英単語のquitは、過去形や過去分詞もquitになるのか迷いやすい動詞です。
動詞の形が変わらないように見えるため、現在形と過去形をどう見分けるべきか、現在完了ではどの形を選ぶのかといった疑問も出てくるでしょう。
さらに、quitには「やめる」だけではなく「辞める」「立ち去る」などの意味があり、目的語の有無によって自然な日本語訳も変化します。
この記事ではquitの過去形、過去分詞、ing形、発音、現在完了での使い方を、例文とともにわかりやすく整理します。
quitの活用と基本的な意味

それではまずquitの活用と基本的な意味について解説していきます。
過去形と過去分詞がquitになる基本ルール
quitは「やめる」「辞める」「立ち去る」などを表す動詞です。
もっとも基本的な活用では、現在形がquit、過去形がquit、過去分詞がquitとなります。
つまり、原形、過去形、過去分詞がすべてquitという点が大きな特徴です。
| 区分 | 形 | 主な使い方 |
|---|---|---|
| 原形 | quit | toの後ろ、助動詞の後ろ |
| 現在形 | quit | I quit、You quitなど |
| 三人称単数現在形 | quits | He quits、She quitsなど |
| 過去形 | quit | 過去の出来事 |
| 過去分詞 | quit | 現在完了、受動態など |
| ing形 | quitting | 進行形、動名詞 |
活用表だけを見ると単純ですが、quitsとquittingはスペルが変化します。
過去の意味を表したいからといってquittedを選ぶ必要は、通常のアメリカ英語ではほとんどありません。
quitの基本活用はquit、quit、quitです。
ただし三人称単数現在形はquits、ing形はquittingになるため、すべての形が同じわけではありません。
やめると辞めると立ち去るの意味の違い
quitは、継続している行動をやめる場面でよく使われます。
たとえば、喫煙をやめるならquit smoking、ゲームをやめるならquit playing gamesという表現が使えます。
仕事を辞める意味でも使えますが、quit a jobは仕事を辞める、quit workは仕事を切り上げるというように、前後の語によって細かなニュアンスが変わります。
また、quit a placeなら、その場所を去るという意味です。
会話ではLeave the roomと表現することも多いものの、Quit the roomは一般的ではありません。
I quit smoking last year.
私は昨年、喫煙をやめました。
She quit her job in April.
彼女は4月に仕事を辞めました。
自動詞と他動詞としての使い分け
quitは目的語を取る他動詞として使われることが多い動詞です。
quit smokingのsmoking、quit the companyのthe companyのように、何をやめるのかを後ろに置けます。
一方で、I quit.のように目的語を置かず、「もうやめる」「降参する」という意味で使うこともあります。
この表現は、会話の途中であきらめる場面や、活動を中断すると伝える場面で聞かれるでしょう。
ただし職場でI quit.だけを伝えると、退職の意思として強く受け取られる可能性があります。
状況に応じて、I would like to quit my job.のように丁寧な表現へ整えることが大切です。
quitの過去形とquittedの扱い
続いてはquitの過去形とquittedの扱いを確認していきます。
アメリカ英語で一般的なquit
アメリカ英語では、quitの過去形と過去分詞はquitが標準的です。
I quit the club last month.は、先月そのクラブを辞めたという意味になります。
Yesterdayという明確な過去を表す語があっても、動詞のスペルは現在形と同じquitです。
時制は動詞の見た目だけでなく、文脈や副詞、助動詞との組み合わせで判断します。
英語学習では、過去形は必ず語尾にedが付くと考えがちです。
しかしcut、put、hit、letなどと同じように、形が変わらない動詞も存在します。
| 現在の文 | 過去の文 | 意味 |
|---|---|---|
| I quit after lunch. | I quit after lunch yesterday. | 昼食後にやめる、やめた |
| They quit the team. | They quit the team last year. | チームを辞める、辞めた |
| We quit working at six. | We quit working at six yesterday. | 6時に仕事をやめる、やめた |
イギリス英語で見られるquitted
quittedは誤りと断定できる形ではありません。
特にイギリス英語では、過去形や過去分詞としてquittedが使われることがあります。
ただし、現代英語で広く通じやすく、英語学習者がまず覚えるべき形はquitです。
試験、ビジネスメール、日常会話で迷った場合は、過去形も過去分詞もquitを選ぶと考えるとよいでしょう。
quittedは小説、英国系の文章、特定の慣用的な文脈で目にすることがあります。
見かけても意味は推測できますが、自分から積極的に使う必要はあまりありません。
quittedは存在する語形ですが、基本学習ではquitを優先します。
アメリカ英語を中心に学ぶ場合、quit、quit、quitで覚えると実用上困りにくいでしょう。
時制を見分けるための文脈
quitだけを見ても、現在形なのか過去形なのか判断できないことがあります。
そのため、文全体を読む習慣が欠かせません。
主語が三人称単数なら現在形はquitsになるため、He quits every Friday.は現在の習慣を表します。
一方、He quit last Friday.なら、last Fridayが過去を示すため過去形です。
現在完了ではhaveやhasの後ろにquitが置かれます。
She has quit her job.なら、hasによって現在完了であることが明確になります。
He quit the project yesterday.
