denyは、英語のニュース、ビジネスメール、契約書、ITサービスの案内などで幅広く登場する動詞です。
単に「否定する」と訳すだけでは、deny that、deny access、deny doingの違いや、相手に失礼にならない言い換えまで判断しにくい場面もあるでしょう。
この記事では、denyの中心的な意味、発音、文法、実践的な例文を整理し、仕事で使える自然な表現までわかりやすく解説します。
denyの基本的な意味と使い分け

それではまずdenyの基本的な意味と使い分けについて解説していきます。
否定するという中心的な意味
denyは主に、事実や発言、責任などについて「違うと述べる」「認めない」と表す動詞です。
たとえば、ある人物が不正行為をしたと報道されたものの、本人がその内容を認めない場合にdenyを使います。
I deny the allegation.は、その申し立てを否定します、という意味になります。
ここでのdenyは、単に知らないと言う表現ではなく、内容を明確に認めない立場を示す語です。
そのため、会話ではやや強い響きを持つことがあり、ビジネス上では状況に応じて慎重に用いる必要があります。
denyは「否定する」「拒む」「与えない」のように訳せますが、共通するイメージは、相手が求める承認や機会を認めないことです。
She denied the rumor.は、彼女はそのうわさを否定しました、という意味です。
He denied responsibility for the error.は、彼はそのミスについて責任を認めませんでした、と訳せます。
否定の対象がうわさ、主張、責任、関与などであるときは、denyの後ろに名詞を置く形が基本になります。
要求や機会を与えない意味
denyには、誰かに何かを与えない、利用を許可しないという意味もあります。
特にシステムの権限管理や規則の説明では、deny accessという組み合わせがよく使われます。
The system denied access to the file.は、システムがそのファイルへのアクセスを拒否しました、という意味です。
この場合、否定するというよりも、アクセス権や入場の許可を与えないと理解すると自然でしょう。
deny entryは入場を拒否すること、deny permissionは許可を与えないことを示します。
人を目的語にしてdeny someone somethingという形にすると、誰々に何々を与えない、という意味になります。
The company denied him access to confidential data.
その会社は、彼に機密データへのアクセスを許可しませんでした。
deny someone a chanceは、誰かから機会を奪う、または機会を与えないという表現です。
ただし、相手を非難するような響きが出る場合もあるため、業務連絡では理由や代替案を添えると丁寧になります。
自分自身に必要なものを与えない意味
deny oneselfは、自分自身に楽しみや必要なものを許さない、我慢するという意味で使われます。
She denied herself a vacation for years.は、彼女は何年も休暇を取らずに我慢しました、というニュアンスです。
この用法は日常会話よりも、少し文章的な表現で見かけることが多いでしょう。
また、deny oneself foodは食べ物を断つ、deny oneself pleasureは楽しみを我慢するという意味になります。
否定という日本語だけに引っ張られず、本来得られるはずのものを自分に認めないという感覚で捉えると理解しやすくなります。
denyの読み方と発音のポイント
続いてはdenyの読み方と発音のポイントを確認していきます。
カタカナによる読み方
denyのカタカナ表記は、一般に「ディナイ」です。
発音記号ではdɪˈnaɪと表され、アクセントは後ろのnaiの部分に置かれます。
最初のdiを強く読むよりも、後半をはっきり発音することが大切です。
日本語のディナイという表記でも通じますが、実際には最初の音は短く軽い「ディ」に近い響きです。
後半のnaiは、英語のIと同じように「アイ」と口を大きめに動かすと、より自然に聞こえるでしょう。
denyの発音イメージ
ディナイ
アクセントは後ろのナイの部分
名詞形や関連語との発音の違い
denyの名詞形はdenialで、カタカナでは「ディナイアル」または「ディナイオル」に近い発音です。
denialは否定、拒否、または現実を認めない状態を意味します。
He issued a denial.は、彼は否定する声明を出しました、という意味になります。
形容詞のdeniedは「拒否された」「認められなかった」といった意味で使われます。
Access denied.は、アクセスが拒否されました、という意味で、パソコンの画面やアプリケーション上でよく見かける表示です。
