃料(ジェット燃料)の使い道

「灯油」は家庭での暖房(石油ストーブ・石油ファンヒーター)や給湯器の燃料として使われる、日本の冬には欠かせないエネルギー源です。

また、灯油と同じ留分(りゅうぶん)から作られる「ジェット燃料(航空燃料)」は、航空機のエンジンを動かす重要な燃料として世界中の空港で使用されています。

近年では「SAF(持続可能な航空燃料)」の開発も進んでいますが、現在の航空産業は依然としてジェット燃料に大きく依存しています。

軽油・重油の使い道

「軽油(ディーゼル燃料)」はトラック・バス・建設機械など、業務用・産業用の車両燃料として広く使われています。

ガソリンよりも熱効率が高いため、長距離輸送や大型車両に適した燃料です。

一方「重油」は、大型船舶の燃料や火力発電所の燃料、製鉄・セメントなどの工業用熱源として使われます。

沸点が高く粘度が大きいため、一般家庭での使用はほとんどありませんが、産業・物流を支える重要なエネルギー源です。

プラスチック・合成繊維・化学品|石油化学製品の用途

プラスチックの種類と使い道

続いては、石油化学製品の代表格である「プラスチック」の用途を確認していきます。

私たちの生活の中で、プラスチックが使われていないものを探すほうが難しいほど、石油化学製品は身近な存在です。

プラスチックの種類 主な用途
ポリエチレン(PE) レジ袋・食品包装フィルム・容器
ポリプロピレン(PP) 食品容器・日用品・自動車部品
ポリスチレン(PS) 発泡スチロール・食品トレー
ポリ塩化ビニル(PVC) 水道管・電線被覆・床材
PET(ポリエチレンテレフタレート) ペットボトル・繊維

プラスチックは軽くて加工しやすく、耐久性も高いため、包装材・建材・電子機器・自動車部品など、ありとあらゆる分野で利用されています。

近年はプラスチックの海洋汚染が問題視されていますが、それだけ私たちの生活に深く浸透しているということでもあります。

合成繊維・合成ゴムの使い道

洋服に使われている繊維も、実は石油由来のものが多く存在します。

ポリエステル・ナイロン・アクリルなどの「合成繊維」はすべて原油を原料としており、衣料品・カーペット・カーテン・スポーツウェアなど幅広い用途で活躍しています。

また「合成ゴム」はタイヤ・ゴムホース・シール材・防振材などに使われており、自動車産業や建設業を支える重要な素材です。

天然ゴムだけでは世界の需要を賄えないため、合成ゴムの存在は現代産業にとって不可欠といえるでしょう。

洗剤・医薬品・化粧品など幅広い化学品への用途

石油化学製品の用途は、プラスチックや繊維にとどまりません。

洗剤の界面活性剤・農薬・肥料・医薬品の中間体・化粧品の基材など、化学工業のほぼすべての分野で原油由来の化学品が使われています。

例えばアスピリン(解熱鎮痛剤)やビタミン剤の一部も、石油化学由来の原料から合成されています。

医薬品・農業・化粧品産業においても、原油は私たちの生活を裏から支えているのです。

また、道路舗装に欠かせない「アスファルト」も、原油の精製過程で得られる残渣(ざんさ)から作られています。

潤滑油やグリースも機械・自動車・航空機などのメンテナンスに欠かせない石油製品のひとつです。

まとめ

今回は「原油からできるものは?使い道と用途をわかりやすく解説!(ガソリン・プラスチック・化学品など)」というテーマでお伝えしてきました。

原油は石油精製のプロセスを経ることで、ガソリン・灯油・軽油・重油といったエネルギー製品から、プラスチック・合成繊維・合成ゴム・化学品・医薬品にいたるまで、実に幅広い製品へと生まれ変わります。

私たちの生活のあらゆる場面で、原油由来の製品が活躍しているといっても過言ではないでしょう。

エネルギー転換が進む現代においても、石油化学製品への依存はすぐにはなくならないのが現実です。

原油の使い道を正しく理解することは、エネルギー問題や環境問題を考える上でも非常に重要な視点となります。

ぜひこの機会に、身の回りの製品がどこから来ているのかを意識してみてはいかがでしょうか。