英語のdrawは「描く」と覚えられることが多い一方で、「引く」「引き寄せる」「引き分ける」など幅広い意味を持つ動詞です。
過去形がdrew、過去分詞がdrawnという不規則変化も特徴であり、現在完了や受動態では形の選び方に注意が必要でしょう。
この記事では、drawの基本変化、読み方と発音、例文、現在完了での使い方までを、英作文や英会話で使える形で整理します。
drawの活用と基本的な使い分け

それではまずdrawの活用と基本的な使い分けについて解説していきます。
現在形・過去形・過去分詞・ing形の一覧
drawの原形はdrawで、三人称単数現在形はdraws、過去形はdrew、過去分詞はdrawn、現在分詞はdrawingです。
drewは過去形だけに使い、drawnは現在完了・過去完了・受動態などで使うという区別が重要になります。
| 文法上の形 | つづり | カタカナの目安 | 主な使い方 |
|---|---|---|---|
| 原形 | draw | ドロー | toの後、命令文、現在形 |
| 三人称単数現在形 | draws | ドローズ | He draws a picture. |
| 過去形 | drew | ドルー | She drew a map. |
| 過去分詞 | drawn | ドローン | have drawn、was drawn |
| ing形 | drawing | ドローイング | be drawing、動名詞 |
規則動詞のようにdrawedとはしません。
drawedは英語学習の初期に起こりやすい誤りなので、drewとdrawnをひとまとまりで記憶すると安心です。
drewとdrawnで異なる文法上の役割
drewは「描いた」「引いた」のように、過去の出来事を述べる文で使います。
たとえばYesterday, I drew a picture.なら、「昨日、私は絵を描きました」という意味です。
I drew a picture of my dog yesterday.
私は昨日、飼っている犬の絵を描きました。
一方のdrawnは、単独で過去の文の動詞にはなりません。
have、has、had、be動詞などと組み合わせる必要があります。
I have drawn a picture of my dog.
私は犬の絵を描きました。
The picture was drawn by my sister.
その絵は妹によって描かれました。
I drawn a picture.という文は誤りで、I drew a picture.またはI have drawn a picture.とします。
drawが表す複数の意味
drawには絵を描く以外にも、線を引く、カーテンを引く、人の注意を引く、結論を導くといった意味があります。
意味が変わっても活用は同じであり、過去形はdrew、過去分詞はdrawnです。
| drawの意味 | 例文 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 絵や線を描く | He drew a circle. | 彼は円を描きました。 |
| 引く | She drew the curtain. | 彼女はカーテンを引きました。 |
| 注意を引く | The sign drew attention. | その標識は注目を集めました。 |
| 結論を導く | We drew a conclusion. | 私たちは結論を導きました。 |
| 引き分ける | The teams drew. | 両チームは引き分けました。 |
単語を一つの日本語訳だけで固定せず、前後の名詞や状況から意味を捉える姿勢が大切です。
drewとdrawnの読み方と発音
続いてはdrewとdrawnの読み方と発音を確認していきます。
drawの発音記号とカタカナ表記
drawの発音記号は、主に米語でdrɔː、英語でdrɔːです。
カタカナでは「ドロー」が近いものの、日本語の「ドロー」よりも、舌を軽く丸めるrの音と長めのɔːを意識すると自然になります。
最初のdrは、dとrを別々に強く発音するのではなく、素早くつなげる感覚です。
drawの語尾は「ドロウ」と短く切るより、「ドロー」と少し伸ばすように発音すると伝わりやすくなります。
drewの発音とdrawとの違い
drewの発音記号はdruːで、カタカナでは「ドルー」が目安です。
drawの母音は「オー」に近いのに対し、drewの母音は「ウー」に近く、音が大きく変わります。
drawはドロー、drewはドルー、drawnはドローンというように、つづりだけでなく母音の違いもセットで覚えると聞き取りやすくなります。
ただし「ドルー」と一音ずつ日本語らしく発音しすぎると不自然になりがちです。
drを一つのまとまりとして出し、そのまま長いuːへつなげると、英語らしい響きに近づきます。
drawnとdrawingの発音の注意点
drawnの発音記号はdrɔːnで、カタカナ表記は「ドローン」です。
droneという別の単語とほぼ同じ発音になるため、文脈を見て判断します。
drawingはdrɔːɪŋで、「ドローイング」と読みます。
drawingを「ドロウイング」と一字ずつ読まず、drawの長い母音からingへ滑らかにつなげるのがコツです。
drawingは動詞の進行形だけでなく、「絵」「描画」という名詞としても使われます。
過去形drewを使う例文と場面
続いては過去形drewを使う例文と場面を確認していきます。
過去の一点を表す基本文
drewは、昨日、先週、子どものころなど、過去のある時点で完結した行為を表すときに使います。
時間を示す語句と一緒に使われることが多い形です。
My daughter drew a flower this morning.
娘は今朝、花を描きました。
We drew a line on the paper.
