英語のhitは、現在形と過去形と過去分詞形がすべて同じつづりになる代表的な動詞です。
変化が少ないぶん覚えやすい一方で、文中の役割や発音、現在完了での使い方に迷う人も多いでしょう。
この記事ではhitの活用、カタカナによる読み方、例文、現在完了や受動態での使い分けを、基礎から丁寧に整理します。
hitの活用と基本的な読み方

それではまずhitの活用と基本的な読み方について解説していきます。
現在形と過去形と過去分詞形
hitは不規則動詞ですが、原形、過去形、過去分詞形がすべてhitです。
つづりが変わらないため、時制は周囲の語句や文の構造から判断することが重要です。
| 文法上の形 | 表記 | 主な意味 | カタカナの目安 |
|---|---|---|---|
| 原形 | hit | 打つ、当たる | ヒット |
| 三人称単数現在形 | hits | 打つ、当たる | ヒッツ |
| 過去形 | hit | 打った、当たった | ヒット |
| 過去分詞形 | hit | 打たれた、打ったことがある | ヒット |
| 現在分詞形 | hitting | 打っている | ヒッティング |
たとえばI hit the ballは、前後の状況によって現在の習慣を表す場合も、過去の出来事を表す場合もあります。
ただし一般的には、主語がIで助動詞などがなければ、文脈から過去の意味として受け取られることが多い表現です。
hitの発音とカタカナ表記
hitの発音記号は /hɪt/ です。
カタカナではヒットと表記されますが、日本語のヒットよりも短く、母音を強く伸ばさない意識が役立ちます。
最初のhは息を出す音であり、日本語のヒだけを発音する感覚とは少し異なります。
hitの発音は、息を出すハに近い音の直後に、短いイを置き、最後を軽いトで閉じるイメージです。
ヒーットと長く伸ばすより、ヒットと素早く一まとまりで発音すると自然に近づきます。
hittingでは語尾が変わり、アクセントは最初のhitにあります。
ヒッティングと読む際も、最初のヒをはっきり置き、その後をなめらかにつなげると聞き取りやすくなるでしょう。
hittingになるルール
hitのing形はhitingではなくhittingです。
短い母音の後に子音字が一つある語では、語尾の子音字を重ねてingを付ける形があります。
hitは短母音のiの後にtがあるため、tを重ねてhittingとなります。
| 原形 | ing形 | 変化のポイント |
|---|---|---|
| hit | hitting | tを重ねる |
| run | running | nを重ねる |
| sit | sitting | tを重ねる |
| visit | visiting | 通常は子音を重ねない |
hittingは現在進行形だけでなく、動名詞としても使えます。
He is hitting the ballは彼はボールを打っている、Hitting the target is difficultは標的に当てることは難しい、という意味になります。
hitの意味とよく使う場面
続いてはhitの意味とよく使う場面を確認していきます。
物を打つ意味
hitの基本的な意味は、何かを打つ、ぶつける、当てるです。
スポーツではボールを打つ動作に使われ、日常会話では壁や机などにぶつかる場面にも使えます。
I hit the ball yesterday.
私は昨日、そのボールを打ちました。
The car hit a tree.
その車は木に衝突しました。
人や物が主語になる点にも注意が必要です。
The ball hit meは、私がボールを打ったという意味ではなく、ボールが私に当たったという意味になります。
誰が動作を行い、何に当たったのかを主語と目的語の位置から確認することが大切です。
場所に到着する意味
hitには、ある場所に着く、到達するという意味もあります。
特にhit the roadは出発する、hit the beachは海辺へ行くといった表現でよく見かけます。
この場合は、何かを物理的にたたく意味ではなく、目的地へ向かうという口語的なニュアンスです。
hit the roadは直訳すると道路を打つですが、会話では出発する、そろそろ行くという意味で使われます。
We should hit the road soonは、私たちはそろそろ出発したほうがよさそうです、という自然な表現です。
hit homeという表現では、話や事実が心に強く響くという意味になります。
一つの単語を日本語一語に固定せず、前後の名詞と一緒に意味をつかむ習慣が有効でしょう。
成功や流行を表す意味
映画、商品、音楽などが大きく成功する意味でもhitが使われます。
a hit songはヒット曲、a big hitは大成功した作品や商品を指す表現です。
また、The idea hit meのように、考えが突然思い浮かんだという意味でも使えます。
| 表現 | 意味 | 例文の内容 |
|---|---|---|
| a hit song | ヒット曲 | 多くの人に人気の歌 |
| be a big hit | 大成功する | 商品や企画が好評になる |
| hit me | 急に思い浮かぶ | 考えや感情が浮かぶ |
| hit home | 強く心に響く | 事実を実感する |
hitは打つだけでなく、到達、成功、ひらめきまで表せる広がりのある動詞です。
過去形hitを使う例文
続いては過去形hitを使う例文を確認していきます。
規則動詞と異なる見分け方
多くの英語動詞は過去形でedを付けますが、hitは形を変えません。
そのためYesterdayやlast weekなど、過去を示す語句があるかどうかが大きな判断材料になります。
She hit the target yesterday.
彼女は昨日、標的に当てました。
They hit the museum at noon.
彼らは正午にその博物館へ着きました。
どちらもhitは過去形ですが、前者は当てた、後者は到着したという異なる意味になります。
語尾だけを見るのではなく、目的語や場所を表す語句まで読むことが欠かせません。
否定文と疑問文の形
過去の否定文ではdid not、またはdidn’tを使います。
didが過去を担当するため、その後の動詞は原形のhitになります。
didn’t hitは過去の否定であり、hitが原形と過去形で同じだからといって特殊な形になるわけではありません。
He didn’t hit the window.