彼は昨日、そのプロジェクトをやめました。
He has quit the project.
彼はそのプロジェクトをすでにやめています。
quittingのスペルとing形の用法
続いてはquittingのスペルとing形の用法を確認していきます。
子音字を重ねるquittingのつづり
quitのing形はquitingではなくquittingです。
最後のtを重ねて、q u i t t i n gと書きます。
これは、短い母音の後に子音字が続く動詞で見られるスペルのルールに関係しています。
stopがstoppingになること、runがrunningになることと似た考え方です。
quitは最後のtを重ねてquittingになると、まとまりで覚えると書き間違いを防げます。
なお、三人称単数現在形はquitsであり、tを重ねません。
| 形 | 正しいスペル | 注意点 |
|---|---|---|
| 原形 | quit | 基本の形 |
| 三人称単数現在形 | quits | tは一つ |
| ing形 | quitting | tを二つ重ねる |
| 過去形 | quit | 通常はedを付けない |
| 過去分詞 | quit | 現在完了で使用 |
進行形で表す途中の行動
be動詞とquittingを組み合わせると、やめようとしている途中、または辞める予定が進んでいる状況を表せます。
I am quitting my job.は、仕事を辞める手続きを進めている、または近いうちに辞めるつもりだという意味で使われます。
単なる未来の予定だけではなく、話し手の意思がかなり固まっている響きがあります。
Are you quitting already?は、もうやめるのですかという驚きや確認を表す質問です。
進行形は今この瞬間の動作だけに限られません。
変化の途中や、近い将来に予定されている行動を示す働きもあります。
I am quitting this course at the end of the month.
私は月末でこの講座をやめる予定です。
Why are you quitting now?
なぜ今やめるのですか。
動名詞としてのquitting
quittingは動名詞としても使えます。
動名詞とは、動詞にingを付けて名詞のように扱う形です。
Quitting smoking is difficult.では、禁煙することが主語になっています。
この文のquittingは、進行形の一部ではありません。
「やめること」という名詞的な意味を持っています。
また、think about quittingのように前置詞の後ろへ置くことも可能です。
to quitとquittingのどちらを使うかは前の動詞や表現によって変わるため、例文ごとに覚えると安心です。
quittingには進行形と動名詞の二つの役割があります。
be動詞の後ろなら進行形、文の主語や前置詞の後ろなら動名詞である可能性を考えましょう。
quitの読み方と発音のポイント
続いてはquitの読み方と発音のポイントを確認していきます。
quitの発音記号とカタカナ表記
quitの発音記号は、一般的にkwítと表されます。
カタカナでは「クウィット」または「クィット」と書かれることが多いでしょう。
ただし、カタカナだけでは英語本来の音を完全には表せません。
最初はkとwが続く音で、最後はtをはっきり閉じるように意識します。
quitは一語の中にkwの連続音を含むため、キットのように発音しないことが重要です。
日本語の「クイット」よりも、唇を少し丸めて「クウィット」に近づけると伝わりやすくなります。
母音の音と語尾のt
quitのiは、sitやbitに含まれる短いイの音です。
日本語の長いイーにならないよう、短く切る意識を持つとよいでしょう。
語尾のtは、日本語の「ト」まで強く発音するのではなく、舌先を上の歯茎付近に付けて音を止める感覚です。
英語では、次に続く単語や地域的な発音によってtの聞こえ方が変わります。
まずはquitを一語で、kwitと短く発音できるように練習すると効果的です。
発音を確認したいときは、辞書の音声を聞き、口の動きをまねしながら繰り返す方法がおすすめです。
quittingとquitsの発音の違い
quittingは「クウィティング」に近い発音になります。
発音記号ではkwítɪŋのように表され、語尾はingの音です。
quitsは「クウィッツ」に近く、最後にsの音が加わります。
スペルが似ていても、語尾の音が異なるため聞き分けが必要です。
| 単語 | カタカナの目安 | 意味 |
|---|---|---|
| quit | クウィット | やめる |
| quits | クウィッツ | やめる、三人称単数現在形 |
| quitting | クウィティング | やめている、やめること |
| quit | クウィット | やめた、過去形や過去分詞 |
発音練習では、単語単体だけでなく短い文を声に出すと、より実践的です。
She quit.とShe quits.を交互に発音すれば、語尾の有無も確認しやすくなります。
現在完了と完了形でのquit
続いては現在完了と完了形でのquitを確認していきます。
have quitで表す完了と結果
現在完了では、haveまたはhasの後ろに過去分詞quitを置きます。
I have quit smoking.は、私は喫煙をやめたという完了や現在への結果を表す文です。
過去形のI quit smoking.も正しい表現ですが、いつやめたのかという過去の事実に焦点が置かれやすくなります。
一方、現在完了はやめた結果が今にもつながっていることを意識させる表現です。
現在も禁煙が続いているという文脈なら、I have quit smoking.は自然な選択になります。
ただし、現在完了ではyesterdayやlast yearのような明確に終わった過去の時点を、通常は一緒に使いません。
I quit smoking two years ago.
