エクセルでデータを対数変換する方法をご紹介します。
対数とはある数字(真数)が、底と呼ばれる数字の何乗かを示す数字で、数学記号では「log」で表されます。
対数変換は、データの値を均一化して分析しやすくするためによく利用される手法です。
本記事ではエクセルで用意されている以下の対数変換を解説します。
• 常用対数(底が10)
• 自然対数(底がネイピア数:e)
• 任意の底の対数
また、対数から真数を求める方法も紹介します。
エクセルで対数変換する方法【常用対数】
エクセルで常用対数(底が10の対数)の変換の方法を解説します。
常用対数に1加えると、もとの数が何桁の数字かわかるため、一般的によく使われる対数です。
エクセルで常用対数を使用するには、LOG10関数を使用します。たとえば、真数1200の常用対数を求める場合は「LOG10( 1200 )」とします。引数にはセルも指定可能です。
常用対数の計算結果から、真数(対数の引数)に戻す事も可能です。方法は次の通りです。
常用対数は、真数が10の何乗であるかを表します。そのため、真数を求めるには常用対数の計算結果で10をべき乗します。エクセルではべき乗は「^」で計算可能です。
つまり、「10 ^ ( 対数の値 )」とすれば、真数が計算できます。
エクセルで対数変換する方法【自然対数】
ここでは自然対数(底がネイピア数:eの対数)の求め方を解説します。自然対数は数学や自然科学の分野でよく使われる対数です。
エクセルで自然対数はLN関数で求められます。
たとえば、真数1000の自然対数が必要なら、「LN( 1000 )」とします。引数にはセルも指定可能です。
自然対数の結果から真数(対数の引数)に戻すために、エクセルではEXP関数が用意されています。EXP関数はネイピア数(自然対数の底)を引数でべき乗する関数です。
そのため、「EXP( 自然対数の結果 )」とすれば、真数が求められます。
また、ネイピア数を求める場合は、「EXP( 1 )」とします。
エクセルで対数変換する方法【任意の対数】
エクセルで任意の底の対数を求めたい場合は、LOG関数を利用します。
底の変換公式を用いて、自然対数や常用対数からも求められますが、LOG関数を使用した方が、式が簡潔に表せます。LOG関数の書式は「LOG( 数値 , 底 )」です。
底を省略した場合は常用対数を返します。
たとえば、真数1500、底が12の対数を得るには「LOG( 1500 , 12 )」とします。引数にはセルも指定できます。
真数は、対数の計算結果で底をべき乗すれば求められます。
エクセルではべき乗は「^」で表現されるため、「 ( 対数の計算結果 ) ^ ( 対数の値 )」とすれば、真数が計算できます。
まとめ エクセルで対数変換(関数で計算:常用対数や自然対数:対数から真数に戻す)する方法
エクセルの対数変換の方法について、常用対数、自然対数、任意の底の対数を紹介しました。
対数を使えば、特に値の差が大きなデータの分析が容易になる場合があり、視覚的な分かりやすさも向上します。
ぜひ本記事の内容を、今後のデータ分析に活用してください。