彼は窓に当てませんでした。
Did you hit the ball?
あなたはそのボールを打ちましたか。
疑問文でもDidを文頭に置き、hitは変えずに使います。
過去の出来事を自然に伝える表現
hitを使う過去の文では、いつ、どこで、何に当たったかを添えると意味が明確になります。
会話では事故やけがに関する内容にも使われるため、状況に合った前置詞や目的語を選びましょう。
The rain hit the window all night.
雨が一晩中、窓を打ち続けました。
My hand hit the edge of the desk.
私の手が机の縁にぶつかりました。
後者は意図して打ったとは限りません。
hitには意図的な動作と偶然の衝突の両方があり、文脈によって受け取り方が変わります。
過去分詞hitと現在完了の使い方
続いては過去分詞hitと現在完了の使い方を確認していきます。
have hitの基本形
現在完了ではhaveまたはhasの後に過去分詞を置きます。
hitの過去分詞もhitなので、have hit、has hitという形になります。
have hitは過去に起きたことと、今につながる結果や経験を結び付ける表現です。
| 主語 | 現在完了の形 | 例 |
|---|---|---|
| I、You、We、They | have hit | We have hit the target. |
| He、She、It | has hit | She has hit a home run. |
We have hit the targetは、私たちは目標に到達した、または標的に当てた、という文脈に応じた意味になります。
現在完了では単純に過去の一点を伝えるより、現在とのつながりを意識すると理解しやすいでしょう。
経験と完了と継続の違い
現在完了には経験、完了、継続などの用法があります。
hitは特に経験と完了で使われやすく、すでに起きた衝突や達成を伝える際に便利です。
I have never hit a golf ball.
私はゴルフボールを打ったことがありません。
The company has hit its sales goal.
その会社は売上目標を達成しました。
neverがある文は経験を表し、sales goalの例は目標達成という完了の結果を表しています。
継続を示す場合には、hitそのものよりも、hitを含む熟語や到達後の状態を表す別の動詞が選ばれることもあります。
過去形との使い分け
I hit the target yesterdayは、昨日という終わった時点の出来事を伝える過去形です。
I have hit the targetは、目標に当てたという結果が現在にも関係している印象になります。
yesterday、last year、in 2020のように過去の時点を明確に示す語句は、通常は現在完了と一緒に使いません。
過去の一点を示すなら過去形、現在に関係する経験や結果を示すなら現在完了を選ぶ考え方が基本です。
形が同じhitでも、did、have、hasなどの助動詞を見ると、過去形か過去分詞かを判断できます。
受動態と進行形におけるhit
続いては受動態と進行形におけるhitを確認していきます。
be hitによる受動態
受動態ではbe動詞の後に過去分詞hitを置きます。
be hitは、打たれる、当たる、衝突されるという意味になります。
The window was hit by a ballは、窓がボールに当てられた、またはボールが窓に当たったという意味です。
was hitではwasが過去を示し、hitは過去分詞として働いています。
事故や自然現象の記事では、be hit by a car、be hit by a stormのような形もよく使われます。
ただし人がけがをした内容では、相手を責めるように聞こえる場合もあるため、状況に配慮した表現を選ぶことが望ましいでしょう。
be hittingによる進行形
進行形ではbe動詞とhittingを組み合わせます。
She is hitting the drumは、彼女は太鼓をたたいています、という進行中の動作を表します。
They were hitting the ball repeatedlyは、彼らは繰り返しボールを打っていました、という過去進行形です。
| 形 | 文法 | 意味の目安 |
|---|---|---|
| is hitting | 現在進行形 | 今打っている |
| was hitting | 過去進行形 | その時に打っていた |
| has been hitting | 現在完了進行形 | これまで打ち続けている |
| is being hit | 進行形の受動態 | 今まさに当てられている |
is hittingとis being hitは見た目が似ていますが、前者は主語が動作を行い、後者は主語が動作を受けます。
前置詞と語順の注意点
hitの後には直接目的語を置くことが多く、hit at the ballのようにatを入れると意味が変わります。
hit the ballはボールに当てる、またはボールを打つという意味です。
hit at the ballはボールを狙って振るものの、当たったかどうかは不明というニュアンスになります。
hitの直後に置かれる語と、atやbyなどの前置詞は、動作の成否や受け身の関係を左右します。
英文を作る際は、日本語から一語ずつ置き換えるより、hit the ballやbe hit by a ballのまとまりで覚える方法がおすすめです。
hitの活用と用法のまとめ
ここではhitの活用と用法をまとめます。
hitは原形、過去形、過去分詞形がすべてhitであり、ing形だけはhittingになります。
過去形か過去分詞かはhitの形ではなく、did、have、has、be動詞などの周辺語から見分けます。
発音はヒットが目安ですが、英語では母音を短く発音する点がポイントです。
基本の意味は打つ、当たるですが、到着する、成功する、急に思い浮かぶなど、さまざまな場面で使われます。
過去の一点を伝えるならI hit、現在につながる経験や結果を伝えるならI have hitを選びましょう。
hitの意味は、目的語、前置詞、時制を一緒に見ることで正確につかめます。
例文を声に出し、hit、hitting、have hit、was hitの形をまとめて練習すれば、読解でも会話でも使いやすくなるでしょう。