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微分の漸近線の求め方は?グラフの書き方も!(水平・垂直・斜め・極限・lim x→∞など)

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数学の授業で関数のグラフを描こうとしたとき、曲線がどこまでも伸びていく先の様子がわからず手が止まってしまった経験はありませんか。

そんなときに役立つのが漸近線という考え方です。

漸近線を理解すると、グラフの全体像を正確に把握できるようになります。

この記事では、微分の漸近線の求め方について、水平漸近線・垂直漸近線・斜め漸近線のそれぞれの求め方を丁寧に解説していきます。

また、lim x→∞ などの極限記号の使い方や、実際にグラフを書くときの手順についても紹介します。

数式だけを追うと難しく感じるかもしれませんが、具体例を交えながら順番に説明していきますので、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

それでは、微分の漸近線の求め方についてまず結論から見ていきましょう。

微分の漸近線の求め方の結論

それではまず、微分の漸近線の求め方について結論からお伝えしていきます。

漸近線とは、グラフ上の曲線が限りなく近づいていく直線のことです。

結論から言うと、漸近線には大きく分けて三つの種類があります。

一つ目は水平漸近線、二つ目は垂直漸近線、三つ目は斜め漸近線です。

これらはすべて極限の計算によって求めることができます。

つまり、漸近線を求めるための最大のポイントは、極限を正確に計算できるかどうかにかかっています。

漸近線は極限で判定する

漸近線があるかどうかを判定するには、xを無限大に飛ばしたときの関数の値の動きを調べます。

具体的には、lim x→∞ f(x) や lim x→-∞ f(x) を計算し、その値が一定の数に収束するかどうかを確認します。

収束すればその値が水平漸近線の高さになりますし、収束しなければ別のタイプの漸近線を探すことになります。

また、分母がゼロになる点の近くでは、関数の値が発散していないかどうかもチェックする必要があります。

微分は漸近線そのものではなくグラフ作成の補助

ここで少し注意しておきたいことがあります。

漸近線を求める作業自体には、実は微分は直接使いません。

漸近線を求めるのはあくまで極限の計算です。

では、なぜ微分と一緒に語られることが多いのでしょうか。

それは、グラフを正確に描くためには、増減や凹凸を調べる微分の知識と、遠くでの挙動を調べる漸近線の知識の両方が必要になるからです。

この二つを組み合わせることで、初めて関数の全体像が見えてきます。

三種類の漸近線の見分け方一覧

三種類の漸近線をどう見分けるのか、簡単な表にまとめてみました。

漸近線の種類 調べる対象 直線の形
水平漸近線 xを無限大に飛ばしたときの極限 y=一定の数
垂直漸近線 分母がゼロになるxの値 x=一定の数
斜め漸近線 xを無限大に飛ばしたときの傾きと切片 y=ax+bの形

