英語のメールやニュース、契約書などで見かける「due to」は、理由や原因を端的に伝えるために便利な表現です。
一方で、because ofやowing toとの違い、文頭での使い方、動詞の直後に置けるかどうかで迷う人も少なくありません。
この記事では、due toの基本的な意味からビジネスで自然に使うコツまで、例文とともにわかりやすく紹介します。
due toの意味と基本の使い方

それではまず、due toの意味と基本的な使い方について解説していきます。
原因や理由を表す前置詞句
due toは「~が原因で」「~のために」「~によって」という意味を持つ表現です。
何かの出来事や結果について、その背景となった原因を説明したい場面で使われます。
日本語では「~のせいで」と訳せる場合もありますが、英語のdue toそのものには必ずしも強い非難の気持ちは含まれません。
好ましくない結果にも、前向きな結果にも使える点が特徴です。
たとえば、売上増加の理由として需要の拡大を述べる場合にも、納期遅延の理由として悪天候を説明する場合にも使えます。
Sales increased due to strong demand.
売上は旺盛な需要により増加しました。
due toの後ろには、基本的に名詞または名詞句を置きます。
そのため、due to rain、due to a system error、due to customer demandのような形が自然です。
due toの直後に主語と動詞をそのまま続けないことが、最初に押さえたいポイントでしょう。
カタカナの読み方と発音の目安
due toはカタカナで「デュー トゥー」と表記されることが多い表現です。
実際の会話では、前後の単語とのつながりによって「デュートゥ」や「デュートゥァ」に近く聞こえることもあります。
dueは「デュー」、toは強く読むと「トゥー」です。
ただし、文の中ではtoが弱くなり、「タ」や「トゥ」のような短い音になることがあります。
Due to heavy traffic, the meeting started late.のように文頭に置く場合は、dueを少し明瞭に発音すると聞き取りやすくなります。
カタカナはあくまで目安なので、英語らしいリズムを意識するなら、dueとtoを一続きのかたまりとして練習するとよいでしょう。
文中と文頭に置く位置
due toは文の途中にも、文頭にも置けます。
文頭に置く場合は、理由を先に示してから結果を述べる流れになります。
Due to the weather, the event was canceled.
天候のため、そのイベントは中止になりました。
文の途中に置く場合は、結果を先に伝え、その理由を補足する形です。
The event was canceled due to the weather.とすれば、イベント中止という重要事項を先に伝えられます。
メールの件名や冒頭で結論を急ぐ場合には、結果を先に置く構文が役立つでしょう。
due toは理由を示す表現ですが、文章の主役は結果側です。
相手に最初に読んでほしい内容を前に置き、理由としてdue to句を後ろに添えると、ビジネス文書でも読みやすくなります。
due toを使った例文と定番表現
続いては、due toを使った例文と定番表現を確認していきます。
due to the fact thatの意味
due to the fact thatは「~という事実のために」「~という事情から」という意味です。
thatの後ろに主語と動詞を含む文を続けられるため、due toだけではつなげにくい内容を表せます。
たとえば、Due to the fact that the supplier changed its schedule, delivery was delayed.という文では、仕入先が予定を変更したという事実が遅延の原因です。
ただし、この表現は長く、少し堅い印象になりやすい傾向があります。
日常的なメールではbecauseやsinceのほうが、短く自然に感じられるケースも多いでしょう。
Due to the fact that the office is closed, we cannot process your request today.
