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コンクリートのJIS規格一覧は?種類や内容も解説!(JIS A 5308:JIS A 1128:JIS A 1116:品質基準など)

コンクリートに関係するJIS規格一覧
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コンクリートのJIS規格一覧は?種類や内容も解説!(JIS A 5308:JIS A 1128:JIS A 1116:品質基準など)

コンクリートは、建物、道路、橋、擁壁など幅広い構造物を支える材料です。

求められる強度や耐久性を確保するためには、製造時の配合だけでなく、受入検査や供試体の作製、圧縮強度試験まで、各段階でJIS規格を確認する必要があります。

とくにレディーミクストコンクリートを扱う場面では、JIS A 5308を中心に関連する試験規格を組み合わせて理解することが重要です。

この記事では、代表的なコンクリートのJIS規格一覧、規格ごとの役割、品質基準の考え方、現場で確認したい注意点をわかりやすく解説します。

コンクリートに関係するJIS規格一覧

コンクリートに関係するJIS規格一覧

それではまず、コンクリートに関係するJIS規格の全体像について解説していきます。

製品規格として重要なJIS A 5308

JIS A 5308は、レディーミクストコンクリートに関する代表的な製品規格です。

生コンクリート工場で製造され、工事現場へ運搬されるコンクリートの品質、種類、指定方法、検査などを定めています。

発注者、施工者、工場の間で品質条件を共有する基準となるため、建築工事や土木工事では非常に重要な位置付けです。

呼び強度、スランプ、粗骨材の最大寸法、セメントの種類、空気量などは、JIS A 5308の考え方に沿って指定されます。

例えば、設計図書に普通コンクリート、呼び強度二十四、スランプ十八センチメートル、粗骨材最大寸法二十ミリメートルと記載されていれば、工場はその条件に適合する配合を計画します。

単に強度だけを見るのではなく、施工性と耐久性を含めて注文条件を決めることが、適切な生コンクリートの選定につながります。

JIS規格 主な対象 確認する内容
JIS A 5308 レディーミクストコンクリート 種類、品質、受入れ、指定方法
JIS A 1128 フレッシュコンクリート 空気量の圧力法試験
JIS A 1116 供試体 圧縮強度試験用供試体の作製と養生
JIS A 1108 硬化コンクリート 圧縮強度試験の方法
JIS A 1101 フレッシュコンクリート スランプ試験の方法
JIS A 1129 フレッシュコンクリート 空気量の容積法試験
JIS A 1109 フレッシュコンクリート 単位容積質量試験と空気量試験

