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|x-1|のグラフとは?絶対値関数を解説!(場合分け・折れ線グラフ・最小値・微分可能性など)

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絶対値を含む関数は、高校数学において重要なテーマの一つです。特に|x-1|という関数は、絶対値関数の基本形として、グラフの概形や性質を理解する上で欠かせない例となっています。

この関数は一見シンプルに見えますが、場合分けによる式の変形、折れ線グラフの特徴、最小値の求め方など、多くの学習要素を含んでいるのです。さらに、微分可能性の議論においても典型的な例として登場します。

本記事では、|x-1|のグラフの描き方から、絶対値の外し方、最大値・最小値の問題、微分における注意点まで、包括的に解説していきます。初学者の方にも分かりやすく、具体例を交えながら説明しますので、ぜひ最後までお読みください。

|x-1|のグラフの形状と基本的な特徴

それではまず、|x-1|のグラフの形状と基本的な特徴について解説していきます。

絶対値関数のグラフは、特徴的な「V字型」の折れ線グラフとなります。|x-1|の場合、この頂点がどこに位置するのか、そしてグラフ全体がどのような性質を持つのかを見ていきましょう。

|x-1|のグラフの基本的な特徴

・V字型の折れ線グラフ

・頂点の座標は(1, 0)

・x=1で折れ曲がる

・定義域は全ての実数

・値域はy≧0

・最小値は0(x=1のとき)

グラフの概形と頂点の位置

|x-1|のグラフを理解するには、まず絶対値の意味を確認することが重要です。絶対値|x-1|は、数直線上でxと1の距離を表しています。

したがって、x=1のときに距離が0となり、グラフの最低点(頂点)がこの位置に来るのです。x=1を境に、左側では直線的に増加し、右側でも直線的に増加します。

主要な点での関数値

x = -1のとき、|(-1)-1| = |-2| = 2

x = 0のとき、|0-1| = |-1| = 1

x = 1のとき、|1-1| = |0| = 0

x = 2のとき、|2-1| = |1| = 1

x = 3のとき、|3-1| = |2| = 2

これらの点をプロットすると、x=1を頂点とするV字型のグラフが浮かび上がってくるでしょう。左右対称ではなく、頂点がx=1にシフトしていることに注意が必要です。

傾きと直線部分の性質

V字グラフの各辺は、実は直線です。x1の部分で、それぞれ異なる一次関数となっているのです。

具体的には、後で詳しく説明しますが、次のようになります。

x<1のとき、|x-1| = -(x-1) = -x+1(傾き-1)

x≧1のとき、|x-1| = x-1(傾き1)

左側の直線は傾き-1で右下がり、右側の直線は傾き1で右上がりとなります。両方の傾きの絶対値が1という点が、このグラフの対称的な美しさを生み出しているでしょう。

|x|のグラフとの関係

基本的な絶対値関数|x|のグラフと比較すると、理解がより深まります。|x|は原点(0, 0)を頂点とするV字グラフですが、|x-1|はこれを右に1だけ平行移動したものなのです。

関数 頂点の座標 最小値 グラフの特徴
|x| (0, 0) 0 原点中心のV字型
|x-1| (1, 0) 0 右に1平行移動したV字型
|x+2| (-2, 0) 0 左に2平行移動したV字型
|x-1|+3 (1, 3) 3 右に1、上に3平行移動

一般に、|x-a|のグラフは|x|のグラフをx軸方向にa平行移動したものと考えることができます。この関係を理解すると、様々な絶対値関数のグラフが素早く描けるようになるでしょう。

場合分けによる関数の式の導出

続いては、場合分けによる関数の式の導出を確認していきます。

絶対値を含む関数を扱う際の基本は、絶対値の定義に戻って場合分けをすることです。この手順を丁寧に追っていきましょう。

絶対値の定義と場合分け

絶対値の定義を思い出してください。一般に、任意の実数aに対して次のように定義されます。

|a| = a (a≧0のとき)

|a| = -a (a<0のとき)

この定義を|x-1|に適用するには、x-1の符号で場合分けします。x-1≧0かx-1<0かを判定するのです。

x-1≧0、つまりx≧1のとき

|x-1| = x-1

x-1<0、つまりx<1のとき

|x-1| = -(x-1) = -x+1

この場合分けにより、絶対値記号を外した式が得られました。関数全体としては、次のように表されるでしょう。

y = |x-1| = { -x+1 (x<1)

{ x-1 (x≧1)

