英語のメールや会議、SNSの投稿では、mentionという単語を見聞きする機会が増えています。
日本語では「メンション」として定着していますが、英語本来の意味、前置詞との組み合わせ、丁寧さの度合いまで理解している人は意外に多くありません。
mentionは単に「名前を書く」という意味だけではなく、話題として取り上げる、簡潔に触れる、相手を通知するといった複数の役割を持つ表現です。
この記事では、基本の意味から読み方、例文、ビジネスで失礼にならない使い方、not to mentionなどの頻出表現、自然な言い換えまでわかりやすく整理します。
mentionの意味と基本的な使い分け

それではまずmentionの意味と、文章や会話での基本的な使い分けについて解説していきます。
話題に軽く触れる意味
mentionは動詞として使う場合、「言及する」「話に出す」「触れる」という意味になります。
ただし、長く詳しく説明するというより、ある事柄を会話や文章の中で取り上げる感覚が中心です。
たとえば、会議で新しい企画の名前を一度だけ出した場合にもmentionが使えます。
I mentioned the new project during the meeting.は、「会議中に新しいプロジェクトについて触れました」という意味です。
この文からは、プロジェクトの詳細を説明したかどうかまではわかりません。
あくまで話題の一部として取り上げたことを表す表現です。
mentionの中心イメージ
話題に出す、名前を挙げる、短く触れるという意味です。
詳しい説明や議論まで含むとは限りません。
名詞として使う場合
mentionは名詞としても使え、「言及」「話題に出すこと」という意味になります。
There was no mention of the schedule.は、「スケジュールについての言及はありませんでした」と訳せます。
ビジネスメールでは、previous mentionやearlier mentionのように、前に触れた内容を指すこともあります。
名詞のmentionは数えられる場合と数えられない場合があり、文章ではa mention ofという形がよく見られます。
例えば、Her name received a mention in the report.なら、「彼女の名前は報告書で言及されました」という意味です。
受け身で使うと、発言者よりも取り上げられた対象に視点を置けます。
日本語のメンションとの違い
日本語でいう「メンション」は、主にSNSやチャットで相手のアカウント名を指定し、通知を送る操作を指します。
一方、英語のmentionはSNSに限られません。
口頭の会話、議事録、報告書、記事、メールなどで、誰かや何かについて触れる場面にも広く使われます。
| 場面 | mentionの意味 | 例 |
|---|---|---|
| SNS | アカウントを指定して通知する | Please mention me in the post. |
| 会議 | 議題として取り上げる | He mentioned a possible risk. |
| メール | 内容に触れる | As mentioned in my email. |
| 報告書 | 文書内で言及する | The report mentions the issue. |
mentionは「タグ付け」の意味だけで覚えないことが大切です。
英語では、会話や文章の中で何かに触れる一般的な動詞として使われます。
mentionの読み方とカタカナ発音
続いてはmentionの読み方と、通じやすい発音のポイントを確認していきます。
基本の発音
mentionの発音記号は、一般的にメンションに近い形で示されます。
カタカナでは「メンション」と表記されることが多く、アクセントは最初のメに置く感覚です。
英語では語尾のションを強く伸ばすのではなく、全体を短く滑らかにつなげると自然に聞こえます。
日本語の「メンション」は比較的はっきり区切って発音されますが、英語ではmenとtionがなめらかにつながります。
通じやすさを優先するなら、メンションと発音して問題ありません。
ただし、最初のメを少し明確にし、後半を弱めに添える意識があると英語らしい響きになります。
動詞の活用と発音変化
mentionは規則動詞です。
過去形と過去分詞はmentioned、現在分詞はmentioningになります。
mentionedは「メンションド」に近く聞こえますが、語尾のedを日本語のように強く一音ずつ読む必要はありません。
mentioningは「メンショニング」に近いものの、中央の音は軽くつながります。
| 形 | つづり | カタカナの目安 | 意味 |
|---|---|---|---|