試験規格として確認したい主要なJIS

コンクリートの品質は、納入時の見た目だけでは判断できません。

フレッシュコンクリートの状態を確認する試験と、硬化後の性能を確認する試験を分けて実施します。

JIS A 1101はスランプ試験に関する規格であり、コンクリートの軟らかさや施工しやすさを確認する際に用いられます。

JIS A 1128は圧力法による空気量試験の規格です。

コンクリート内部の空気量は、凍結融解作用への抵抗性やワーカビリティーに影響するため、寒冷地を含む多くの工事で重要な管理項目となります。

JIS A 1116は供試体の作製方法と養生方法を扱い、JIS A 1108は供試体の圧縮強度試験方法を定めています。

試験結果を比較するには、供試体の採取、締固め、養生の条件を規格に沿ってそろえることが欠かせません。

材料規格との関係

コンクリートはセメント、水、細骨材、粗骨材、混和材料などから構成されます。

完成したコンクリートの品質を安定させるには、各材料の品質も規格に適合している必要があります。

セメントにはポルトランドセメントなどの規格があり、骨材についても粒度、密度、吸水率、有害物質量などの確認が求められます。

混和剤は、減水、空気連行、凝結時間の調整などを目的に使用されます。

高性能AE減水剤や収縮低減剤を採用する場合は、コンクリート全体の性能だけでなく、施工時の扱いやすさや温度条件との相性も確認しましょう。

コンクリートのJIS規格は、一つの規格だけで品質を保証する仕組みではありません。

製品規格であるJIS A 5308を軸に、受入れ時の試験規格、供試体の規格、圧縮強度試験の規格を連携させて品質を確認します。

JIS A 5308におけるレディーミクストコンクリート

続いては、レディーミクストコンクリートの中心規格であるJIS A 5308を確認していきます。

普通コンクリートと種類の考え方

JIS A 5308では、用途や性能に応じて複数のコンクリートが扱われます。

一般的な建築物や土木構造物で多く使われるのが普通コンクリートです。

そのほかにも、軽量骨材を使う軽量コンクリート、舗装用コンクリート、高強度コンクリートなどがあり、必要な性能に応じて選定します。

普通コンクリートは汎用性が高い一方で、すべての環境に同じ配合が適するわけではありません。

海岸付近、凍結防止剤が散布される道路周辺、化学的な作用を受ける施設などでは、耐久性に配慮した仕様が必要になるでしょう。

構造物が置かれる環境条件を先に整理してから、コンクリートの種類を選ぶことが基本です。

呼び強度と強度管理

呼び強度は、コンクリートの強度を指定する際の重要な項目です。

一般に、材齢二十八日における圧縮強度を基準として管理されます。

ただし、設計基準強度と呼び強度は同じ意味ではありません。

設計基準強度は構造設計上必要となる強度であり、呼び強度は製造時のばらつきや品質管理を考慮した注文上の強度区分です。

工事条件によっては、早期強度、長期強度、温度補正、構造体強度補正なども関係します。

呼び強度の考え方は、単純に設計基準強度と同じ数値を注文するものではありません。

設計条件、施工時期、養生条件、構造物の部位を確認し、必要に応じて強度補正を反映させます。

圧縮強度試験では、供試体に荷重を加え、破壊時の最大荷重から強度を算出します。

圧縮強度は、最大荷重を供試体の断面積で除して求めます。

供試体の寸法や試験機の校正状態が結果に影響するため、試験方法の統一が重要となります。

スランプと粗骨材最大寸法

スランプは、コンクリートの流動性や施工性を示す代表的な指標です。

スランプ値が大きいほど軟らかい傾向を示しますが、必要以上に大きくすればよいわけではありません。

軟らかすぎるコンクリートは、材料分離、ブリーディング、乾燥収縮などのリスクにつながる場合があります。

一方で、鉄筋が密に配置された部材やポンプ圧送を行う現場では、適切な流動性が必要です。

粗骨材の最大寸法も、鉄筋間隔、かぶり厚さ、部材断面、施工方法に合わせて決めます。

スランプと骨材寸法は、強度ではなく施工品質を左右する指定項目でもあります。

JIS A 1128による空気量試験

続いては、JIS A 1128による空気量試験について確認していきます。

圧力法による測定の仕組み

JIS A 1128は、フレッシュコンクリート中の空気量を圧力法で測定する方法を定めた規格です。

所定の容器にコンクリートを詰め、ふたを取り付けて圧力を加え、指示値から空気量を読み取ります。

骨材の空隙に含まれる空気の影響を補正するため、試験前には骨材修正係数を確認する必要があります。

圧力法は比較的短時間で測定できるため、生コンクリート受入れ時の品質管理で広く活用されています。

試験器具の気密性が不足していると正確な値を得られないため、日常点検も大切です。

空気量と耐久性の関係

空気量は、コンクリート中に含まれる微細な空気泡の割合を示します。

適切な空気泡は、凍結融解による内部圧力を緩和し、寒冷地での耐久性向上に役立ちます。

また、フレッシュコンクリートの粘りや施工性にも影響します。

ただし、空気量が多すぎると圧縮強度が低下するおそれがあります。

反対に少なすぎる場合は、凍害に対する抵抗性が不足する可能性があります。

空気量は多ければよい項目ではなく、用途に応じた範囲に管理することが重要です。

確認項目 空気量が少ない場合 空気量が多い場合
耐凍害性 低下するおそれ 適切な範囲なら向上が期待できる
圧縮強度 高めに出る場合がある 低下しやすい傾向
施工性 粘りが不足する場合がある 良好になる場合がある
管理上の注意 AE剤量や運搬時間を確認 材料分離や強度低下を確認

