acquisitionは、英語のニュース、経営資料、英語試験、IT分野などで幅広く使われる名詞です。
企業買収の意味で見かけることが多い一方で、知識や顧客、能力などを獲得する場面にも使われるため、文脈ごとの理解が欠かせません。
この記事ではacquisitionの基本的な意味、カタカナでの読み方、acquisition ofなどの前置詞との組み合わせ、ビジネス英語で使える例文、言い換え表現までをわかりやすく整理します。
acquisitionの意味と基本イメージ

それではまずacquisitionの意味と基本イメージについて解説していきます。
獲得と取得を表す名詞
acquisitionは、動詞acquireから作られた名詞で、基本的には何かを手に入れること、獲得すること、取得することを意味します。
日本語にする際は、対象によって獲得、取得、習得、買収、取得物などと訳し分けるのが自然でしょう。
たとえば新しい技術を身につける場合には技術の習得、顧客を増やす場合には顧客獲得、会社を購入する場合には企業買収という意味になります。
単に物を買う行為だけを示す語ではなく、時間をかけて得た能力や情報にも使える点が重要です。
acquireは手に入れるという動詞です。
acquisitionは手に入れること、または手に入れたものという名詞です。
なお、日常会話ではgetが使われることも多いですが、acquisitionは文章語寄りで、計画性や正式な手続きが伴う印象を持ちます。
企業買収としての用法
ビジネスの文脈でacquisitionと聞いたとき、特に多いのは企業や事業を取得する企業買収の意味です。
ある会社が別の会社の株式や事業部門を取得し、経営権や支配権を得るケースを指します。
M&Aはmergers and acquisitionsの略であり、mergerは合併、acquisitionは買収を表します。
そのため、新聞記事のcorporate acquisitionは企業買収、strategic acquisitionは戦略的買収と訳すと意味が通りやすくなります。
買収には友好的なケースもあれば、相手企業の意向と一致しない敵対的買収もあります。
ただしacquisitionという単語自体には、友好的か敵対的かという評価は含まれていません。
獲得した物そのものを指す用法
acquisitionは、獲得という行為だけでなく、新たに手に入れた人材、作品、資産、会社などを指すこともあります。
たとえばa valuable acquisitionは価値ある新規取得物、新たに加わった貴重な人材という意味で使われます。
美術館が新しく収蔵した作品、図書館が購入した資料、スポーツチームが獲得した選手にも用いられる表現です。
| 対象 | acquisitionの自然な訳 | 使用場面 |
|---|---|---|
| 知識や技能 | 習得、獲得 | 教育、研修、研究 |
| 顧客や会員 | 獲得 | 営業、マーケティング |
| 企業や事業 | 買収、取得 | M&A、経営戦略 |
| 土地や設備 | 取得、購入 | 不動産、資産管理 |
| 新加入の人物や物品 | 新規獲得物 | 人事、美術、スポーツ |
読み方とカタカナ発音
続いてはacquisitionの読み方とカタカナ発音を確認していきます。
発音記号とアクセント
acquisitionの発音記号は、一般的にəkwɪˈzɪʃənです。
カタカナではアクイジション、またはアクウィジションと表記されます。
英語らしく発音するには、語頭を強く読むよりも、後半のziにアクセントを置く感覚が大切です。
アクイジションと平らに読むより、アクウィジションのように、中央部分をやや強く発音すると伝わりやすくなります。
会議やプレゼンテーションでは聞き慣れない相手もいるため、初出時に日本語の買収や獲得を添える配慮も有効です。
動詞acquireとのつながり
動詞acquireの読み方はアクワイアです。
acquireが獲得する、取得するという動作を示し、acquisitionがその行為や成果を示します。
We acquired a new customer base.
私たちは新しい顧客基盤を獲得しました。
The acquisition of the customer base increased sales.