私は2年前に禁煙しました。
I have quit smoking.
私は禁煙しています。
has quitと主語に応じた形
主語がhe、she、itなどの三人称単数なら、現在完了ではhas quitを使います。
She has quit her job.は、彼女が仕事を辞めたことを表します。
ここでquitsにしてShe has quitsとは言いません。
hasの後ろには原形ではなく、過去分詞が必要です。
quitは原形と過去分詞が同じ形なので見分けにくいものの、hasという助動詞があることで文法上の役割を判断できます。
疑問文ではHas she quit her job?となり、否定文ではShe has not quit her job.となります。
| 文の種類 | 例文 | 意味 |
|---|---|---|
| 肯定文 | She has quit her job. | 彼女は仕事を辞めています。 |
| 否定文 | She has not quit her job. | 彼女はまだ仕事を辞めていません。 |
| 疑問文 | Has she quit her job? | 彼女は仕事を辞めましたか。 |
| 短い答え | Yes, she has. | はい、辞めています。 |
現在完了進行形との関係
quit自体は、一回の決断や完了を表すことが多い動詞です。
そのため、have been quittingの形は文法的に可能でも、一般的な会話ではhave quitより使う場面が限られます。
I have been quitting smoking.という文は、禁煙を試み続けている途中という特殊なニュアンスになり得ます。
完全にやめたならI have quit smoking、やめようと努力しているならI have been trying to quit smokingのほうが自然でしょう。
quitの完了形はhave quit、継続的な努力はtry to quitと分けて覚えると、意味を伝えやすくなります。
英作文では、日本語の「禁煙している」が完了した状態なのか、挑戦中なのかを先に考えることがポイントです。
quitを使った例文と関連表現
続いてはquitを使った例文と関連表現を確認していきます。
仕事と学校で使うquitの例文
仕事に関するquitは、退職の意味で頻繁に使われます。
He quit his job because he wanted more free time.は、彼はもっと自由な時間が欲しかったため仕事を辞めた、という意味です。
会社そのものを辞めるならquit the company、職務を辞めるならquit the positionのように表現できます。
学校、部活動、講座などを途中で辞める場合にもquitが使えます。
ただし、正式な退学の手続きに焦点を当てるならwithdraw from schoolのほうが適切な場合もあります。
相手への配慮が必要な場面では、quitを直接的に使うより、leave my positionやresign from my positionを使う選択肢もあります。
quit a jobは日常的で直接的な表現です。
より改まった職場の文脈では、resignやleave a positionも使い分けると自然になります。
習慣と趣味で使うquitの例文
quitは、喫煙、飲酒、ゲーム、ギャンブルなどの習慣をやめる文脈でもよく使われます。
My father quit drinking.は、父は酒をやめたという意味です。
Quit eating so late.なら、そんなに遅い時間に食べるのをやめなさいという命令になります。
命令文のQuit it.は、「それをやめて」「いいかげんにして」という会話表現です。
親しい間柄では使われますが、言い方や声の調子によっては強く聞こえることがあります。
quitの後ろには名詞だけでなく動名詞を置けるため、quit smokingやquit talkingの形を多く覚えておくと便利です。
give upとstopとleaveとの違い
quitに近い表現として、give up、stop、leaveがあります。
give upは、努力していたことや習慣をあきらめる、断念するというニュアンスを持ちます。
stopは、動作を止めるという意味で広く使え、stop talkingなら話すのをやめるという意味です。
leaveは場所や組織から離れる意味で使われ、leave the officeはオフィスを出ることを表します。
| 表現 | 中心となる意味 | 例 |
|---|---|---|
| quit | 継続していたことをやめる | quit smoking |
| give up | あきらめる、断念する | give up trying |
| stop | 動作を止める | stop talking |
| leave | 場所や組織を離れる | leave the office |
| resign | 正式に辞職する | resign from a position |
どの表現も日本語では「やめる」と訳せることがあります。
しかし、何をやめるのか、あきらめる意味があるのか、場所を離れる意味なのかによって選び分けることが大切です。
quitの活用と現在完了のまとめ
quitは、原形、過去形、過去分詞がquitとなる不規則動詞です。
三人称単数現在形はquits、ing形はquittingであり、特にquittingではtを重ねる点に注意しましょう。
現在完了ではhave quitまたはhas quitを使うため、has quitsやhave quittingにはしません。
過去形のquitは、yesterdayやlast yearなどとともに過去の出来事を伝えるときに使えます。
現在完了のhave quitは、やめたことが現在にも関係している場面に向いています。
発音は「クウィット」に近く、最初のkwの音と、短いiの音、語尾のtを意識するとよいでしょう。
quit smoking、quit a job、Quit it.など、よく使う組み合わせを例文のまま覚えれば、会話でも英文作成でも使いやすくなります。