私たちは紙に線を引きました。
このような文ではhaveを加える必要はありません。
行為がいつ起きたのかが明確なら、過去形drewを選ぶのが基本でしょう。
目的語と組み合わせるdrawの表現
drawの後にはpicture、map、line、attention、curtainなど、意味に応じた目的語が続きます。
よく使う組み合わせを覚えると、単語帳だけでは身につきにくい実践的な英語になります。
| 表現 | 過去形の例文 | 意味 |
|---|---|---|
| draw a picture | I drew a picture. | 絵を描く |
| draw a map | He drew a map for us. | 地図を描く |
| draw a line | She drew a line here. | ここに線を引く |
| draw attention | The event drew attention. | 注目を集める |
| draw a conclusion | They drew a conclusion. | 結論を導く |
draw a conclusionは「結論を描く」ではなく、「結論に達する」「結論を導く」というまとまった表現です。
drawを使った試合の引き分け表現
スポーツではdrawが「引き分ける」という意味になります。
この場合、絵を描く意味とはまったく異なりますが、過去形は同じくdrewです。
The match ended in a draw.は「試合は引き分けで終わりました」という表現です。
The two teams drew 1-1.なら、「両チームは1対1で引き分けました」となります。
英国英語では特によく使われ、米国英語ではtieを使う場面も少なくありません。
ただし英語資格試験や海外の記事ではdrawが出ることもあるため、意味の幅を知っておくと読解で役立ちます。
過去分詞drawnと現在完了の使い方
続いては過去分詞drawnと現在完了の使い方を確認していきます。
have drawnで表す経験と完了
現在完了はhaveまたはhasに過去分詞を続け、過去の出来事と現在とのつながりを表します。
drawの場合はhave drawn、has drawnとなり、have drewやhas drewにはなりません。
現在完了の基本形はhaveまたはhas+drawnです。
drewは過去形であり、現在完了の後ろには置けません。
I have drawn many portraits.は「私は多くの肖像画を描いてきました」という経験や継続を含む表現です。
She has drawn a new design.は「彼女は新しいデザインを描き終えました」と、完成した結果に焦点を当てることもできます。
過去形と現在完了の選び方
過去形drewと現在完了have drawnの違いは、出来事を過去の一点として扱うか、現在と関連づけるかにあります。
| 文 | 時間の扱い | 自然な日本語訳 |
|---|---|---|
| I drew a picture yesterday. | 昨日という過去の一点 | 昨日、絵を描きました。 |
| I have drawn a picture. | 現在に関係する完了 | 絵を描きました。 |
| I have drawn pictures since childhood. | 過去から現在までの継続 | 子どものころから絵を描いています。 |
| Have you ever drawn a comic? | これまでの経験 | 漫画を描いたことがありますか。 |
yesterday、last week、in 2020のように終わった過去の時を示す語句とは、通常は現在完了を一緒に使いません。
I have drawn a picture yesterday.ではなく、I drew a picture yesterday.とするのが自然です。
already・yet・everとdrawnの組み合わせ
現在完了ではalready、yet、everなどの副詞と過去分詞drawnを組み合わせる機会があります。
これらの語は、完了したかどうか、経験があるかどうかを尋ねたり伝えたりするときに便利です。
I have already drawn the diagram.
私はすでにその図を描きました。
Have you drawn the plan yet?
あなたはもう計画図を描きましたか。
Have you ever drawn a self-portrait?
自画像を描いたことがありますか。
yetは疑問文や否定文で文末に置かれることが多く、alreadyは肯定文で使われる傾向があります。
副詞の位置に迷ったら、have already drawnのようにhaveと過去分詞の間へ置く形をまず覚えると便利です。
受動態・進行形・関連表現でのdraw
続いては受動態・進行形・関連表現でのdrawを確認していきます。
be drawnを使う受動態
受動態ではbe動詞の後ろに過去分詞drawnを置きます。
「誰かが描いた」という行為の受け手を主語にしたいときに使われる形です。
The illustration was drawn by a professional artist.は「そのイラストはプロの画家によって描かれました」という意味になります。
複数形ならThe pictures were drawn by the students.のようにwereを使います。
受動態はbe動詞+drawnです。
was drewやwere drewとは言わないため、drewとdrawnの役割を区別しておきましょう。
was drawnは「描かれた」、has been drawnは「描かれている」「描かれた状態になっている」といった意味になります。
be drawingを使う進行形
進行形ではbe動詞にdrawingを続けます。
今まさに描いている最中の動作や、ある時点で進行していた動作を伝える形です。
I am drawing a poster now.は「私は今、ポスターを描いています」となります。
She was drawing a landscape when I called her.なら、「私が電話したとき、彼女は風景画を描いていました」という意味です。
drawingは現在分詞であり、drewやdrawnとは役割が異なります。
進行形ではbe+drawing、完了形ではhave+drawn、過去形だけならdrewという並びを意識すると整理しやすくなります。
draw up・draw onなどの句動詞
drawは前置詞や副詞と結びつき、句動詞としてもよく使われます。
draw upは文書や計画を作成する、draw onは利用する、または近づくという意味で使われます。
| 句動詞 | 主な意味 | 例文 |
|---|---|---|
| draw up | 作成する | They drew up a contract. |
| draw on | 活用する | She drew on her experience. |
| draw out | 引き出す、長引かせる | The teacher drew out his opinion. |
| draw back | 後退する、引き下がる | He drew back from the door. |
| draw near | 近づく | Winter drew near. |
句動詞は一語ずつ直訳すると意味がつかみにくい場合があります。
例文と一緒に覚えることで、会話や英文読解の中でも自然に理解しやすくなるでしょう。
drawの変化形を定着させる学習ポイント
ここまでの内容をまとめます。
drawの過去形はdrew、過去分詞はdrawn、ing形はdrawingです。
過去の一点を表すならdrew、現在完了や受動態ならdrawn、進行中の動作ならdrawingを選びます。
発音はdrawが「ドロー」、drewが「ドルー」、drawnが「ドローン」、drawingが「ドローイング」が目安です。
まずはI drew a picture yesterday.、I have drawn a picture.、The picture was drawn by me.の三文を声に出して比べると、文法上の違いをつかみやすくなります。
drawは「描く」以外にも「引く」「注目を集める」「結論を導く」「引き分ける」などの意味を持つため、目的語や周囲の文脈にも目を向けてください。
基本変化を正確に覚え、短い例文で繰り返し使えば、不規則動詞のdrawを英作文や英会話で迷わず使えるようになるでしょう。