trustは英会話からビジネスメール、契約、金融まで幅広く登場する英単語です。
単に「信頼する」と訳すだけでは、trust with、trust to、trust forなどの前置詞を伴う表現で迷いやすくなるでしょう。
名詞と動詞の両方で使えること、信頼の対象によって自然な語順が変わることも重要なポイントです。
この記事では、trustの核となる意味、発音、例文、実務で役立つ使い方を、場面別にわかりやすく整理します。
trustの基本意味と使い分け

それではまずtrustの基本的な意味と使い分けについて解説していきます。
動詞としてのtrust
動詞のtrustは、主に「人や組織を信頼する」「事実だと信じる」「任せる」という意味で用いられます。
相手の誠実さや能力を信用している気持ちを表す語であり、親しい関係だけでなく、仕事上の評価にも使える便利な表現です。
I trust her judgment.
私は彼女の判断を信頼しています。
この例では、herそのものだけでなく、彼女が下す判断の質にも信頼を寄せているニュアンスです。
trustの目的語には人、会社、情報、判断、システムなどを置けます。
ただし、根拠のない期待というより、経験や実績にもとづく信用を示す場合が多い点を押さえておきましょう。
名詞としてのtrust
名詞のtrustは「信頼」「信用」「信託」という意味です。
日常的には信頼関係を表し、金融や法律の分野では財産管理の仕組みである信託を意味します。
Trust is essential in a successful team.
信頼は成功するチームに欠かせない要素です。
名詞として使う場合、build trustで信頼を築く、earn trustで信頼を得る、lose trustで信頼を失うといった組み合わせがよく使われます。
仕事では能力だけでなく、約束を守ることや情報共有の丁寧さがtrustにつながります。
believeとの違い
believeも「信じる」と訳されますが、trustとは焦点が異なります。
believeは発言や情報が真実だと思う感覚に向き、trustは人や組織の人格、能力、今後の行動まで含めて頼りにする感覚です。
| 単語 | 中心となる意味 | 自然な使用場面 |
|---|---|---|
| trust | 信頼する、任せる | 人物、企業、判断、関係性 |
| believe | 事実だと信じる | 話、意見、情報、説明 |
| rely on | 頼る、依存する | 支援、設備、制度、協力 |
| have confidence in | 能力を確信する | 評価、業務、投資判断 |
I believe what he saidは「彼の話を本当だと思う」です。
I trust himは「彼という人物を信頼している」となり、より長期的で人間関係に近い響きがあります。
trustの読み方と発音の注意点
続いてはtrustの読み方と発音の注意点を確認していきます。
カタカナによる発音の目安
trustの発音記号は一般にtrʌstです。
カタカナでは「トラスト」と表記されますが、最初のtrは「ト」と「ラ」をはっきり分けるより、舌を素早く動かして一続きに発音するイメージが近いでしょう。
母音のʌは、日本語の「ア」と「ウ」の中間のような短い音です。
語尾のstも「スト」と母音を足しすぎず、短く息を止めるように終えると英語らしく聞こえます。
アクセントと聞き取り
trustは一音節の単語なので、特定の箇所だけを強くするアクセントはありません。
会話ではI trust youやTrust meのように、文全体の中でtrustがやや強調されることがあります。
特にtrust meは「私を信じて」「本当です」と相手を安心させる定番表現です。
Trust meは軽い説得にも使えますが、重要な交渉や謝罪の場面では言葉だけで信頼を求めない配慮が必要です。
理由や対応策を添えることで、自然で誠実な印象につながります。
trustedやtrustworthyの発音
trustedは「トラスティド」に近い音で、信頼された、信頼できるという意味を持ちます。
trustworthyは「トラストワーシー」に近く、「信頼に値する」という形容詞です。
He is a trusted advisorは、彼は信頼される助言者ですという意味になります。
A trustworthy sourceは、情報の確かさを重視する場面で使える表現です。
trustを使った基本例文と頻出表現
続いてはtrustを使った基本例文と頻出表現を確認していきます。
人を信頼する表現
最も基本的な形はtrust 人です。
I trust my managerは、私は上司を信頼していますという意味になります。
否定文のI do not trust this companyは、この会社を信用していませんという強めの評価です。
相手を直接否定する響きがあるため、ビジネスでは理由を添えるか、慎重な表現に言い換えるとよいでしょう。
We need more reliable information before making a decision.