各領域での関数の性質

場合分けした各領域で、関数がどのような性質を持つか詳しく見てみましょう。

x<1の領域では、y = -x+1という一次関数になります。これは傾き-1、y切片1の直線です。x=0のときy=1、x=1に近づくとy→0となります。

x≧1の領域では、y = x-1という一次関数です。傾き1、y切片-1の直線ですが、実際にグラフに現れるのはx≧1の部分のみです。x=1のときy=0から始まり、xが増加するとyも増加していくでしょう。

境界点x=1での確認

左側の式(x<1)でx→1とすると、y → -1+1 = 0

右側の式(x≧1)でx=1とすると、y = 1-1 = 0

両側から一致するため、連続である

場合分けの実践例

場合分けの考え方を使って、いくつかの値を計算してみましょう。この手順を身につけることで、より複雑な絶対値関数にも対応できるようになります。

例1:x = -2のとき

x = -2 < 1なので、y = -x+1の式を使う

y = -(-2)+1 = 2+1 = 3

例2:x = 5のとき

x = 5 ≧ 1なので、y = x-1の式を使う

y = 5-1 = 4

例3:x = 0.5のとき

x = 0.5 < 1なので、y = -x+1の式を使う

y = -0.5+1 = 0.5

このように、xの値がどちらの領域に属するかを判断してから、対応する式を選んで計算します。慣れてくると、この判断が瞬時にできるようになるでしょう。

最大値・最小値と関数の増減

続いては、最大値・最小値と関数の増減を確認していきます。

絶対値関数の最大値・最小値を求める問題は、入試でも頻出のテーマです。グラフの特徴を理解していれば、容易に解くことができるでしょう。

最小値の求め方

|x-1|のグラフはV字型で、頂点が最低点となります。したがって、最小値はx=1のときy=0です。

これは代数的にも確認できます。絶対値は常に0以上の値を取るため、|x-1|≧0が常に成り立ちます。等号が成立するのはx-1=0、すなわちx=1のときのみです。

最小値

x=1のとき、最小値0をとる

この性質は、絶対値関数に共通する重要な特徴です。|x-a|の形の関数は、常にx=aで最小値0をとります。

最大値の有無

では、最大値は存在するでしょうか。グラフを見ると、x→∞またはx→-∞とすると、y→∞となることが分かります。

x→∞のとき、|x-1| = x-1 → ∞

x→-∞のとき、|x-1| = -x+1 → ∞

したがって、定義域が全ての実数の場合、最大値は存在しません。ただし、定義域を制限した場合は最大値が存在することもあるでしょう。

例えば、-2≦x≦3という範囲で考えると、端点での値を調べる必要があります。

定義域が-2≦x≦3の場合

x=-2のとき、|-2-1| = 3

x=1のとき、|1-1| = 0(最小値)

x=3のとき、|3-1| = 2

したがって、最大値は3(x=-2のとき)

増減表の作成

関数の増減を調べるには、増減表を作成すると分かりやすくなります。|x-1|の場合、次のようになるでしょう。

xの範囲 x<1 1 x>1
関数の式 -x+1 x-1
増減 ↘(減少) ↗(増加)
関数値 0(最小)

この増減表から、x=1で減少から増加に転じることが明確に分かります。これが、グラフが折れ曲がる点に対応しているのです。

微分可能性と導関数の性質

続いては、微分可能性と導関数の性質を確認していきます。

絶対値関数の微分は、折れ曲がり点での扱いに注意が必要です。|x-1|を題材に、微分可能性の概念を深く理解していきましょう。

x≠1における導関数

まず、x≠1の範囲では、関数は単純な一次関数なので微分可能です。それぞれの領域で導関数を求めてみましょう。

x<1のとき、y = -x+1

dy/dx = -1

x>1のとき、y = x-1

dy/dx = 1

したがって、x1では導関数が1となります。これは、グラフの傾きそのものを表しているのです。

x=1における微分可能性

問題はx=1での微分可能性です。この点では、左側からの微分係数と右側からの微分係数を別々に計算する必要があります。

左側微分係数(x→1-0)

lim(h→-0) [f(1+h)-f(1)]/h

= lim(h→-0) [|h|-0]/h

= lim(h→-0) (-h)/h (h<0なので|h|=-h)

= -1

右側微分係数(x→1+0)

lim(h→+0) [f(1+h)-f(1)]/h

= lim(h→+0) [|h|-0]/h

= lim(h→+0) h/h (h>0なので|h|=h)