denyは動詞、denialは名詞、deniedは過去形や過去分詞という関係を押さえておくと、英文の読み取りがスムーズになります。
| 語句 | 品詞 | 主な意味 | カタカナの目安 |
|---|---|---|---|
| deny | 動詞 | 否定する、拒む | ディナイ |
| denied | 動詞の過去形、過去分詞 | 否定した、拒否された | ディナイド |
| denial | 名詞 | 否定、拒否 | ディナイアル |
| deniable | 形容詞 | 否認できる | ディナイアブル |
聞き取りで注意したい音
denyは、dayやdieのような短い語と聞き分けにくいと感じることがあります。
しかし、denyは二音節であり、後半にアクセントがある点が大きな特徴です。
会議や英語の動画では、deny the claim、deny access、cannot denyのように、後ろの語と続けて発音されることもあります。
否定を意味するnotと一緒に使われる場面もあるため、文全体の意味を確認することが欠かせません。
I cannot deny it.は、それを否定できません、つまり認めざるを得ません、という意味です。
否定語が重なるように見えても、cannot denyは強い肯定や同意を表すことがあるため、誤読しないよう注意しましょう。
deny thatとdeny doingの文法
続いてはdeny thatとdeny doingの文法を確認していきます。
deny thatの使い方
deny thatは、後ろに文を続けて、何々という事実を否定する場合に使います。
thatの後ろには、主語と動詞を含む文を置くのが基本です。
He denied that he had received the email.は、彼はそのメールを受け取ったことを否定しました、という意味になります。
過去の出来事について話す場合、had receivedのような過去完了形が使われることもあります。
ただし、時制は必ず過去完了にするわけではありません。
発言した時点、出来事が起きた時点、文脈上の時間関係に合わせて選ぶことが重要です。
The manager denied that the information was leaked internally.
その管理者は、情報が社内から漏えいしたという事実を否定しました。
thatは会話では省略されることがあります。
He denied he was involved.という形でも意味は通じますが、契約書、報告書、正式なメールではthatを入れた方が構造が明確です。
deny doingの使い方
deny doingは、何かをしたことを否定する表現です。
denyの後ろには、to不定詞ではなく、通常は動名詞を置きます。
She denied copying the document.は、彼女はその文書をコピーしたことを否定しました、という意味です。
この形は英語学習で間違えやすいポイントの一つでしょう。
deny to copyという表現は、一般的な文法としては不自然です。
denyの後ろで行為を表すなら、doingの形を選ぶと覚えておくと役立ちます。
| 表現 | 意味 | 例文 |
|---|---|---|
| deny a claim | 主張を否定する | They denied the claim. |
| deny that S V | 何々ということを否定する | She denied that she knew him. |
| deny doing | 何かしたことを否定する | He denied taking the money. |
| deny someone something | 誰かに何かを与えない | The rule denied us an opportunity. |
deny to doとの違い
deny to doは、deny doingと混同されがちです。
denyは、ある行為を実際にしたという事実を認めない意味で使うため、後ろには動名詞が続きます。
一方で、refuse to doは、これから何かをすることを拒む意味です。
He denied signing the contract.は、彼は契約書に署名したことを否定しました、という意味になります。
He refused to sign the contract.は、彼は契約書への署名を拒みました、という意味です。
前者は過去の行為に関する否認であり、後者は依頼や提案への拒絶です。
この違いを理解すると、denyとrefuseの使い分けが格段にわかりやすくなります。
deny doingは過去または現在の行為の事実を認めない表現です。
refuse to doは、求められた行為を実行しない意思を示す表現です。
