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【Excel】エクセル散布図のエラーバー(標準偏差や標準誤差から、個別それぞれ、最大値や最小値、範囲)の付け方・設定方法

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この記事では、エクセル散布図のエラーバーの付け方について解説していきます。

 

エクセル散布図にエラーバーを付けたい時は、

・エラーバーの範囲設定の元になる値を計算する

・散布図の誤差範囲を設定する

とよいです。

 

それでは実際のサンプルを用いて、詳しい処理を見ていきましょう。

 

 

エクセル散布図のエラーバーの付け方(それぞれに最大値や最小値)

エクセル散布図でそれぞれの点に最大値や最小値のエラーバーを付けたい場合は、誤差範囲を設定するとよいです。

 

以下が作成用のサンプルデータで、D列のデータ2に対してそれぞれの最大値がE列に、最小値がF列に表示されています。

エラーバーには誤差範囲を設定するので、まずそれぞれの正の誤差と負の誤差を求めましょう。

 

正の誤差はE列の最大値からD列のデータ2を引いた値で、G列に計算結果を表示させました。

 

負の誤差はD列のデータ2からF列の最小値を引いた値で、H列に計算結果を表示させました。

 

データの準備ができたので、まずはBからD列までのデータで散布図を作成します。

 

次に散布図を選択した状態で、[グラフのデザイン]タブをクリックし、グラフ要素を追加のアイコンをクリックします。

 

誤差範囲をクリックし、右の選択肢から[その他の誤差範囲オプション]を選びます。

 

エクセル画面の右側に誤差範囲の書式設定メニューが開くので、誤差範囲の一番下[ユーザー設定]を選択します。

 

[値の指定]ボタンクリックしましょう。

 

ユーザー設定の誤差範囲のポップアップ画面が開くので、正の誤差の値の右端にある上向き矢印に下線が付いたマークをクリックします。

 

先ほど求めた正の誤差G3セルからG9セルまでを選択し、右端の下向き矢印のボタンをクリックします。

 

同様に負の誤差の値の右端にある上向き矢印に下線が付いたマークをクリックし、負の誤差H3セルからH9セルまでを選択し、右端の下向き矢印のボタンをクリックします。

 

OKをクリックしましょう。

 

これで散布図のデータ2に最大値と最小値のエラーバーを付けることができましたが、以下のように横軸方向にデータ1のエラーバーも付いている状態になっている場合があります。

 

その場合は消したいエラーバーを選択して[Delete]キーを押すと消すことができます。

 

エクセル散布図のエラーバーの付け方(さらに標準誤差か標準偏差)

エクセル散布図で標準誤差か標準偏差のエラーバーを付けたい場合は、標準誤差か標準偏差を計算し、上の説明と同様に誤差範囲を設定するとよいです。

 

それでは先ほどのデータを用いて標準偏差のエラーバーを付けてみましょう。

 

今回はこのAからG7つのデータに対して、D3からD9の標準偏差をSTDEV.P関数で計算し、結果をC11セルに表示させました。

 

もしAからG7つのデータが母集団の一部で、母集団の標準偏差を推定したい場合は、D3からD9を引数として選択し、STDEV.S関数で計算しましょう。

 

標準偏差が計算できたので、まずはBからD列までのデータで散布図を作成し、以下のユーザー設定の誤差範囲のポップアップ画面を表示させるステップまでを先程と同じように進めます。

 

正の誤差の値と負の誤差の値の両方にC11セルを選択し、OKをクリックしましょう。

 

これで散布図のデータ2に標準偏差のエラーバーを付けることができました

 

次に標準誤差のエラーバーを付ける方法も解説します。

 

標準誤差は標準偏差/n数の平方根で求められるので、n数はCOUNT関数、平方根はSQRT関数を利用して計算し、結果をC12セルに表示させました。

 

あとは標準偏差のエラーバーを付けたやり方と同じように進めて、誤差範囲として正の誤差の値と負の誤差の値の両方にC12セルを選択すれば、標準誤差のエラーバーを付けることができます。

 

エラーバーは散布図1つに対して縦と横の1セットしかつけることができません。

 

例えば最大値と最小値のエラーバーと標準偏差のエラーバーの両方を1つの散布図に付けたい場合は、それぞれのエラーバー付きの散布図を作成して、重ねる方法があります。

 

標準偏差のエラーバーを付けた散布図をコピーして、最大値と最小値のエラーバーを付けた散布図にペーストすると、1つの散布図に合体します。

 

そのままだとそれぞれのエラーバーが見にくいので、要素ごとに書式を変更して見やすく編集するとよいでしょう。

 

 

エラーバーは標準誤差と標準偏差どちらがいい?

エラーバーで何を示したいかによって標準誤差か標準偏差かを使い分けるとよいです。

 

標準偏差は、データ11つのばらつきを示します。

標準誤差は、母集団から抜き取ったデータの平均値のばらつきを示します。例えば、1から30までの数字のうち、数字をランダムに6つ選んで平均値を計算する作業を3回繰り返したとします。この3回の平均値のばらつきが標準誤差です。

 

データ自体のばらつきを示したいときには標準偏差、データの平均値のばらつきを示したいときには標準誤差を選ぶとよいでしょう。

 

まとめ エクセル散布図のエラーバー(個別それぞれ、最大値や最小値、範囲)の付け方・設定方法

この記事ではエクセル散布図のエラーバーの付け方について解説しました。

 

エラーバーの範囲設定の元になる値を計算で求め、その値を散布図の誤差範囲に設定することで、最大値・最小値や標準偏差、標準誤差のエラーバーを付けることができます。

 

エクセルでのさまざまな処理を理解し、業務に役立てていきましょう。