この表を頭に入れておくだけでも、問題を見たときにどの手順で解けばよいかの見当がつきやすくなります。

続いては、水平漸近線の求め方を確認していきます。

水平漸近線の求め方

続いては、水平漸近線の求め方を確認していきます。

水平漸近線とは、xが正の無限大または負の無限大に近づくとき、関数の値がある一定の値に近づいていく場合の、その値を表す直線のことです。

グラフでいうと、横方向にどこまでも進んでいくと、曲線がある高さの水平な線にぴったりくっついていくようなイメージです。

水平漸近線の定義と考え方

水平漸近線は次のように定義されます。

lim x→∞ f(x)=a が成り立つとき、y=a は水平漸近線である。

lim x→-∞ f(x)=b が成り立つとき、y=b もまた水平漸近線である。

ここで注意したいのは、xを正の無限大に飛ばした場合と、負の無限大に飛ばした場合とで、収束する値が異なることもあるという点です。

その場合は、水平漸近線が二本存在することになります。

逆に、両方とも同じ値に収束する場合は、水平漸近線は一本だけです。

具体例で水平漸近線を求めてみる

実際に例を使って考えてみましょう。

f(x)=1/x + 2 という関数を考えます。

xを限りなく大きくしていくと、1/xの部分は限りなくゼロに近づいていきます。

そのため、lim x→∞ f(x)=2 となります。

同様に、lim x→-∞ f(x)=2 も成り立ちます。

したがって、この関数の水平漸近線はy=2です。

このように、分数の形をした関数では、xが大きくなるにつれてゼロに近づく項を見つけることが水平漸近線を求める最大のコツです。

複雑な式であっても、まずは分母と分子の次数を比較し、xが無限大に近づいたときにどの項が支配的になるかを見極めましょう。

分数関数における水平漸近線の判定パターン

分数関数の水平漸近線は、分子と分母の次数の関係によっていくつかのパターンに分かれます。

分子と分母の次数の関係 水平漸近線の有無
分子の次数が分母の次数より小さい y=0が水平漸近線になる
分子と分母の次数が等しい 最高次の係数の比が水平漸近線になる
分子の次数が分母の次数より大きい 水平漸近線は存在しない

この表のパターンを覚えておくと、いちいち極限を細かく計算しなくても、式の形を見ただけである程度の見当をつけられるようになります。

もちろん、正確な値を求めるためには最終的に極限計算をきちんと行う必要はありますが、見通しを立てる上ではとても便利です。

続いては、垂直漸近線の求め方を確認していきます。

垂直漸近線の求め方

続いては、垂直漸近線の求め方を確認していきます。

垂直漸近線とは、xがある特定の値に近づくときに、関数の値が正の無限大または負の無限大に発散していく場合の、そのxの値を表す直線のことです。

グラフでいうと、縦方向にまっすぐ伸びる直線に、曲線が限りなく吸い寄せられていくようなイメージになります。

垂直漸近線が生まれるしくみ

垂直漸近線は主に分数関数において、分母がゼロになる点の付近で発生します。

分母がゼロに近づくと、分数全体の値はどんどん大きく(または小さく)なっていきます。

ただし、分母がゼロになるすべての点で垂直漸近線ができるわけではありません。

分子も同時にゼロになる場合は、約分によって特異点が消えてしまうこともあるため注意が必要です。

このあたりは見落としやすいポイントなので、必ず約分できないかを先に確認しましょう。

具体例で垂直漸近線を求めてみる

f(x)=1/(x-3) という関数を考えます。

分母のx-3がゼロになるのはx=3のときです。

xが3に限りなく近づくとき、分母は限りなくゼロに近づきます。

そのため、分数全体の絶対値は限りなく大きくなっていきます。

したがって、この関数の垂直漸近線はx=3です。

この例のように、まずは分母をゼロにするxの値を求め、その値に近づけたときに関数がどのように振る舞うかを左右両側から確認するのが基本の流れです。

片側からだけ発散していて、もう片側では有限の値に近づくというケースもまれにありますので、可能であれば両側の極限を確認しておくと安心です。

垂直漸近線を求めるときの注意点

垂直漸近線を求めるときに一番よくある間違いは、分母をゼロにする値をすべて垂直漸近線だと思い込んでしまうことです。

分子と分母に共通の因数がある場合は、約分してから考える必要があります。

約分した結果、その点で分母がゼロにならなくなれば、そこは垂直漸近線ではなく、単なる欠けている点(除去可能な不連続点)になります。

この違いを見逃すと、グラフの形を大きく誤って描いてしまう可能性があるため、必ず因数分解をしてから判断するようにしましょう。

たとえば、f(x)=(x-2)(x+1)/(x-2) のような関数では、一見するとx=2で分母がゼロになるように見えます。

しかし、分子にも同じ(x-2)という因数があるため、約分するとf(x)=x+1(ただしx≠2)というシンプルな形になります。

この場合、x=2は垂直漸近線ではなく、グラフに小さな穴が空いているだけの点として扱われます。

続いては、斜め漸近線の求め方を確認していきます。

斜め漸近線の求め方

続いては、斜め漸近線の求め方を確認していきます。

斜め漸近線とは、y=ax+bという傾きを持った直線に、曲線が限りなく近づいていく場合の、その直線のことです。

水平漸近線が横向きの直線であるのに対して、斜め漸近線は斜めに傾いた直線という違いがあります。

斜め漸近線が現れる条件

斜め漸近線は、主に分子の次数が分母の次数よりちょうど1だけ大きい分数関数で現れます。

先ほどの水平漸近線の表で紹介したとおり、分子の次数が分母の次数より大きい場合は水平漸近線が存在しませんでしたが、その次数の差がちょうど1のときに、斜め漸近線という形で漸近線が現れることになります。