| 原形 | mention | メンション | 言及する |
| 三人称単数 | mentions | メンションズ | 言及する |
| 過去形 | mentioned | メンションド | 言及した |
| 現在分詞 | mentioning | メンショニング | 言及している |
聞き取りで注意したい表現
会話ではmentionが弱く発音され、メンションよりも短く聞こえることがあります。
特にDid you mention it?のような文では、単語ごとの境目が分かりにくくなるでしょう。
また、mentionedの末尾は強く聞こえないため、mentionと聞き分けにくい場合があります。
前後の時制や文脈から判断する習慣をつけると、リスニングが楽になります。
会議や電話で聞き返す場合は、Did you mention the deadline?のように対象を添えて確認すると丁寧です。
ビジネスメールと会議でのmention表現
続いてはビジネスメールや会議で使えるmention表現を確認していきます。
メールで使うAs mentioned
ビジネスメールで最もよく使われる形の一つがAs mentionedです。
「すでにお伝えしたとおり」「先述のとおり」という意味になり、以前の連絡や会話を参照するときに便利です。
As mentioned in my previous email, the deadline is Friday.は、「前回のメールでお伝えしたとおり、締め切りは金曜日です」となります。
ただし、繰り返し説明した内容に対して使うと、相手によっては催促や注意のように感じることがあります。
柔らかくしたい場合は、As discussedやAs shared earlierも検討するとよいでしょう。
メールでの例文
As mentioned in our meeting, we will revise the proposal.
会議でお伝えしたとおり、提案書を修正します。
依頼や共有で使うmention
チャットツールでは、Please mention me when the file is ready.のように使えます。
これは「ファイルの準備ができたら、私にメンションしてください」という依頼です。
担当者を会話に加えたい場合は、I will mention our designer in this thread.と表現できます。
この場合は、デザイナーのアカウントを指定してスレッドへ呼び込む意味です。
業務連絡では、誰に通知が届くかを明確にすることが重要です。
mentionする相手が本当に対応担当者なのかを確認してから送ると、無駄な通知を減らせます。
会議での自然な使い方
会議では、I would like to mention one point.という表現が使えます。
「一点触れたいことがあります」という意味で、発言を追加したい場面に向いています。
また、She mentioned that the client may change the schedule.は、「彼女は顧客が日程を変更する可能性に触れました」という内容です。
相手の発言を正確に伝える必要があるときは、mentionedの後ろにthat節を置くと整理しやすくなります。
ただし、重要な決定事項を断定的に伝える場合は、mentionだけでは軽く聞こえることがあります。
正式決定であれば、confirmed、announced、agreedなど、状況に合う動詞を選ぶほうが正確でしょう。
mentionは「軽く取り上げた」というニュアンスを持ちます。
確定事項、公式発表、合意内容を示す際は、より具体的な動詞を使い分けると誤解を防げます。
not to mentionと前置詞を伴う表現
続いてはnot to mention、mention with、mention forなど、前置詞や熟語を伴う表現を確認していきます。
not to mentionの意味
not to mentionは、「言うまでもなく」「さらに言えば」「ましてや」という意味で使われる定番表現です。
前に述べた内容に加え、それ以上に重要な事実を付け足すときに役立ちます。
The hotel is far from the station, not to mention expensive.は、「そのホテルは駅から遠い上に、言うまでもなく高価です」という意味です。
否定のnotが含まれていますが、後半を否定する表現ではありません。
「高いことは言うまでもない」という形で、追加情報を強調しています。
not to mentionの後ろには、前の内容を補強する要素を置くのが自然です。
not to mentionの例文
He has experience in sales, not to mention marketing.