その顧客基盤の獲得は売上増加につながりました。
英単語を覚えるときは、acquireとacquisitionを別々に暗記するよりも、動詞と名詞の関係でまとめると記憶に残りやすくなります。
形容詞のacquisitiveは、強く手に入れたがる、所有欲の強いという意味で使われます。
日本語の業界用語としての定着
マーケティング業界では、顧客獲得をユーザーアクイジション、顧客獲得施策をアクイジション施策と呼ぶことがあります。
ただし、社外向けの資料では英語だけを並べると意味が伝わりにくい場合もあります。
特に一般消費者や取引先へ説明する文書では、顧客獲得、会員獲得、企業買収のように具体的な日本語を優先すると親切です。
アクイジションというカタカナ語は便利ですが、対象が顧客なのか企業なのかを補わなければ、読み手の解釈が分かれることもあります。
前置詞との組み合わせ
続いてはacquisition ofやacquisition in、acquisition forなどの前置詞との組み合わせを確認していきます。
acquisition ofの対象
acquisition ofは、何を獲得、取得、買収したのかを示す最も基本的な形です。
ofの後ろには、会社、資産、知識、顧客、技能、土地など、獲得の対象となる名詞が置かれます。
The acquisition of new technology improved our production process.は、新技術の取得によって生産工程が改善したという意味です。
The acquisition of the company was announced yesterday.なら、その会社の買収が昨日発表されたとなります。
| 表現 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| acquisition of knowledge | 知識の習得 | 学習や教育の場面 |
| acquisition of customers | 顧客の獲得 | 営業や広告の場面 |
| acquisition of a company | 企業の買収 | M&Aの場面 |
| acquisition of assets | 資産の取得 | 会計や投資の場面 |
| acquisition of skills | 技能の習得 | 研修や採用の場面 |
acquisition inの分野と場面
acquisition inは、獲得が行われる分野、領域、活動の場を示す際に使われます。
たとえばcustomer acquisition in the digital marketは、デジタル市場における顧客獲得という意味です。
language acquisition in childrenは、子どもにおける言語習得を表します。
ofほど頻度が高い組み合わせではありませんが、研究論文や市場分析の文章では見かける表現でしょう。
inの後ろには業界名、地域名、年代、研究分野などを置くと、どこで起こる獲得なのかを具体化できます。
acquisition forの目的と受益者
acquisition forは、誰のための取得か、何を目的とした獲得かを補う形です。
The acquisition of software for the projectでは、プロジェクトのためのソフトウェア取得という意味になります。
この場合、中心となる構造はacquisition of softwareであり、for the projectが取得目的を説明しています。
acquisition ofは獲得の対象を示します。
acquisition inは獲得が起こる分野や場面を示します。
acquisition forは取得の目的、用途、受益者を示すことが多い表現です。
前置詞だけを機械的に訳すのではなく、文全体で対象、場所、目的のどれを説明しているのかを見極めることが大切です。
ビジネスでの使い方
続いてはacquisitionのビジネスでの使い方を確認していきます。
M&Aと経営戦略
経営戦略では、acquisitionは事業拡大、新規市場への参入、技術獲得、人材確保などを目的とする買収を表します。
自社だけで新サービスを開発するより、すでにノウハウや顧客基盤を持つ企業を取得したほうが早い場合もあります。
その際はstrategic acquisition、つまり戦略的な企業買収という言い方が使われます。
一方で、買収後に組織やシステムを統合する作業はpost-acquisition integrationと呼ばれます。
買収契約の締結だけで成果が決まるわけではなく、統合後の人材定着やブランド管理まで見据える必要があります。
The company completed the acquisition of a software startup.
その企業はソフトウェアのスタートアップ買収を完了しました。
The acquisition will strengthen our presence in Asia.