deny accessとビジネス英語の表現
続いてはdeny accessとビジネス英語の表現を確認していきます。
deny accessの意味と使用場面
deny accessは、アクセスを拒否する、利用を許可しないという意味です。
情報セキュリティ、クラウドサービス、社内システム、建物の入退室管理などで頻繁に使われます。
Your request was denied.は、あなたのリクエストは拒否されました、というシンプルな通知文です。
Access denied.は、アクセス拒否という定型的な表示として特に有名でしょう。
業務上は、誰が、何に、なぜアクセスできないのかを明確に伝えることが大切です。
理由が説明できない場合でも、問い合わせ窓口や必要な手続きを案内すると、受け手の混乱を抑えられます。
The administrator denied access to the shared folder.は、管理者が共有フォルダへのアクセスを拒否しました、という意味です。
Security policy denies access from external networks.は、セキュリティポリシーにより外部ネットワークからのアクセスが拒否されます、と訳せます。
deny accessは権限や安全性に関する文脈で覚えると、実務で使いやすくなります。
メールで使える丁寧な言い回し
相手の依頼を断るメールでdenyを直接使うと、冷たく断定的に受け取られる可能性があります。
特に顧客や社外の相手に対しては、We are unable to approve your request.のような表現の方が柔らかいでしょう。
依頼を受け入れられない理由を簡潔に示し、可能なら次の対応を案内する姿勢が重要です。
We regret to inform you that access cannot be granted at this time.は、現時点ではアクセスを許可できないことをお知らせいたします、という丁寧な表現です。
denyを使う必要があるのは、規約、システムログ、規則、公式声明など、判断を明確に記録したい場面が中心です。
| 場面 | 直接的な表現 | 柔らかい表現 |
|---|---|---|
| 依頼の不承認 | We must deny your request. | We are unable to approve your request. |
| アクセス制限 | We denied access. | Access cannot be granted at this time. |
| 参加の見送り | We denied the application. | We are unable to accept the application. |
| 事実関係の否定 | We deny the allegation. | We do not believe the allegation is accurate. |
契約書や規程での使い方
契約書や利用規約では、denyが権利や許可を制限する文脈で用いられます。
The company reserves the right to deny service.は、会社はサービス提供を拒否する権利を留保します、という意味です。
ただし、日本語訳では拒否、利用停止、提供しないなど、文書の目的に合わせた語を選ぶ必要があります。
法律や契約の内容は一語の訳だけで判断せず、条項全体を確認することが欠かせません。
また、deny liabilityは責任を認めない、または法的責任を否定するという意味で使われます。
会社の公式見解を伝える表現になり得るため、対外文書に使用する場合は法務部門や責任者の確認を受けるのが安全でしょう。
ビジネス文書でdenyを使う際は、事実関係の否定なのか、申請や権限の不承認なのかを明確にします。
相手に送るメールでは、理由と次の選択肢を添えると、必要以上に強い印象を避けやすくなります。
denyの例文と自然な会話表現
続いてはdenyの例文と自然な会話表現を確認していきます。
日常会話で使うdenyの例文
日常会話では、denyは事実を強く否定するときに使われます。
He denied breaking the vase.は、彼は花瓶を割ったことを否定しました、という意味です。
She denied being angry.は、彼女は怒っていることを否定しました、となります。
Can you deny it?は、それを否定できますか、つまり本当ではないと言えますか、という問いかけです。
強い口調で使うと、相手を追及する雰囲気が出ることもあります。
親しい会話であっても、冗談なのか真剣な確認なのかが伝わるよう、前後の言葉や声の調子に配慮するとよいでしょう。
I cannot deny that I was surprised.