受入れ時に確認したい注意点

空気量試験は、試験値だけを記録して終えるものではありません。

採取時刻、試験時のコンクリート温度、荷卸し地点、運搬時間、試験担当者などをあわせて記録すると、異常が生じた際の原因分析に役立ちます。

暑い時期には運搬中の状態変化が大きくなりやすく、寒い時期には凍結や初期強度への配慮が必要です。

試験の直前に加水を行うと、スランプだけでなく水セメント比や空気量にも影響するおそれがあります。

現場での安易な加水は避け、必要な調整は製造者と協議したうえで行いましょう。

空気量試験では、規格値への適合だけでなく、試験条件の再現性も重要です。

同じ採取試料を用い、正しい締固めと気密確認を行うことで、信頼できる品質記録になります。

JIS A 1116による供試体の作製と養生

続いては、JIS A 1116による供試体の作製と養生を確認していきます。

供試体作製の目的

供試体は、コンクリートが所定の圧縮強度を満たしているか確認するために作製する試験体です。

一般には円柱形の供試体を用い、材齢に達した後に圧縮試験を実施します。

現場で採取したコンクリートから供試体を作ることで、納入されたコンクリートの品質を客観的に確認できます。

ただし、供試体の強度は構造体コンクリートの強度をそのまま表す値ではありません。

標準養生供試体は主に品質管理を目的とし、現場養生供試体などは施工条件を反映した強度確認に用いられます。

締固めと成形時のポイント

供試体を作製する際には、試料を型枠へ所定の回数に分けて詰め、各層を適切に締め固めます。

締固めが不足すると内部に空隙が残り、実際より低い強度値になる可能性があります。

反対に、過度な締固めは材料分離につながるおそれがあるため注意が必要です。

供試体上面はならし、試験時に荷重が均等に加わるよう整えます。

供試体は小さな作業の差が試験結果に表れやすい試験材料です。

採取から成形までの手順を標準化し、作業記録を残しておくと、結果の信頼性を高められます。

供試体の強度が想定より低い場合、コンクリート配合だけが原因とは限りません。

採取位置、締固め、初期養生、運搬中の衝撃、試験時の端面状態も確認対象になります。

標準養生と現場養生の違い

標準養生は、定められた温度と湿度に近い条件で供試体を養生する方法です。

生コンクリートそのものの品質管理に適しており、工場や現場での受入検査に利用されます。

現場養生は、実際の構造物に近い温度環境や施工条件を反映して養生する方法です。

冬期施工、マスコンクリート、脱型時期の判定などでは、現場養生供試体による確認が役立つことがあります。

目的の異なる供試体を混同すると、強度判定を誤る原因になります。

試験計画の段階で、何を確認する供試体なのか明確にしておきましょう。

品質基準と受入検査の管理項目

続いては、コンクリートの品質基準と受入検査の管理項目を確認していきます。

荷卸し時に見るべき項目

生コンクリートの受入検査では、納入書の内容と注文内容が一致しているかを最初に確認します。

呼び強度、スランプ、粗骨材最大寸法、セメント種類、数量、出荷時刻などは重要な確認項目です。

そのうえで、目視による状態確認、スランプ試験、空気量試験、コンクリート温度測定、供試体採取を必要に応じて行います。

荷卸し場所での試験結果が規格値から外れた場合は、受入れの可否を慎重に判断しなければなりません。

納入書と現物の両方を確認することが、受入検査の基本です。

管理項目 主な確認目的 注意したい点
スランプ 施工性の確認 加水の有無や経時変化
空気量 耐久性と施工性の確認 圧力法の補正と試験器具
コンクリート温度 暑中と寒中の品質管理 運搬時間と外気温の影響
圧縮強度 所定強度の確認 供試体作製と養生条件
塩化物量 鉄筋腐食の抑制 海砂や混和材料の影響

