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流量計とは?種類と記号をわかりやすく解説!(測定原理・メーカー・図面記号・JIS規格・用途など)

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流量計とは、配管内や開水路を流れる流体(液体・気体・蒸気)の体積流量または質量流量を測定する計測機器です。

化学プラント・上下水道・石油精製・食品製造・空調・医療など、流量の計測と制御が必要なあらゆる産業分野で流量計は基幹計測器として使用されています。

この記事では、流量計の主要な種類・各測定原理・JIS規格との関係・図面記号(P&ID記号)・主要メーカーと選び方について詳しく解説していきます。

流量計とは何か?流量測定の基本と種類の全体像

それではまず、流量計の基本的な定義と主要な種類の全体像について解説していきます。

流量計(Flow Meter)は単位時間当たりに流れる流体の量(体積流量:m³/h・L/min、または質量流量:kg/h)を連続的または間欠的に測定する計測機器です。

流量計は測定原理によって大きく「差圧式」「容積式(容積流量計)」「速度式(流速計)」「質量流量計」「開水路流量計」に分類されます。

さらに各カテゴリーの中に複数の測定原理・方式があり、適用流体・流量範囲・精度・メンテナンス性・コストを考慮した選定が重要です。

主要な流量計の種類と測定原理

分類 種類 測定原理 主な用途
差圧式 オリフィス・ベンチュリ・ノズル ベルヌーイの定理による差圧 プロセス配管・蒸気・ガス
速度式 電磁流量計 ファラデーの電磁誘導 導電性液体・上下水道
速度式 超音波流量計 超音波の伝播時間差・ドップラー クランプオン・非接触測定
速度式 渦流量計 カルマン渦の発生周波数 ガス・蒸気・液体
速度式 タービン流量計 羽根車の回転数 クリーン液・ガス
容積式 オーバルギヤ・ロータリー 容積室の繰り返し充填・排出 高粘度液・燃料・油
質量式 コリオリ流量計 コリオリ力による管振動 高精度質量流量・密度同時測定
質量式 熱式流量計 熱移送量と流速の関係 気体の質量流量(ガスフロー)

電磁流量計は可動部なし・圧力損失ゼロ・高精度・保守性良という特長から上下水道・化学工業・食品製造で最も広く採用されている流量計の一つです。

体積流量と質量流量の違い

流量計が測定する「流量」には体積流量と質量流量の二種類があります。

体積流量(Q:m³/h・L/min・m³/s)は単位時間に流れる流体の体積で、多くの流量計が直接または間接的に体積流量を測定します。

質量流量(q:kg/h・kg/s)は単位時間に流れる流体の質量で、コリオリ流量計・熱式流量計が直接質量流量を測定できます。

気体・蒸気の流量は温度・圧力によって体積が大きく変化するため、標準状態(0℃・1atm)に換算したノルマル流量(Nm³/h)で表示されることも多いです。

JIS規格と流量計

流量計に関連する主要なJIS規格として、JIS B 7554(電磁流量計)・JIS B 7505(差圧式流量計用オリフィス)・JIS B 7556(超音波流量計)などがあります。

産業計量・取引証明用途に使用される流量計は計量法(経済産業省検定)に基づく型式承認・検定が必要な場合があります。

プロセス制御用途の流量計は計装用途に応じてSIL(Safety Integrity Level)・ATEX(防爆)認証の要否も確認が必要です。

図面記号(P&ID記号)と流量計の表示

続いては、配管計装図(P&ID:Piping and Instrumentation Diagram)における流量計の図面記号と表示ルールを確認していきます。

P&IDの読み書きは化学・石油・プロセス工業のエンジニアに必須のスキルです。

流量計のP&ID記号の基本

P&IDでは計器(センサー・コントローラー・バルブ等)を円形のバブルで表示し、その中に機能略号と番号を記入します。

流量に関係する機能略号の最初の文字は「F」(Flow)で始まります。

FT(Flow Transmitter:流量発信器)・FI(Flow Indicator:流量指示計)・FC(Flow Controller:流量調節計)・FE(Flow Element:検出器)などが代表的です。

流量計本体(検出部)はパイプラインを横切る実線に円形バブルを接続した形で表示されます。

ISA 5.1(Instrumentation Symbols and Identification)がP&ID記号の国際標準規格であり、JIS Z 8204も同様の規格として日本では参照されます。

流量計の設置位置と直管長要件

多くの流量計は正確な測定のために上流・下流に一定の直管長が必要です。

電磁流量計・渦流量計・オリフィスなどは流れが十分に発達した(軸対称の速度分布を持つ)状態で測定する必要があります。

一般的に上流側に5〜30D(D:管径)・下流側に2〜5Dの直管長が要求されますが、種類によって要件が異なります。

直管長が確保できない設置条件では整流器(フローコンディショナー)の使用や非侵入型(クランプオン超音波)流量計の選択が有効です。

主要メーカーと製品ラインナップ

流量計の主要メーカーとして、エンドレスハウザー(Endress+Hauser)・横河電機・ABB・エマソン(Rosemount)・アズビル(Yamatake)・オーバル・キーエンスなどが国内外で広く使用されています。

各メーカーは電磁・超音波・コリオリ・渦・差圧など複数の方式をラインナップし、プロセス条件・精度・コストに応じた製品を提供しています。

近年はIoT対応・フィールドバス通信(HART・PROFIBUS・Foundation Fieldbus)・診断機能内蔵のスマート流量計が主流となっています。

流量計の選び方

続いては、実際の現場で流量計を選定する際のポイントと判断基準を確認していきます。

流量計の選定は測定精度・信頼性・保守性・コストに大きく影響する重要な技術的判断です。

選定の基本フロー

流量計選定の基本的な手順は、①流体の種類(液体・気体・蒸気・スラリー)と特性(温度・圧力・密度・粘度・導電性・腐食性)の確認、②流量範囲(最大・最小・通常)の把握、③要求精度・繰り返し再現性の確認、④設置条件(直管長・配管径・設置場所)の確認、⑤信号出力・通信プロトコルの要件確認、⑥メンテナンス方針・コスト(初期・ランニング)の検討、という順序で進めます。

電磁流量計は導電性液体(水・希薄電解液)に限定されますが、スラリー・腐食性液体に対応でき可動部がない信頼性の高い選択肢です。

コリオリ流量計は精度が最高水準(±0.1%以下)で質量流量・密度が同時測定できる反面、初期コストが高く大口径への適用が限られます。

超音波クランプオン流量計は既設配管に工事なしで取り付け可能で、改造・増設・一時測定に非常に有効な選択肢として近年急速に普及しています。

まとめ

この記事では、流量計の定義・主要な種類と測定原理・体積流量と質量流量の違い・JIS規格・P&ID図面記号・選定のポイントについて解説しました。

流量計は測定原理・適用流体・要求精度・コストによって多様な種類が存在し、適切な選定が計測精度と設備信頼性を左右します。

電磁・超音波・コリオリ・渦・差圧という主要方式の特性を理解した上で、用途・設置条件・経済性を総合的に考慮した選定を行うことが重要です。

IoT・スマート化が進む現代の流量計市場においても、基本原理の正確な理解が適切な機器選定と問題解決の基盤として求められ続けるでしょう。