驚いたことは否定できません。
この表現は、驚いたことを素直に認める、控えめな言い方です。
I cannot deny it.は、否定できない、確かにそうだ、という意味で使われます。
cannot denyの形は、相手の意見にある程度同意するときにも便利です。
否定できないという日本語は、英語では肯定のニュアンスを持つ点を押さえておきましょう。
ニュースや報道で見かける例文
denyは、政治、企業不祥事、事件、スポーツなどの報道でよく登場します。
The company denied reports of a data breach.は、その会社はデータ侵害に関する報道を否定しました、という意味です。
The spokesperson denied any wrongdoing.は、報道担当者は不正行為があったことを否定しました、と訳せます。
any wrongdoingは、いかなる不正行為もという意味で、公式コメントによく使われる組み合わせです。
ニュースのdenyは、真偽が確定したことを意味するわけではありません。
あくまで当事者が認めていないという事実を伝える語なので、記事を読むときは証拠、調査、第三者の見解なども分けて確認する必要があります。
スラングに近い否定表現との違い
denyそのものはスラングではなく、標準的な英語です。
一方で、カジュアルな会話では、No way.、Not true.、I did not do it.などが使われることもあります。
また、in denialという表現は、現実を受け入れられず否認している状態を指します。
He is in denial.は、彼は現実を認めようとしていない、というニュアンスです。
心理的な否認を表すことが多いため、相手本人に直接言うと攻撃的に聞こえる場合があります。
軽い冗談として使われることもありますが、職場では慎重に扱った方がよい表現でしょう。
denyはスラングではない一方、in denialには感情的な含みが生まれやすい点が特徴です。
denyの言い換えと類義語の違い
続いてはdenyの言い換えと類義語の違いを確認していきます。
refuseとの違い
refuseは、依頼、提案、命令などを拒むという意味の動詞です。
denyが事実や責任を認めない意味を持つのに対し、refuseは行動をしない、受け入れないという意思に焦点があります。
She refused to answer the question.は、彼女はその質問への回答を拒みました、という意味です。
She denied answering the question.では、彼女が質問に答えたという事実を否定した、という別の意味になります。
この差は重要です。
依頼を断るならrefuse、行為をしたという指摘を否定するならdenyが適しています。
rejectやdeclineとの違い
rejectは、提案、申請、製品、考えなどを審査や判断のうえで受け入れない意味です。
The committee rejected the proposal.は、委員会はその提案を却下しました、となります。
declineは、誘い、申し出、依頼などを丁寧に断る際によく使われる語です。
We must decline your invitation.は、残念ながらご招待を辞退いたします、という柔らかい表現になります。
denyは、申請を不承認にする意味でも使えますが、事実を認めない意味ではrejectやdeclineに置き換えられないことがあります。
何を断るのか、何を認めないのかを見極めることが、適切な単語選びにつながります。
| 単語 | 中心的な意味 | よく使う対象 | 例 |
|---|---|---|---|
| deny | 否定する、認めない | 事実、責任、関与、アクセス | deny the accusation |
| refuse | することを拒む | 依頼、命令、提案 | refuse to cooperate |
| reject | 判断して受け入れない | 申請、提案、製品 | reject an application |
| decline | 丁寧に断る | 招待、申し出、依頼 | decline an offer |
| dispute | 異議を唱える | 主張、金額、請求 | dispute a charge |
disputeとcontradictとの違い
disputeは、主張や請求の正しさに異議を唱えるという意味です。
たとえば、請求額に納得できない場合はdispute a chargeと表現できます。
denyよりも、内容について争う、反論するという側面が強い語です。
contradictは、誰かの発言と矛盾すること、または発言を否定することを意味します。
His statement contradicts the evidence.は、彼の発言は証拠と矛盾しています、という意味になります。
denyが当事者による否認に向くのに対し、contradictは二つの情報が食い違う状況にも使えます。
事実そのものを認めないならdenyが自然です。
依頼を断るならrefuseやdecline、提案や申請を却下するならreject、内容に異議を唱えるならdisputeを検討するとよいでしょう。
denyの意味と使い方のまとめ
denyは、事実、責任、関与などを認めないという意味を中心に持つ動詞です。
deny thatの後ろには文を続け、deny doingでは動名詞を使う点が文法上の大切なポイントになります。
deny accessはアクセスを拒否するという意味で、IT、情報管理、規程の文脈で頻出します。
発音は「ディナイ」で、後半にアクセントを置くのが特徴です。
ビジネスメールで相手の依頼を断る際には、denyを直接使うより、unable to approveやcannot be grantedなどの表現が柔らかく伝わることもあります。
denyは否認、refuseは行為の拒否、rejectは判断による却下という違いを押さえると、英文作成でも読解でも迷いにくくなるでしょう。
例文と一緒に覚え、使う場面に合った自然な英語表現を選んでください。