単位水量と水セメント比の管理

コンクリートの耐久性や強度を考えるうえで、単位水量と水セメント比は重要な要素です。

水セメント比は、コンクリートに含まれる水の量をセメント量で除した比率です。

一般に、水セメント比が大きくなるほど施工しやすくなる一方、硬化後の強度や耐久性には不利になりやすい傾向があります。

必要な流動性を確保したい場合は、単に水を増やすのではなく、減水剤や高性能AE減水剤の活用を検討します。

水セメント比は、水の質量をセメントの質量で除して求めます。

例えば、水が百八十キログラム、セメントが三百キログラムの場合、水セメント比は〇・六、または六十パーセントです。

現場で水を追加すると、設計された水セメント比が変化し、強度不足やひび割れの原因となる場合があります。

施工しにくいという理由だけで加水しないことが、品質管理では特に重要です。

ひび割れと耐久性への配慮

コンクリートのひび割れには、乾燥収縮、温度変化、沈下、拘束、施工不良などさまざまな原因があります。

ひび割れを完全にゼロにすることは難しいものの、適切な配合、打込み、締固め、仕上げ、養生によって発生リスクを低減できます。

打込み後に急速な乾燥を受けると、表面ひび割れが生じやすくなります。

とくに風が強い日や気温が高い日には、養生シートや散水などを適切に使い、表面水分の急激な蒸発を防ぐ工夫が必要です。

品質基準は試験値だけでなく、施工後の耐久性まで見据えて管理するものと考えるとよいでしょう。

コンクリート品質は、工場出荷時だけで決まりません。

運搬、荷卸し、打込み、締固め、仕上げ、養生までの各工程を適切に管理して、初めて設計性能につながります。

コンクリートJIS規格の確認手順

続いては、工事でコンクリートJIS規格を確認する手順を確認していきます。

設計図書から必要性能を整理する流れ

まずは設計図書、特記仕様書、施工計画書を確認し、必要な性能を整理します。

呼び強度、スランプ、空気量、粗骨材最大寸法、セメント種類、耐久性上の条件を一覧にすると、見落としを減らせます。

構造部位ごとに条件が異なる場合もあるため、基礎、柱、梁、床、外構を一律に扱わないことが大切です。

地下部や外部に露出する部位では、環境条件に応じた耐久性の確認が必要になるでしょう。

工場との打合せで伝える内容

生コンクリート工場へ発注する際は、JIS A 5308に基づく指定内容を正確に伝えます。

数量や納入時刻だけではなく、圧送の有無、打込み部位、施工時間、暑中や寒中の施工条件も共有しましょう。

高流動化や凝結遅延など、通常と異なる性能を必要とする場合は、試し練りや事前確認が有効です。

ポンプ車で圧送する場合は、配管長、圧送高さ、鉄筋量などにより必要な性状が変わることがあります。

発注条件と施工条件を工場へ具体的に伝えることが、現場でのトラブル防止につながります。

検査記録を残す重要性

品質管理では、試験を行うことと同じくらい、記録を残すことが重要です。

納入書、試験成績、供試体番号、打設場所、打設日、気温、天候、養生状況を関連付けて保管します。

将来、強度結果の確認や不具合調査が必要になった場合、記録がなければ原因を追跡できません。

電子化した記録は検索しやすく、複数の関係者で共有しやすい利点があります。

一方で、入力漏れや写真の紐付け忘れを防ぐため、現場で使いやすい記録様式を整えることも必要です。

コンクリートJIS規格のまとめ

コンクリートのJIS規格を確認する際は、レディーミクストコンクリートの製品規格であるJIS A 5308を中心に考えることが重要です。

さらに、JIS A 1128による空気量試験、JIS A 1116による供試体作製と養生、圧縮強度試験などの関連規格を組み合わせることで、品質を多角的に管理できます。

呼び強度、スランプ、空気量、粗骨材最大寸法は、それぞれが独立した項目ではありません。

施工性、強度、耐久性、現場条件との関係を踏まえて指定し、受入検査から養生まで適切に管理する必要があります。

規格を暗記するよりも、各規格が品質管理のどの工程を支えているか理解することが実務では役立ちます。

設計図書の確認、工場との情報共有、試験記録の保存を丁寧に行い、長期にわたり安心できるコンクリート構造物を目指しましょう。