オフィスが閉まっているため、本日はご依頼を処理できません。
契約上の事情、社内規定、公式なお知らせなど、理由を丁寧に明示したい場面では使いやすい表現です。
簡潔さを優先するメールではbecauseを選ぶという判断も重要になります。
due to circumstancesの使いどころ
due to circumstancesは「事情により」「諸般の事情により」といった意味で使われます。
具体的な理由を細かく書けないときや、複数の要因が重なっているときに便利です。
Due to unforeseen circumstances, the seminar has been postponed.は、予期しない事情によりセミナーを延期したことを伝える定番文です。
unforeseen circumstancesを加えると、「予見できなかった事情」という意味合いになります。
一方で、理由を曖昧にしすぎると、相手が不安を感じる可能性もあります。
顧客への連絡では、公開できる範囲で具体的な対応や今後の予定を添える配慮が必要でしょう。
Due to circumstancesは便利な一方、説明不足に見えることもあります。
延期や変更を知らせる場合は、代替日、返金方法、問い合わせ窓口など、相手が次に知りたい情報も続けて示すことが大切です。
due to demandやdue to increased demand
due to demandは「需要により」、due to increased demandは「需要増加により」という意味です。
販売、製造、採用、物流などのビジネス分野で頻繁に使われます。
Due to high demand, shipping may take longer than usual.は、注文が多いため発送に時間がかかる可能性を知らせる表現です。
high demandは高い需要、increased demandは以前より増えた需要を示します。
需要が増えた結果として増産する、在庫が不足する、サポートの返信が遅れるといった文脈で活用できます。
| 表現 | 意味 | 使用場面 |
|---|---|---|
| due to demand | 需要により | 一般的な需要の説明 |
| due to high demand | 高い需要により | 品薄や発送遅延の案内 |
| due to increased demand | 需要増加により | 増産や体制変更の説明 |
| due to customer demand | 顧客の要望により | サービス改善や機能追加 |
demandの前にhighやincreasedを付けると、理由の具体性が高まります。
ビジネスメールにおけるdue toの使い方
続いては、ビジネスメールにおけるdue toの使い方を確認していきます。
遅延や変更を知らせる表現
due toは、納品遅延、会議変更、システム障害などを知らせるメールで役立ちます。
理由だけを述べるのではなく、現在の状況と次の対応を一緒に示すと、相手に誠実な印象を与えられます。
We apologize for the delay due to a technical issue.は、技術的な問題による遅延を謝罪する基本表現です。
この後にWe are working to resolve the issue.を続ければ、解決に向けて対応中であることも伝えられます。
Due to severe weather conditions, delivery may be delayed.は、悪天候による配送遅延の可能性を案内するときに使えます。
severe weather conditionsは、大雨、台風、雪などを包括的に表せる言い回しです。
依頼や対応不可を丁寧に伝える表現
依頼を断る場合にも、due toを使うと理由をやわらかく補足できます。
ただし、相手の要望を拒否するメールでは、理由だけで終わらせず、代案や今後の可能性を添えることが望ましいでしょう。
Due to our current workload, we are unable to accept new projects this month.は、現在の業務量を理由に新規案件を受けられないことを伝える文です。
We would be happy to discuss availability next month.と続ければ、関係を保ちやすくなります。
due toは断りを直接的にしすぎない補助表現としても使えます。
ただし、言い訳のように受け取られないよう、相手への感謝や代替案を忘れないことが重要です。
報告書や社内連絡での活用
報告書では、数値の変化や進捗の背景を説明する目的でdue toが使われます。
Revenue declined due to lower sales in the overseas market.は、海外市場での販売低下により収益が減少したという意味です。
Due to a change in company policy, all employees must complete the training.は、会社方針の変更に伴う研修義務を伝える文になります。
社内文書では、原因と対策を分けて整理すると、読み手が判断しやすくなります。
報告では、due toの後に原因を置くだけで終わらせないことがポイントです。
原因、影響範囲、対応策、期限を順に示すことで、情報共有の精度が上がります。
Due to a system update, access to the portal will be unavailable from 9 p.m.のように、利用者への影響を明確に書く方法も有効です。
due toとbecause ofの違い
続いては、due toとbecause ofの違いを確認していきます。
品詞と文法上の考え方
due toとbecause ofは、どちらも「~のために」という意味で使われ、後ろに名詞を置けます。
実際の会話やメールでは、互いに置き換えられることも少なくありません。
ただし、伝統的な文法ではdue toは形容詞的な性質を持ち、be動詞の後ろで補語のように使う形が本来に近いとされます。