彼には営業経験があり、マーケティングの経験も言うまでもありません。
mention withの使い方
mention withは、常に一つの決まった熟語として使うわけではありません。
mentionの後ろにwithを置く場合は、「何かと一緒に言及する」「ある態度で言及する」といった文脈になります。
She mentioned the issue with concern.は、「彼女は懸念を込めてその問題に触れました」という意味です。
また、Please mention my name with the company name.なら、「会社名と一緒に私の名前も挙げてください」という意味になります。
mention withを見かけたら、withの後ろにある名詞が、どのような状態や組み合わせを表すのかを確認しましょう。
mention forの使い方
mention forも、not to mentionのような固定表現ではありません。
forの後ろには、言及する理由、目的、評価の対象などが置かれます。
He was mentioned for his contribution to the project.は、「彼はプロジェクトへの貢献を評価されて言及されました」という意味です。
賞や表彰の文脈では、be mentioned forという形が見られることがあります。
| 表現 | 主な意味 | 使用場面 |
|---|---|---|
| mention about | について触れる | 口語では使われるが不要な場合も多い |
| mention to | 人に話題を出す | I mentioned it to my manager. |
| mention with | 何かと共に、ある態度で触れる | with concernなど |
| mention for | 理由や評価対象について言及する | 表彰や貢献の文脈 |
| not to mention | 言うまでもなく | 追加情報の強調 |
mentionの後に置く前置詞は、固定の訳語だけで判断しないことが大切です。
後ろに続く名詞との関係を読むと、自然な意味をつかみやすくなります。
mentionの言い換えとスラングでの注意点
続いてはmentionの言い換えと、SNSで見かけるカジュアルな使い方を確認していきます。
状況別の言い換え表現
mentionは便利な動詞ですが、同じ単語を繰り返すと文章が単調になりがちです。
詳しく説明するならexplain、話題を持ち出すならbring up、短く触れるならrefer toが候補になります。
公式に発表するならannounce、内容を確認するならconfirmが適しています。
英語では、対象との関係に応じて動詞を選ぶことで、文意がより明確になります。
| 言い換え | ニュアンス | 例 |
|---|---|---|
| refer to | 参照する、言及する | Please refer to the attached document. |
| bring up | 話題を持ち出す | She brought up a new idea. |
| discuss | 詳しく議論する | We discussed the plan. |
| state | 明確に述べる | The report states the facts. |
| announce | 公式に発表する | They announced the result. |
| cite | 資料や根拠を引用する | The paper cites several sources. |
SNSにおけるカジュアルな表現
SNSではmentionが名詞のように使われることもあります。
Thanks for the mention.は、「メンションしてくれてありがとう」というカジュアルな表現です。
Give me a mention when you post it.なら、「投稿したらメンションしてね」という軽い依頼になります。
ただし、社外の公式アカウントや初対面の相手に対して、過度にくだけた表現を使うのは避けたほうが無難です。
ビジネス用途のSNSでは、Could you please tag our account?のように丁寧な依頼文にすると落ち着いた印象になります。
mentionとtagは似ていますが、サービスによって機能や見え方が異なるため、運用ルールの確認も必要です。
誤用しやすいポイント
mentionは他動詞なので、基本的にはmention the issueのように目的語を直接続けます。
日本語の「について」に引っ張られ、mention about the issueとしてしまう例があります。
会話では見かける場合もありますが、標準的で簡潔な英語ならmention the issueで十分です。
また、mention toは人を置くときに使えます。
I mentioned the issue to my supervisor.は自然ですが、I mentioned to my supervisor the issue.は語順としてやや不自然に感じられることがあります。
基本形はmention+話題です。
誰に話したかを加える場合は、mention+話題+to+人の順にすると、伝わりやすくなります。
mentionの意味と使い方のまとめ
mentionは「言及する」「話題に出す」「短く触れる」を表す英語で、会話、メール、会議、SNSまで幅広く使えます。
日本語の「メンション」はアカウントへの通知を指すことが多い一方、英語のmentionにはもっと広い意味があります。
メールではAs mentionedが便利ですが、繰り返し使うと強く聞こえることもあるため、相手や文脈に応じて表現を選びましょう。
not to mentionは「言うまでもなく」と追加情報を強める表現であり、ビジネス文書でも会話でも活用できます。
また、mention withやmention forは固定熟語として丸暗記するより、前置詞の後ろにある語との関係を読み取ることが大切です。
詳しい議論にはdiscuss、公式発表にはannounce、軽い言及にはmentionという使い分けを意識すると、英語の文章がより正確になります。