次数の差が2以上ある場合は、直線ではなく曲線(放物線など)に近づいていく形になり、これは漸近線とは呼びません。

斜め漸近線の求め方の手順

斜め漸近線を求める手順は、大きく分けて二つのステップに分かれます。

ステップ1、傾きaを求める。

a=lim x→∞ f(x)/x という式で計算します。

ステップ2、切片bを求める。

b=lim x→∞ [f(x)-ax] という式で計算します。

この二つの極限が両方とも有限の値に収束するとき、y=ax+bが斜め漸近線となります。

実際に例を使って確認してみましょう。

f(x)=(x^2+1)/x という関数を考えます。

まず、a=lim x→∞ f(x)/x を計算すると、a=lim x→∞ (x^2+1)/x^2=1 となります。

次に、b=lim x→∞ [f(x)-x] を計算します。

f(x)-x=(x^2+1)/x – x=1/x なので、xを無限大に飛ばすとこの値はゼロに収束します。

したがって、b=0となり、斜め漸近線はy=xです。

この関数の場合、実はもっと簡単な方法もあります。

f(x)=(x^2+1)/x を割り算の形にすると、f(x)=x + 1/x と書き直すことができます。

xの部分がそのまま斜め漸近線の式になり、1/xの部分はxが無限大に近づくとゼロになっていくため、その差が消えていく様子が一目でわかります。

割り算の形に直すと見つけやすい

斜め漸近線を求める際は、極限の公式に当てはめる前に、まず分数式を割り算の形に直してみることを強くおすすめします。

多項式の割り算(またはそれに準じる式変形)を行うと、商の部分がそのまま斜め漸近線になり、余りの部分がxを無限大に飛ばしたときにゼロへ近づいていく、という構造がはっきり見えてきます。

この見方に慣れておくと、複雑な分数関数が出てきても落ち着いて対応できるようになります。

逆に、割り算の形に直さずいきなり極限の公式だけで押し切ろうとすると、計算が煩雑になりミスも増えやすいので注意が必要です。

続いては、lim x→∞ などの極限記号を使った漸近線の判定方法について、もう少し詳しく確認していきます。

極限(lim x→∞など)を使った漸近線の判定方法

続いては、lim x→∞ などの極限記号を使った漸近線の判定方法について、もう少し詳しく確認していきます。

漸近線を求める作業は、結局のところすべて極限の計算に帰着します。

そのため、極限の記号の意味と使い方を正しく理解しておくことが、漸近線を求める上での土台になります。

lim x→∞ とlim x→-∞の違い

limという記号は、limitの略で「極限」という意味を持ちます。

lim x→∞ f(x)は、xを限りなく大きくしていったときに、f(x)がどのような値に近づいていくかを表す記号です。

一方、lim x→-∞ f(x)は、xを限りなく小さく(マイナス方向に大きく)していったときの、f(x)の近づき先を表します。

関数によっては、この二つの極限が同じ値になることもあれば、まったく異なる値になることもあります。

グラフの左右で異なる水平漸近線を持つ関数も珍しくありませんので、片方だけを計算して満足せず、必ず両方向を確認する癖をつけましょう。

極限計算でよく使うテクニック

極限を計算するときによく使われるテクニックをいくつか紹介します。

テクニック 使う場面
分母の最高次数の項で分子分母を割る 分数関数の水平漸近線を求めるとき
因数分解をして約分する 垂直漸近線か除去可能な点かを判断するとき
多項式の割り算をする 斜め漸近線を求めるとき
有理化をする ルートを含む関数の極限を求めるとき