The delay was due to bad weather.は、遅延の原因が悪天候だったという自然な文です。
Because of bad weather, the flight was delayed.は、悪天候が理由で便が遅れたという意味になります。
現代英語ではDue to bad weather, the flight was delayed.も広く使われています。
becauseとの使い分け
becauseは接続詞なので、その後ろに主語と動詞を含む文を置けます。
Because it was raining, the event was canceled.のように使うのが基本です。
一方、Due to rain, the event was canceled.では、rainという名詞が続いています。
| 表現 | 後ろに置く内容 | 例 |
|---|---|---|
| due to | 名詞や名詞句 | due to rain |
| because of | 名詞や名詞句 | because of rain |
| because | 主語と動詞を含む文 | because it rained |
| due to the fact that | 主語と動詞を含む文 | due to the fact that it rained |
主語と動詞を続けたいならbecause、名詞ならdue toと考えると、迷いが減ります。
owing toとthanks toのニュアンス
owing toも「~のために」という意味で、due toと近い表現です。
ややフォーマルで、案内文、新聞記事、公式発表などに見られます。
Owing to maintenance work, the facility will be closed.は、メンテナンス作業のため施設が閉館するという案内です。
thanks toは「~のおかげで」という前向きな感謝のニュアンスを持ちます。
Thanks to your support, we achieved our goal.なら、あなたの支援のおかげで目標を達成できたという意味です。
皮肉として使われることもありますが、ビジネスメールでは誤解を避けるため、基本的には感謝を示す文脈で使うと安心でしょう。
due toの言い換えと注意点
続いては、due toの言い換えと注意点を確認していきます。
フォーマルな言い換え表現
due toを繰り返すと文章が単調になりやすいため、場面に合わせた言い換えを知っておくと便利です。
as a result ofは「~の結果として」、as a consequence ofは「~の結果として」という意味で、原因と結果の関係を明確にしたいときに向いています。
on account ofは「~の理由で」という意味ですが、日常的なビジネスメールではやや硬く感じられることがあります。
resulting fromは「~に起因する」で、名詞を修飾する場面で使いやすい表現です。
| 言い換え | ニュアンス | 適した場面 |
|---|---|---|
| because of | 標準的で幅広い | メールや会話 |
| owing to | ややフォーマル | 公式通知や文章 |
| as a result of | 結果との関係を強調 | 報告書や分析 |
| thanks to | 感謝や好結果 | 謝意を伝える場面 |
| resulting from | 名詞を説明する | 契約書や技術文書 |
スラングとしての使用の有無
due toはスラングではなく、標準的な英語表現です。
会話、ビジネス、報道、学術的な文章まで、幅広い場面で使えます。
くだけた会話ではbecauseやbecause ofのほうが選ばれやすいことはありますが、due to自体が不自然になるわけではありません。
たとえば、遅刻の理由を友人に伝えるならI was late because of traffic.のほうが口語的です。
一方で、社内への連絡やお客様へのお知らせでは、The delay was due to traffic conditions.のような言い方が落ち着いた印象になります。
due toはスラングではなく、用途の広い中立的な表現として覚えておくとよいでしょう。
よくある誤りと自然な修正
よくある誤りは、due toの後ろにそのまま文を置くことです。
Due to the client changed the schedule.という形は不自然です。
この場合はDue to the client’s schedule change.のように名詞句へ直すか、Because the client changed the schedule.のようにbecauseを使います。
また、due toを理由の説明として重ねすぎると、文章が回りくどく見えることがあります。
不自然な例
Due to the customer requested a change, we revised the plan.
自然な例
Because the customer requested a change, we revised the plan.
または We revised the plan due to the customer’s request.
due toの後ろは名詞にするというルールを意識すれば、多くのミスを防げます。
due toの使い方のまとめ
due toは「~が原因で」「~のために」を表し、後ろに名詞や名詞句を置く表現です。
due to demand、due to circumstances、due to a technical issueのように、ビジネスで説明が必要な場面に幅広く活用できます。
主語と動詞を続ける場合はbecause、長めの事情を丁寧に述べる場合はdue to the fact thatを検討するとよいでしょう。
理由だけでなく、その後の対応や代替案まで伝えることで、ビジネスメールの印象はさらに良くなります。
読み方は「デュー トゥー」を目安にしながら、文の流れの中で自然につなげて発音してみてください。