判断する前に、より信頼できる情報が必要です。
trust someone to doの形
trust 人 to doは「人が何かをすることを信頼する」「人に何かを任せる」という意味です。
I trust you to handle this matterは、私はあなたがこの件を適切に処理すると信頼していますとなります。
この形は、相手の責任感や遂行能力を評価して任せる場面にぴったりです。
依頼の意味を強めたいときは、I am counting on youも候補になります。
trust that節の形
trust thatの後ろには、信じている内容を文で続けられます。
We trust that you will keep this information confidentialは、貴社がこの情報を秘密として扱うと信じていますという意味です。
契約や案内文では見かける形ですが、やや改まった印象があります。
日常会話ではI am sure thatやI believe thatのほうが自然な場面も少なくありません。
| 表現 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| trust someone | 人を信頼する | We trust our partner. |
| trust someone to do | 人に任せる | I trust her to lead the project. |
| trust that | その内容を信じる | We trust that this will help. |
| trust in | 信頼を置く | Place your trust in the process. |
ビジネスにおけるtrustの活用場面
続いてはビジネスにおけるtrustの活用場面を確認していきます。
顧客との信頼関係
ビジネスでのtrustは、顧客との関係を支える重要な概念です。
品質、納期、説明の透明性、問い合わせへの対応が積み重なることで、顧客のtrustが育ちます。
We value the trust our customers place in usは、当社はお客様から寄せられる信頼を大切にしていますという意味です。
value the trustは企業メッセージやあいさつ文でも使いやすい表現でしょう。
チーム内の信頼
社内では、心理的安全性や円滑な連携の土台としてtrustが語られます。
Build trust within the teamは、チーム内の信頼を築くという意味です。
意見を言いやすい環境、役割の明確化、失敗を共有できる文化が信頼関係を支えます。
trustは抽象的な言葉ですが、実務では返信期限を守る、判断の背景を共有する、誤りを早めに報告するなどの行動に表れます。
言葉で信頼を求めるより、継続的な行動で示す姿勢が大切です。
メールで使える定型表現
メールでtrustを使う際は、相手に負担や圧力を与えない文脈を選びましょう。
We trust you will find the attached document usefulは、添付資料がお役に立つことを願っておりますという穏やかな表現です。
Thank you for your trust in our servicesは、弊社サービスへのご信頼に感謝いたしますという意味になります。
なお、信頼しているから任せるという含みを持つため、相手の合意を得ていない仕事を一方的に委ねる文面には注意が必要です。
trust withやtrust forやtrust toの使い分け
続いてはtrust withやtrust forやtrust toの使い分けを確認していきます。
trust withの意味
trust 人 with 物は、人に物事を任せる、重要な物を預けるという意味です。
She was trusted with confidential dataは、彼女は機密データを任されていましたとなります。
withの後ろには、情報、責任、資金、鍵、業務など、託す対象を置きます。
受け身のbe trusted withは、責任ある役割を任された実績を表す際にも便利です。
trust toの意味
trust A to Bは、AをBに委ねるという意味で使われることがあります。
たとえばtrust the decision to the committeeは、その決定を委員会に委ねるという意味です。
ただし現代の一般的な会話では、leave A to Bやentrust A to Bのほうが意図を伝えやすいこともあります。
trust to chanceは、成り行きや運に任せるという慣用的な表現です。
trust forの扱い
trust forは、trust withやtrust inほど定型的な組み合わせではありません。
forの後ろに目的や対象を置く文脈はありますが、「人を信頼する」という意味を作るために機械的にtrust forを使うのは避けましょう。
| 表現 | 主な意味 | 自然な例文 |
|---|---|---|
| trust 人 with 物 | 人に物を任せる | They trusted him with the budget. |
| trust 物 to 人 | 物を人に委ねる | She trusted the task to her assistant. |
| trust in | 信頼を寄せる | We have trust in our team. |
| trust for | 固定表現ではない | 文脈ごとに別表現を検討する |
前置詞を選ぶときは、誰を信頼するのか、何を預けるのか、何に信頼を置くのかを分けて考えると整理しやすくなります。
人にはtrust、任せる物事にはtrust withまたはtrust to、信頼の対象にはtrust inが基本です。
trustのスラングと類義語の言い換え
続いてはtrustのスラングと類義語の言い換えを確認していきます。
Trust meの会話的な使い方
Trust meは「信じて」「私に任せて」という意味で、会話では非常によく使われます。
親しい間柄なら軽く使えますが、繰り返すと根拠を示していない印象になることもあります。
スラングそのものではないものの、くだけた会話で頻出する表現です。
You can trust meも同様に使えますが、状況によっては自分から強く信頼性を主張しているように聞こえるでしょう。
no trustとdistrust
no trustは信頼がない状態を表す言い方です。
distrustは「不信」「疑い」で、名詞にも動詞にもなります。
There is growing distrust of the platformは、そのプラットフォームに対する不信が高まっているという意味になります。
一方でmistrustも不信を表しますが、distrustより感情的な警戒を含む場合があります。
言い換え表現の選び方
trustの言い換えは、信頼の種類に応じて選ぶのがコツです。
能力への評価ならhave confidence in、頼る意味ならrely on、信用性を示すならdependableやreliableが候補になります。
confide inは、秘密や悩みを打ち明けられるほど信頼するという意味で、trustとは使い方が異なります。
日本語の「信頼する」だけを頼りに英単語を選ばず、相手との関係や目的を確認することが自然な英語への近道です。
trustの意味と表現のまとめ
trustは、動詞では信頼する、信じる、任せるを表し、名詞では信頼や信用を表す基本語です。
人や組織への継続的な信用にはtrustを使い、話の真偽にはbelieveを選ぶと違いが伝わりやすくなります。
trust 人 with 物は重要な物事を任せる形であり、trust toは何かを人や組織に委ねる場面で使えます。
ビジネスでは、顧客、同僚、取引先との信頼関係を表す語として特に重要です。
例文を通じて語順と前置詞の役割を覚えれば、メール、会議、自己紹介でも無理なく使えるようになるでしょう。