これらのテクニックは、それぞれ単体で使うこともあれば、一つの問題の中で組み合わせて使うこともあります。

とくにルートを含む関数では、有理化をしてからでないと極限がうまく計算できないケースが多いため、覚えておくと役立ちます。

極限が存在しないケースもある

すべての関数に漸近線があるわけではありません。

たとえば、三角関数のsin xやcos xは、xを無限大に飛ばしても一定の値に収束することはなく、ずっと振動し続けます。

このような関数には水平漸近線は存在しません。

また、多項式関数(3次関数や4次関数など、分数の形をしていない普通の関数)にも、基本的には漸近線は存在しません。

なぜなら、xを無限大に飛ばすと、多項式の値もそのまま無限大に発散してしまい、一定の値や一定の直線に近づくことがないからです。

漸近線を探す前に、そもそもその関数に漸近線が存在しうるタイプなのかを見極めることも大切です。

分数関数、指数関数、対数関数などは漸近線が現れやすいタイプですが、多項式関数だけの式では基本的に漸近線は現れません。

このポイントを押さえておくだけで、無駄な計算を減らすことができます。

続いては、微分を使ったグラフの書き方と、漸近線をどのように活用するかについて確認していきます。

微分を使ったグラフの書き方と漸近線の活用

続いては、微分を使ったグラフの書き方と、漸近線をどのように活用するかについて確認していきます。

漸近線だけがわかっても、グラフの細かい形までは見えてきません。

ここに微分の力を組み合わせることで、初めて正確なグラフが完成します。

増減表を作って関数の形を調べる

グラフを描く基本の手順は、まず導関数f'(x)を求め、f'(x)がゼロになるxの値を探すことから始まります。

f'(x)がゼロになる点の前後で符号がプラスからマイナスに変わっていれば、その点は極大値になります。

逆に、マイナスからプラスに変わっていれば、その点は極小値になります。

この符号の変化をまとめたものが、いわゆる増減表です。

増減表を作ることで、関数がどこで増えていて、どこで減っているのかが一目でわかるようになります。

凹凸も調べるとより正確になる

さらに正確なグラフを描きたい場合は、二階微分であるf”(x)も調べてみましょう。

f”(x)がプラスの区間ではグラフは下に凸(お椀のような形)になり、マイナスの区間では上に凸(山のような形)になります。

f”(x)の符号が切り替わる点は変曲点と呼ばれ、グラフの曲がり方がちょうど反転する場所です。

この凹凸の情報を増減表に書き加えることで、極値付近の形状までかなり正確に再現できるようになります。

すべての問題で凹凸まで調べる必要はありませんが、余裕があるときはぜひチェックしておきたいポイントです。

漸近線とあわせてグラフを完成させる手順

最後に、これまで求めてきた漸近線の情報と、増減表の情報を組み合わせて、実際にグラフを描いていきます。

手順1、定義域を確認し、垂直漸近線となるxの値を先に書き込む。

手順2、f'(x)を求めて増減表を作り、極大値と極小値の座標を出す。

手順3、xを正負の無限大に飛ばしたときの極限を計算し、水平漸近線または斜め漸近線を求める。

手順4、これらの情報をもとに、点と直線を座標平面上に配置し、なめらかな曲線でつなぐ。

この順番で作業を進めると、抜け漏れが少なく、効率よくグラフを完成させることができます。

とくに垂直漸近線を先に書き込んでおくと、そこから曲線がどちら方向へ発散していくのかがイメージしやすくなり、後の作業がぐっと楽になります。

グラフを描く練習をするときは、いきなり複雑な関数に挑戦するのではなく、まずは1/xのような単純な分数関数から始めるのがおすすめです。

単純な形の関数で漸近線とグラフの関係に慣れてから、少しずつ次数の高い関数や指数関数、対数関数を含む問題に挑戦していくと、無理なく理解を深めていけるでしょう。

また、グラフを描いたあとは、実際にいくつかのxの値を代入してf(x)の値を計算し、描いたグラフの形とズレがないかを確認する習慣をつけると、ケアレスミスを減らすことができます。

まとめ

今回は、微分の漸近線の求め方は?グラフの書き方も!というテーマで、水平漸近線、垂直漸近線、斜め漸近線のそれぞれの求め方について解説してきました。

漸近線は、xを無限大に飛ばしたときの極限や、分母がゼロになる点の極限を調べることで求められます。

水平漸近線はlim x→∞ f(x)の値、垂直漸近線は分母がゼロになるxの値、斜め漸近線は割り算の形に直したときの商の部分、というポイントさえ押さえておけば、どのタイプの問題にも落ち着いて対応できるはずです。

さらに、漸近線の情報だけでなく、微分を使った増減表や凹凸の情報を組み合わせることで、より正確で説得力のあるグラフを描くことができます。

最初は難しく感じるかもしれませんが、手順を一つずつ丁寧に踏んでいけば、必ず理解できる内容です。

ぜひ今回紹介した手順を参考に、実際の問題演習で漸近線の求め方とグラフの書き方を練習してみてください。