その買収により、アジアでの事業基盤が強化される見込みです。
顧客獲得とマーケティング
マーケティングではcustomer acquisitionが重要な専門用語です。
これは見込み客を新規顧客に変え、継続的な利用や購入につなげる活動を指します。
広告配信、検索エンジン対策、紹介制度、無料トライアル、展示会などは顧客獲得の代表的な施策です。
顧客獲得にかかる費用はcustomer acquisition costと呼ばれ、略してCACと表されます。
獲得数だけでなく、獲得単価と継続収益を合わせて確認する視点が、持続的な事業運営には欠かせません。
| 用語 | 日本語の意味 | 確認する内容 |
|---|---|---|
| customer acquisition | 顧客獲得 | 新規顧客を増やす活動 |
| user acquisition | ユーザー獲得 | アプリやサービスの利用者増加 |
| customer acquisition cost | 顧客獲得費用 | 一人の顧客を得るまでの費用 |
| talent acquisition | 人材獲得 | 採用や人材戦略 |
| data acquisition | データ取得 | 情報の収集や計測 |
人材と技術の獲得
talent acquisitionは、人事や採用の領域で使われる表現です。
単なる欠員補充ではなく、事業戦略に必要な人材を中長期的に獲得する考え方を含みます。
またtechnology acquisitionは、技術そのものを購入したり、技術力を持つ企業を買収したりする場面で用いられます。
新規事業の説明では、技術獲得、人材獲得、顧客獲得を並べて示すと、買収や投資の狙いを整理しやすくなります。
ビジネスでacquisitionを使う際は、何を獲得するのかを直後に示すと誤解を防げます。
company acquisitionなら企業買収です。
customer acquisitionなら顧客獲得です。
talent acquisitionなら人材獲得を意味します。
例文とスラングと言い換え
続いてはacquisitionの例文とスラング、言い換え表現を確認していきます。
基本例文の使い分け
acquisitionはやや改まった語なので、報告書、ニュース、プレゼンテーション、履歴書などと相性がよい表現です。
日常的な会話で小物を買ったことを言うならpurchaseやbuyのほうが自然なケースもあります。
Her acquisition of English skills helped her career.
彼女の英語力の習得は、キャリアに役立ちました。
The museum displayed its latest acquisition.
その美術館は最新の収蔵作品を展示しました。
We are evaluating the acquisition of new equipment.
私たちは新しい設備の取得を検討しています。
latest acquisitionは、新たに入手した物や新加入の人物を示す便利な表現です。
文脈によっては最新の収蔵品、新たな戦力、新規取得資産など、自然な日本語に置き換えましょう。
スラングとしての扱い
acquisition自体は、一般的なスラングではありません。
むしろ、ビジネス、学術、行政、金融などで使われるフォーマル寄りの名詞です。
くだけた会話で新しく手に入れた物を表す場合、new acquisitionという言い方が冗談めかして使われることはあります。
たとえばペット、服、ガジェットなどを見せながらMy latest acquisition.と言えば、これが最近手に入れた物ですという軽い言い方になります。
ただし、俗語として固定された特別な意味があるわけではありません。
英語のスラングを探している場合でも、acquisitionを無理に砕けた言葉として扱わず、場面に応じてnew thingやnew purchaseなどへ言い換えるほうが自然でしょう。
類義語と選び方
acquisitionの言い換えにはacquire、obtain、purchase、procurement、gain、takeoverなどがあります。
ただし、どれも完全に同じ意味ではありません。
| 表現 | 主な意味 | acquisitionとの違い |
|---|---|---|
| obtain | 手に入れる | 許可や情報などを得る幅広い場面 |
| purchase | 購入 | 金銭を払って買う行為を強調 |
| procurement | 調達 | 組織的な購入や調達業務を強調 |
| gain | 得る、増す | 利益、経験、支持などにも広く使う |
| takeover | 買収、支配権取得 | 企業支配の意味をより強く持つ |
会社を買収する話ならacquisitionまたはtakeover、設備を発注する話ならpurchaseやprocurement、能力を身につける話ならacquisitionやgainが候補になります。
acquisitionは幅広い獲得を表せる語です。
購入を強調したいならpurchaseです。
調達プロセスを強調したいならprocurementです。
支配権を取る企業買収を強調したいならtakeoverも選択肢になります。
まとめ
acquisitionは、獲得、取得、習得、買収、新規取得物などを表す名詞です。
読み方はアクイジションで、英語では後半のzi付近にアクセントがあります。
acquisition ofは獲得の対象、acquisition inは分野や場面、acquisition forは目的や用途を説明する際に役立ちます。
ビジネスでは企業買収だけでなく、顧客獲得、人材獲得、技術獲得、データ取得など、さまざまな場面で使われます。
英文を読む際は、何を手に入れたのかという対象に注目すると、acquisitionの意味を正確に判断しやすくなるでしょう。