= 1

左側微分係数が-1、右側微分係数が1と異なるため、x=1では微分可能ではありません。これが、グラフが折れ曲がる点では微分不可能という一般的な性質の具体例なのです。

微分可能性のまとめ

・x<1で微分可能、導関数は-1

・x>1で微分可能、導関数は1

・x=1で微分不可能(左右の微分係数が不一致)

導関数のグラフと符号関数

x≠1における導関数をグラフで表すと、興味深い形になります。これは符号関数と呼ばれるものに関連しているのです。

y’ = { -1 (x<1)

{ 定義されない (x=1)

{ 1 (x>1)

この導関数は、x-1の符号を返す関数とも解釈できます。一般に、d/dx|x-a|は符号関数sgn(x-a)に等しいと言えるでしょう(ただしx=aを除く)。

微分不可能な点が存在することは、最適化問題などで注意が必要です。微分を用いた極値の判定ができないため、別の方法(関数の値を直接比較するなど)で最小値を求める必要があるのです。

関連する絶対値関数との比較

続いては、関連する絶対値関数との比較を確認していきます。

|x-1|の理解をさらに深めるために、類似の関数や応用的な関数と比較してみましょう。それぞれの特徴を対比することで、絶対値関数全般の理解が深まります。

係数を含む場合(a|x-1|の形)

|x-1|に係数aを掛けた関数a|x-1|について考えてみます。これは、グラフをy軸方向にa倍に拡大または縮小したものです。

y = 2|x-1|の場合

y = { -2x+2 (x<1)

{ 2x-2 (x≧1)

傾きが±2となり、グラフが急になる

y = 0.5|x-1|の場合

y = { -0.5x+0.5 (x<1)

{ 0.5x-0.5 (x≧1)

傾きが±0.5となり、グラフが緩やかになる

いずれの場合も、頂点は(1, 0)のままで変わりません。係数はV字の開き具合を変えるだけなのです。

複数の絶対値を含む場合

より複雑な例として、|x-1|+|x+2|のような関数も見てみましょう。これは2つの絶対値の和です。

この場合、x=-2とx=1の2つの折れ曲がり点が存在します。場合分けは3つの領域に分かれるでしょう。

y = |x-1|+|x+2|

x<-2のとき、y = -(x-1)-(x+2) = -2x-1

-2≦x<1のとき、y = -(x-1)+(x+2) = 3

x≧1のとき、y = (x-1)+(x+2) = 2x+1

興味深いことに、-2≦x<1の範囲では定数関数となります。これは、2つの絶対値の増減が打ち消し合うためです。

応用問題での活用

|x-1|型の関数は、様々な応用問題に登場します。代表的な例をいくつか紹介しましょう。

最適化問題では、「数直線上の点xから複数の点までの距離の和を最小にする」という問題で絶対値の和が現れます。例えば、点1と点5からの距離の和|x-1|+|x-5|を最小にするxを求める問題などです。

問題の種類 使用する関数 重要なポイント
1点からの距離 |x-a| x=aで最小値0
2点からの距離の和 |x-a|+|x-b| a≦x≦bで最小
方程式の解の個数 |x-a| = k k>0で2個、k=0で1個
不等式の解 |x-a|<k a-k<x<a+k

また、不等式|x-1|<3を解く問題では、これは「xと1の距離が3未満」という意味ですから、-2<x<4が解となります。このように、絶対値を距離として捉える視点が重要なのです。

まとめ

|x-1|のグラフとその性質について、基本的な特徴から応用まで詳しく解説してきました。

この関数のグラフは、(1, 0)を頂点とするV字型の折れ線グラフです。場合分けにより、x<1ではy=-x+1、x≧1ではy=x-1という2つの一次関数に分解できます。これにより、絶対値記号を外した計算が可能になるのです。

最小値はx=1のとき0であり、これは絶対値が常に非負であることから導かれます。最大値は定義域全体では存在しませんが、定義域を制限すれば端点で最大値をとるでしょう。

微分可能性については、x≠1では微分可能で導関数は±1ですが、x=1では左右の微分係数が異なるため微分不可能です。この点がグラフの折れ曲がり点に対応しています。

絶対値関数は、場合分けの練習、グラフの理解、最適化問題など、多くの数学的概念を学ぶ上で重要な教材となります。本記事で学んだ知識を基礎として、より複雑な絶対値関数や応用問題にも挑戦していただければ幸いです。